[アナリスト水田雅展の銘柄分析]の記事一覧
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記事一覧 (12/01)【水田雅展の為替&株式相場展望】円安・株高基調だが、6日の米11月雇用統計を睨んで波乱含みも
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ピックルスコーポレーションは自律調整一巡して動意のタイミング、中期成長力を評価して強基調
記事一覧 (11/29)【ジャーナリスト&アナリスト水田雅展】資生堂は高値圏で堅調推移、収益改善を評価して上値試すタイミング接近
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】テクマトリックスは600円挟んだモミ合いが4ヶ月、ボックス上放れのタイミング
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】IMVは調整一巡して出直りのタイミング、テーマ性も支援材料
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トーソーは戻り高値圏でモミ合い煮詰まる、100円高の可能性
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】川崎近海汽船は狙い場、今期再増額の可能性、海洋資源開発関
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】建設技術研究所は見直し場面が接近、良好な事業環境で好業績、中段保合い上放れへ
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】京写は水準切り上げて8月の戻り高値に接近、出直り歩調
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】フライトホールディングスは急騰の調整一巡、再度、急伸へ
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】フォーカスシステムズは目先的には乱高下だが、収益改善評価に変化なし
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】パシフィックネットは底打ち近い、日足陰線が5本連続
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トシン・グループは切り返しの動き、自己株式取得も支援材料
記事一覧 (11/29)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アライドテレシスホールディングスは着実に水準切り上げて5月高値試す動きに変化なし
記事一覧 (11/28)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】セキドは値動き活発、収益改善基調を評価
記事一覧 (11/28)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トヨタ自動車は円安加速で保ち合い上放れの可能性、5月高値試す
記事一覧 (11/28)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】日本エム・ディ・エムが薬事承認取得を好感して急伸、収益改善基調を評価する流れに変化なし
記事一覧 (11/28)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】新和内航海運は急騰後も堅調推移、好業績評価して上値追う展開
記事一覧 (11/27)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】インフォマートは年初来高値更新してボックス上放れ、好業績評価して一段高ほぼ確実
記事一覧 (11/27)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】プラマテルズは三角保ち合いに煮詰まり感、指標面の割安感に見直し余地
2013年12月01日

【水田雅展の為替&株式相場展望】円安・株高基調だが、6日の米11月雇用統計を睨んで波乱含みも

<為替&株式相場展望>(12月2日〜6日)

 来週(12月2日〜6日)の株式・為替相場は、大勢としての円安・株高基調に変化はないだろう。株式市場では日経平均株価が5月23日に付けた取引時間中の高値を突破するかが注目される。ただし週末6日に米11月雇用統計を控えているうえに、売買代金の盛り上がりに欠ける状況では、思惑や仕掛け的な動きで一時的に波乱含みの可能性もあるだろう。米国株の反落に対する警戒感にも注意しておきたい。

 前週は週後半に、外国為替市場で円安が進行して1ドル=102円台、1ユーロ=139円台まで円が下落した。そして株式市場でも円安を好感する形で買いの動きが強まり、11月28日には日経平均株価が終値ベースでの年初来高値を更新した。基本的には前週の円安・株高の流れに大きな変化はないだろう。

 当面の関心は米FRB(連邦準備制度理事会)のテーパリング(量的緩和縮小)開始時期である。11月14日の米上院銀行委員会公聴会でのイエレン米FRB副議長の発言を受けて量的緩和の長期化観測が優勢になったが、11月20日公表の米FOMC(連邦公開市場委員会)10月29日〜30日開催分議事録を受けて早期のテーパリング観測も台頭している。

 為替に関しては量的緩和長期化ならリスクオンで円売り、12月FOMCでのテーパリング開始なら米長期金利上昇と日米金利差拡大で円売り、いずれにしても円売りという基本的なシナリオに変化はないだろう。6日の米11月雇用統計の結果次第では、17日〜18日の米FOMCと記者会見に向けて一段と円安が進行する可能性もありそうだ。

 米国株に関しては量的緩和長期化ならリスクオンで株高だが、史上最高値更新中のダウ工業株30種平均株価とS&P500株価指数は8週連続で上昇しており、一本調子の上昇に対する警戒感も強まっている。一旦は利益確定売りが優勢になって反落に転じてもおかしくない状況だ。そして12月FOMCでのテーパリング開始なら米長期金利上昇を嫌気する可能性があり、金融相場から業績相場へのシフトが焦点となる。

