
■2006年12月8日(金)
《主な指標》
◎ダウ30種平均株価: 12307.49(△29.08)
◎ナスダック総合株価指数: 2437.36(△9.67)
◎長期金利(10年物国債/%): 4.55(△0.07)
◎ニューヨーク原油 (ドル/バレル): 62.03(▼0.46)
《主な話題株》
☆買われた銘柄 (値上がり率)
◎シティーグループ(△2.25%):マネジメントの入れ替えと事業再構築のうわさ。
◎バークレイズ銀行(ADS)(△4.41%):バンク・オブ・アメリカが買収を計画と。
◎EMIグループ(ロンドン市場)(△3.23%):プライベート・ファンドによる買収合意近いと。
★売られた銘柄 (値下がり率)
■バンク・オブ・アメリカ(▼1.58%):バークレイズ買収計画中との報で株式希薄化を嫌気。
■3M(▼1.26%):プルデンシャルが投資判断を引き下げ。
■Xiリンクス(▼6.09%):業績見通しを下方修正。JPモルガンが投資判断を引き下げ。
《NY株式市場》
12月8日(金)のニューヨーク株式市場は、雇用統計の発表で就業者数の伸びが予想を超えたことから景気失速懸念が薄れ、ダウ平均、ナスダック指数ともに反転となった。原油価格の下落も追い風となり、ダウ平均は前日の下げ幅の殆どを、ナスダック指数はそのほぼ半分を回復した。ダウ平均は1週間で0.9%%の上昇となり、週足チャート上では3週間ぶりに陽線が実現した。
発表された11月の就業者数の増加数は13万2千人と、予想の11万人を2万人強上回った。どう見るかは意見の分かれるところだが、市場は景気が持続していることの証、そして伸び幅も連銀のインフレ警戒態勢に刺激を加えるほど大きなものではない、ととりあえず前向きに捉えた格好だ。しかし9月の就業者数の伸びも同時に大幅に上方修正され、雇用統計の信憑性を疑う声も出始めてきた。当初発表された速報値の15万2千人が20万3千人となったからだ。待たれた雇用統計だが、ふたを開けてみればとりわけ大きな材料にはならなかった。むしろ火曜日のFOMC会議後の声明に何が盛りもまれるか、それを見てからでも遅くはないと、様子見姿勢をいっそう強める結果しかもたらさなかったようだ。
この日はEMIグループ(ロンドン市場)やバークレーズ銀行(ADS)などの英国企業が、M&Aの報道で買われたことで話題を集めていた。
>>安藤 孝(SEVEN HILLS 金融部門プロデューサー)
>>イー・マーケティング 新富裕層マーケティング、富裕層データベース