 日本株に関しては、大勢としては円安と米国株高を好感する流れだろう。日本の追加金融緩和に対する期待感も急速に高まっており、一段の円安進行は輸出関連企業の業績上振れ余地を広げることになる。ただし売買代金は高水準とは言えず、なんとなく盛り上がりに欠けることが気がかりだ。先物主導での日経平均株価という指数だけの上昇という見方も根強いだけに、円安進行が一服して米国株の利益確定売りが優勢になった場合には、日本株にも一時的に影響しそうだ。

 物色面では、為替が1ドル=103円台へと円安進行した場合には、自動車や電機・精密など主力の輸出関連が注目される。ただし6日の米11月雇用統計を控えて、為替の円安進行一服や米国株の上昇一服などで様子見ムードを強める可能性も高いだけに、出遅れ感の強い銘柄や材料系の銘柄の個別物色に引き続き注目したい。

 その他の注目スケジュールとしては、2日の米10月建設支出、米11月ISM製造業景気指数、3日の日本10月毎月勤労統計、日本11月マネタリーベース、豪中銀理事会、中国11月非製造業PMI(国家統計局)、4日の中国11月サービス部門PMI(HSBC)、ユーロ圏第3四半期GDP改定値、米10月貿易収支、米10月新築一戸建て住宅販売件数、米11月ADP全米雇用報告、米11月ISM非製造業景気指数、米地区連銀経済報告、4日〜5日の英中銀金融政策委員会、5日のECB理事会と記者会見、米第3四半期GDP改定値、6日の独10月鉱工業受注、米10月個人所得・消費支出、米12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などがあるだろう。その後は8日の中国11月貿易統計、9日の日本10月経常収支、日本7〜9月期GDP2次速報値、中国11月PPI・CPIなどが予定されている。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:28 | アナリスト水田雅展の銘柄分析
2013年11月29日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ピックルスコーポレーションは自律調整一巡して動意のタイミング、中期成長力を評価して強基調

 キムチ製品など漬物最大手のピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の株価は、10月高値後の自律調整が一巡して動意のタイミングのようだ。中期成長力を評価して強基調に変化はなく1000円台が視野に入る。

 キムチ製品、あさづけ、惣菜など漬物製品の最大手メーカーである。主力の「ご飯がススムキムチ」シリーズのブランド力が向上し、新製品投入も積極化している。広島工場の稼働(13年6月)で中国・四国地方での拡販を進めるとともに、契約栽培拡大による原料野菜の安定調達を推進する方針だ。ブランド力向上に伴って中期成長期待が高まる。

 今期(14年2月期)連結業績見通し(9月30日に増額修正)は、売上高が前期比6.0%増の255億18百万円、営業利益が同22.0%増の11億16百万円、経常利益が同21.9%増の11億87百万円、そして純利益が同27.3%増の7億26百万円としている。売上高、利益ともに過去最高を更新する見込みだ。広島工場稼動などで費用が増加するが、増収効果で吸収する。

 売上高、利益ともに過去最高だった第2四半期累計(3月〜8月)の通期見通しに対する進捗率は、売上高が52.8%、営業利益が69.0%、経常利益が72.7%、純利益が74.7%と高水準である。白菜など原料野菜価格の動向に不透明感があるため下期を保守的な予想としているが、キムチ製品や惣菜製品のブランド力向上に伴って販売は好調であり、通期再増額の可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、水準を切り上げて高値を更新する展開が続いている。10月28日の年初来高値995円後は自律調整局面だが、900円近辺で堅調に推移している。今期好業績や中期成長力を評価して強基調に変化はないだろう。そして足元では自律調整一巡感を強めている。動意のタイミングが接近しているようだ。

 11月8日の終値910円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS113円67銭で算出)は8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1058円84銭で算出)は0.9倍近辺である。

 週足チャート見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドの形だ。また日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して動意のタイミングだろう。通期再増額の可能性、指標面の低PERや低PBRも支援材料であり、1000円台が視野に入る。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:03 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【ジャーナリスト&アナリスト水田雅展】資生堂は高値圏で堅調推移、収益改善を評価して上値試すタイミング接近

 資生堂<4911>(東1)の株価は高値圏で堅調に推移している。自律的な短期調整局面だが、収益改善を評価する流れに変化はなく、上値を試すタイミングが接近しているようだ。

 国内外での売上低迷、買収した米ベアエッセンシャル社関連の減損損失などで前期(13年3月期)の収益が大幅に悪化したが、事業構造改革を実施して収益改善を進めるとともに、国内、中国、米ベアエッセンシャルの3領域に経営資源を集中する方針を打ち出している。

 13年5月には、レプリセル社(カナダ)の「毛髪再生医療技術(RCH−01)」導入の技術提携契約に基本合意し、美容と医療を融合した安全で有効な毛髪再生医療の事業化を目指している。また10月には、フランスの子会社の株式および資産について、フランスのロレアル社から譲渡提案(提案価格2億3000万ユーロ)を受け、独占交渉契約を締結して交渉を開始したと発表している。

 今期(14年3月期)の連結業績見通し(10月31日に2回目修正、売上高、営業利益、経常利益を増額、純利益を減額)については、売上高が前期比9.2%増の7400億円、営業利益が同53.6%増の400億円、経常利益が同44.3%増の410億円、純利益が150億円(前期は146億85百万円の赤字)としている。通期の想定為替レートは1米ドル=97円、1ユーロ=127円、1中国人民元=15.7円である。

 売上面ではグローバル事業が円安も寄与して大幅増収となる。利益面では売上下位商品の店頭在庫回収に係る営業費用や、生産終了品の店頭在庫回収に伴う特別損失を計上するが、事業構造改革効果で収益が大幅改善する。通期見通しに対する第2四半期累計(4月〜9月)の進捗率は売上高が48.7%、営業利益が51.0%、経常利益が51.3%、純利益が35.8%である。足元の円安進行に加えて、第2四半期累計に国内化粧品事業の店頭在庫適正化に向けた出荷抑制を実施したことも考慮すれば、通期3回目の増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、9月30日の年初来高値1796円後は自律的な短期調整局面のようだが、概ね高値圏の1650円〜1750円近辺で堅調に推移して、足元では9月高値に接近している。収益改善を評価する流れに変化はなく、上値を試すタイミングのようだ。

 11月28日の終値1767円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS37円66銭で算出)は47倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS722円42銭で算出)は2.4倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。また日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復し、上値を試すタイミングが接近している。(アナリスト水田雅展の銘柄分析)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:59 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】テクマトリックスは600円挟んだモミ合いが4ヶ月、ボックス上放れのタイミング

 情報サービスのテクマトリックス<3762>(東1)の株価は、7月中旬以降のボックス展開だが、足元はレンジ上限で堅調に推移している。上放れのタイミングが接近しているようだ。

 ネットワークやセキュリティ関連のハードウェアを販売する情報基盤事業、医療・CRM・EC・金融などを重点分野としてシステム構築やクラウドサービスを提供するアプリケーション・サービス事業を展開し、ビッグデータ分析支援のBI(ビジネス・インテリジェンス、データ分析による意思決定支援システム)サービスなども強化している。

 11月18日には、子会社のエヌ・シー・エル・コミュニケーションが米国Pica8(ピカエイト)社との国内総代理店契約締結を発表した。次世代ネットワーク技術「オープンフロー」に完全対応し、他社同等製品に比べて廉価で提供できるとしている。

 今期(14年3月期)連結業績見通し(7月31日に繰延税金資産の追加計上に伴って純利益を増額修正)は、売上高が前期比4.6%増の175億円、営業利益が同3.7%減の11億50百万円、経常利益が同1.9%減の11億50百万円、純利益が同9.7%増の6億90百万円としている。ストック型ビジネスの戦略的拡大に向けた人件費増加などで営業微減益見込みだが、第2四半期累計(4月〜9月)の売上高が過去最高を更新するなど、売上面は好調に推移している。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が47.6%、営業利益が37.4%、経常利益が38.8%、純利益が58.0%である。営業利益と経常利益の進捗率がやや低水準だが、主力の情報基盤事業でサイバー攻撃に対応した負荷分散装置や次世代ファイアウォール製品などが好調であり、公共機関向けや金融機関向けの大型案件の寄与も期待される。

 株価の動き(4月1日付で株式200分割)を見ると、600円近辺では上値が重くなり、7月中旬以降は概ね550円〜600円近辺のレンジでボックス展開だ。ただし下値を着実に切り上げながら、足元ではレンジ上限で堅調に推移している。

 11月28日の終値601円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS57円82銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円50銭で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS460円26銭で算出)は1.3倍近辺である。週足チャートで見ると徐々に下値を切り上げながら、足元では26週移動平均線を突破した。レンジ上放れのタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:53 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】IMVは調整一巡して出直りのタイミング、テーマ性も支援材料

 振動試験・計測装置のIMV<7760>(JQS)の株価は、7月高値から反落後のモミ合い展開を経て調整局面のようだ。ただし足元では反発の構えを見せている。エコカー関連や防災・減災関連などのテーマ性も支援材料であり、調整が一巡して出直るタイミングだろう。

 振動に係る試験・計測装置や振動問題に対するコンサルティングなど総合環境シミュレーション業界のリーディングカンパニーである。振動シミュレーションシステム(振動試験装置)のDSS事業を主力として、メジャリングシステム(振動計測装置、振動監視装置、地震監視装置)のMES事業、テスト&ソリューションサービス(振動試験受託)のTSS事業を展開している。

 新製品開発は12年12月に、Wi−Fi無線で遠隔操作を可能にした無線型振動計測装置「カードバイブロAir2」を発売し、拡販を推進している。今後の重点戦略としては海外展開を強化する方針で、13年2月には欧州(特にドイツとイギリス)でDSS事業を強化するためイギリスに現地法人IMVヨーロッパを設立し、13年5月には中国でマーケティング活動を展開するため上海に駐在員事務所を開設している。

 11月13日に発表した前期(13年9月期)連結業績は売上高が前々期比3.7%増の61億19百万円、営業利益が同2.8%減の6億47百万円、経常利益が同10.3%増の7億26百万円、純利益が同24.5%増の4億48百万円だった。人件費や研究開発費の増加で営業利益は減益だったが、売上面では自動車関連が好調に推移し、増収効果に営業外での為替差益計上も寄与して経常利益と純利益は増益だった。

 品目別売上高を見ると、DSS事業は41億08百万円で同6.1%増収だった。自動車関連の電池向けなどが好調で、欧州・ロシア向けも増加した。MES事業は9億54百万円で同9.9%減収だった。プラント向け地震監視装置は順調だったが、震災後の火力発電所向け振動監視装置の需要が一巡して大型案件が減少した。TSS事業は10億56百万円で同8.9%増収だった。自動車業界のHV・EV関連、建機関連、鉄道車両用機器関連が好調だった。

 今期(14年9月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比14.4%増の70億円、営業利益が同8.1%増の7億円、経常利益が同3.6%減の7億円、純利益が同4.2%減の4億30百万円としている。配当予想は前期と同額の年間5円(期末一括)とした。

 自動車関連を中心に受注が好調であり、海外展開強化に伴う人件費の増加、成長に向けた設備・研究開発投資の増加、減価償却費の増加などを吸収する。重点戦略の海外展開に関しては、DSS事業でイギリスでのノックダウン生産開始を予定し、米国市場にも進出する計画だ。MES事業では地震頻度の高いフィリピンやトルコへ進出する方針だ。海外展開の加速で中期成長に対する期待が高まる。

 株価の動きを見ると、7月の高値438円から反落して調整局面のようだ。反落後の380円〜400円近辺のモミ合い展開から下放れの形となり、11月22日には321円まで調整する場面があった。ただし300円台割れの6月安値圏まで下押す動きは見られず、すぐに切り返して350円〜360円近辺まで戻している。短期調整が一巡した可能性があるだろう。

 11月28日の終値350円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS26円31銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS188円83銭で算出)は1.9倍近辺である。週足チャート見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、52週移動平均線が接近して反発の形となった。エコカー関連や防災・減災関連のテーマ性も支援材料であり、調整が一巡して出直るタイミングだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:47 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トーソーは戻り高値圏でモミ合い煮詰まる、100円高の可能性

 カーテンレールやブラインド大手のトーソー<5956>(東2)の株価はモミ合い展開だが、戻り高値圏で堅調に推移している。好業績を評価する動きに変化はないだろう。モミ合い展開に煮詰まり感を強めており、上放れのタイミングが接近しているようだ。

 カーテンレールやブラインド類の室内装飾関連事業を主力として、ステッキなどの介護用品事業も展開している。中期戦略としては、国内市場向け新商品開発のスピードアップ、非住宅物件の獲得、海外での大型案件獲得、インドネシア生産子会社の機能拡大、原価低減や総費用低減、新規領域としての介護用品事業の拡大を掲げている。

 今期(14年3月期)連結業績見通しについては売上高が前期比5.1%増の235億円、営業利益が同47.5%増の13億円、経常利益が同39.2%増の12億円、純利益が同58.5%増の6億50百万円としている。新設住宅着工件数や住宅リフォーム需要が高水準に推移し、省エネ意識の高まりも背景に、室内装飾関連事業で遮光・遮熱効果の高いカーテンレールやブラインドが好調に推移して、配送費、人件費、販売促進費などの増加を吸収する。高付加価値製品の好調、新製品の積極投入、さらに営業強化策の効果で好業績が期待される。

 株価の動きを見ると、8月下旬以降は戻り高値圏の概ね480円〜490円近辺で堅調に推移している。500円近辺で上値が重い形だが、下押す動きも見られない。好業績を評価する動きに変化はないだろう。モミ合い展開に煮詰まり感を強めており、上放れのタイミングが接近しているようだ。

 11月28日の終値484円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS62円48銭で算出)は7〜8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS938円45銭で算出)は0.5倍近辺である。

 週足チャートで見ると500円近辺でやや上値が重くなっているが、13週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。強基調に変化はなく、今期好業績や指標面の割安感を評価して、5月の高値549円を試す流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:44 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】川崎近海汽船は狙い場、今期再増額の可能性、海洋資源開発関

 川崎近海汽船<9179>(東2)の株価は、急騰して付けた11月11日の高値から一旦反落したが、下値切り上げの動きが続いている。今期業績再増額の可能性、海洋資源開発・洋上風力発電関連のテーマ性、指標面の割安感が支援材料だ。強基調に変化はなく上値を試す流れだろう。

 石炭・木材・鋼材などの輸送が主力の近海部門と、石炭・石灰石・紙製品・農産品などの輸送やフェリー輸送が主力の内航部門を展開している。13年5月に発表した中期経営計画(14年3月期〜16年3月期)では、16年3月期売上高457億円、営業利益28億円、経常利益26億50百万円、純利益17億円を目標値として掲げている。

 新規分野として、日本近海における海洋資源開発・探査・掘削設備および洋上再生可能エネルギー設備に関わるオフショア支援船業務に進出する。8月にオフショア・オペレーションと業務提携し、10月には両社均等出資で合弁会社オフショア・ジャパンを設立した。海洋開発に関わる本格的な海洋作業支援船運航業務を展開する。設立と同時に、最新鋭のアンカー・ハンドリング・タグ・サプライ(AHTS)を16年2月竣工ベースで新造発注した。

 今期(14年3月期)連結業績見通し(10月31日に増額修正)は売上高が前期比6.2%増の451億円、営業利益が同5.0%増の18億50百万円、経常利益が同9.3%増の18億円、純利益が同7.3%増の11億50百万円としている。セメント・石灰石・石炭などの輸送が高水準に推移して、燃料価格上昇などのコストアップ要因を吸収する。第3四半期(10月〜12月)以降の前提条件は1米ドル=100円、燃料のC重油価格7万5600円/KLとしている。

 第2四半期累計(4月〜9月)が大幅増益となり、通期見通しに対する進捗率も売上高が50.2%、営業利益が68.2%、経常利益が69.3%、純利益が73.1%と高水準である。公共投資増加や景気回復などでセメント、鋼材、石灰石、石炭などの輸送量は高水準推移が予想されるため、通期再増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、今期増額修正も好感して11月11日に年初来高値となる347円まで急伸する場面があった。その後一旦反落して290円台まで調整したが、足元では300円台に戻して下値切り上げの動きが続いている。好業績を評価する動きに変化はないようだ。

 11月28日の終値302円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS39円17銭で算出)は7〜8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間9円で算出)は3.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS741円49銭で算出)は0.4倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。依然として指標面の割安感が強いことも支援材料であり上値を試す流れだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:40 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】建設技術研究所は見直し場面が接近、良好な事業環境で好業績、中段保合い上放れへ

 建設コンサルタント大手の建設技術研究所<9621>(東1)の株価は急伸後の反動調整局面だが、建設ビッグプロジェクトが目白押しという良好な事業環境を背景に好業績が予想され、強基調に変化はなく短期調整一巡後に上値を試す流れだろう。足元の調整局面は押し目買いの好機となりそうだ。

 総合建設コンサルタントの大手で、河川・ダム・海岸・海洋、道路、橋梁、トンネル、都市・地方計画などの分野に強みを持ち、中期経営計画では防災・減災計画関連、都市計画関連、環境関連などを重点分野と位置付けて、再生エネルギーを活用したスマートコミュニティ、民間資金を活用するPFI事業への取り組みも強化する。さらに農業・農村関連ビジネスへの参入を視野に入れて、新事業開発を推進する子会社CTIフロンティアを13年9月に立ち上げた。

 今期(13年12月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比9.2%増の355億円、営業利益が同27.3%増の12億円、経常利益が同20.7%増の13億円、純利益が同27.2%増の7億円としている。第3四半期累計(1月〜9月)は、受注高が前年同期比21.5%増と好調に推移して大幅増益となり、通期見通しに対する業績進捗率も売上高が74.3%、営業利益が88.1%、経常利益が85.9%、純利益が93.3%と高水準だった。通期増額の可能性が高く、来期(14年12月期)も公共投資増加を追い風に良好な事業環境が続き、好業績が予想される。

 株価の動きを見ると、10月中旬に動意付いて800円近辺から10月25日の年初来高値1010円まで上伸した。その後は急伸の反動調整局面のようだが、急伸前水準まで下押すことなく、900円近辺で推移している。好業績を評価する動きだろう。

 11月28日の終値900円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円50銭で算出)は18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1429円83銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって、水準切り上げの動きが続いている。強基調に変化はなく、短期調整一巡後に上値を試す流れだろう。足元の調整局面は押し目買いの好機となりそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:34 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】京写は水準切り上げて8月の戻り高値に接近、出直り歩調

 プリント配線板大手の京写<6837>(JQS)の株価は、着実に水準を切り上げて8月の戻り高値に接近している。今期(14年3月期)好業績見通しや指標面の割安感も支援材料として出直り歩調だろう。

 生産量世界トップの片面プリント配線板、および両面プリント配線板を収益柱として、実装関連事業も展開している。中期経営計画では16年3月期売上高200億円、営業利益率6%、ROE15%以上、ROA6%以上を目標としている。重点戦略としては、LED照明関連など環境対応製品の強化、片面配線板分野での圧倒的市場シェアの獲得、海外生産の拡大、コスト低減による収益力強化、新製品PALAPなど新規事業の確立を掲げている。

 今期連結業績見通し(10月23日に経常利益と純利益を増額修正)は売上高が前期比10.1%増の165億円、営業利益が同35.5%増の7億50百万円、経常利益が同13.5%増の7億50百万円、純利益が同67.5%増の5億30百万円としている。

 期後半に向けて家電関連の需要が回復傾向を強め、自動車関連では下期から新製品の供給も開始する。増収効果、コスト削減効果、円安効果などで大幅営業増益見込みであり、純利益は固定資産減損損失一巡も寄与する。通期見通しに対する第2四半期累計(4月〜9月)の進捗率は売上高が47.8%、営業利益が43.5%、経常利益が48.4%、純利益が53.6%であり、概ね順調な水準だろう。

 株価の動きを見ると、8月28日の安値214円をボトムとして下値切り上げの展開が続いている。そして11月25日には271円まで上伸して、8月の戻り高値281円に接近する場面があった。今期好業績見通しを評価して出直り歩調のようだ。

 11月28日の終値261円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS36円98銭で算出)は6〜7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS266円28銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると着実に下値を切り上げる展開で、13週移動平均線に続いて26週移動平均線を突破した。強基調へ転換する動きを強めており、8月の戻り高値を上抜けば上げ足に弾みがつきそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:12 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】フライトホールディングスは急騰の調整一巡、再度、急伸へ

 システム開発のフライトホールディングス<3753>(東マ)の株価が急騰した。目先的には乱高下の展開となりそうだが、収益改善を評価する流れに変化はないだろう。

 フライトシステムコンサルティング(旧)が13年10月1日付で持株会社に移行してフライトホールディングスに商号変更した。事業承継した子会社フライトシステムコンサルティング(新)が、システム開発などのコンサルティング&ソリューション(C&S)事業と電子決済ソリューションなどのサービス事業を展開し、スマートフォンを利用した法人向けソリューションの強化、電子決済ソリューションの新製品投入、プロジェクト管理徹底などで収益改善に取り組んでいる。

 11月7日発表の今期(14年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の業績(非連結)(10月15日に増額修正)は、売上高が前年同期比3.0倍の10億88百万円、営業利益が1億55百万円(前年同期は1億16百万円の赤字)、経常利益が1億37百万円(同1億23百万円の赤字)、純利益が1億38百万円(同1億24百万円の赤字)だった。

 セグメント別に見るとC&S事業は売上高が3億06百万円で同10.3%減収だったが、サービス事業の売上高が7億82百万円で同39倍増と急増した。新製品のマルチ電子決済端末「インクレディスト」の大型案件を納入し、営業損益も黒字化した。

 通期の見通しについては10月1日付の持株会社移行に伴い、従来の非連結ベース見通しを10月15日に連結ベース見通しに変更して、売上高が19億円〜20億円(前期の非連結は9億96百万円)、営業利益が1億15百万円〜1億65百万円(同1億36百万円の赤字)、経常利益が1億円〜1億50百万円(同1億83百万円の赤字)、純利益が94百万円〜1億40百万円(同2億05百万円の赤字)とした。

 新製品のマルチ電子決済端末「インクレディスト」の大型案件が寄与して収益が大幅に改善する見込みだ。通期見通し上限値に対する非連結ベースの第2四半期累計の進捗率は、売上高が54.4%、営業利益が93.9%、経常利益が91.3%、純利益が98.6%と高水準であり、通期増額の可能性が高いだろう。

 株価の動き(10月1日付で株式100分割)を見ると、10月15日の第2四半期累計業績の増額修正、そして11月7日の第2四半期累計の業績発表を好感して動意付き急騰した。発表前の10月11日終値451円から10月28日の756円まで急伸し、その後一旦反落したが、11月7日終値638円から11月26日には3920円まで急騰する場面があった。さすがに過熱感が強く、11月28日は2650円まで急反落して乱高下する展開だ。

 11月27日の終値2150円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の上限値のEPS16円51銭で算出)は148倍近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮したBPS14円62銭で算出)は168倍近辺である。目先的には過熱感が強く乱高下の展開となりそうだが、収益改善を評価する流れに変化はないだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:06 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】フォーカスシステムズは目先的には乱高下だが、収益改善評価に変化なし

 システム構築・運用のフォーカスシステムズ<4662>(JQS)の株価が動意付いて06年以来の高値水準まで急騰した。目先的には乱高下の展開となりそうだが、収益改善を評価する流れに変化はないだろう。

 公共関連・民間関連のシステム構築・保守・運用・管理サービスを主力として、セキュリティ機器関連事業も展開している。顧客別にはNTTデータ<9613>関連が3割〜4割、日本IBM関連が1割〜2割を占める主要顧客である。民間関連事業では従来の関東・近畿圏に加えて、東海圏への拠点展開と営業強化を推進している。

 11月7日発表の今期(14年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の業績(非連結)は、売上高が前年同期比12.9%増の64億42百万円、営業利益が2億48百万円(前年同期は30百万円の赤字)、経常利益が2億40百万円(同32百万円の赤字)、純利益が1億15百万円(同2億12百万円の赤字)だった。民間関連事業はインフラビジネス分野の受注、セキュリティ機器関連事業は官公庁からのサイバー攻撃対策の受注が好調だった。補正予算の影響による受注が第2四半期累計に集中したことも寄与した。

 通期の見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比1.2%増の125億円、営業利益が同31.7%減の3億円、経常利益が同39.9%減の2億50百万円、純利益が同58.5%減の1億円としている。人材育成や名古屋への拠点展開などの先行投資負担で減益見込みだが、通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が51.5%、営業利益が82.7%、経常利益が96.0%、純利益が115.0%と高水準である。好調な受注を背景に通期増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、概ね500円近辺でモミ合う展開だったが、11月7日発表の第2四半期累計業績を好感して動意付き、11月22日には06年1月以来の高値水準となる858円まで急騰する場面があった。その後は過熱感を強めたこともあり、一転して600円近辺まで急反落している。目先的には反動局面のようだ。

 11月28日の終値592円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS14円44銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績のBPS703円26銭で算出)は0.9倍近辺である。目先的には乱高下の展開となりそうだが、週足チャートで見ると安値圏500円近辺でのモミ合いから上放れて強基調に転換した形だ。収益改善を評価する流れに変化はないだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:02 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】パシフィックネットは底打ち近い、日足陰線が5本連続

 中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット<3021>(東マ)の株価は、急騰の反動で目先的には乱高下する形だが、今期(14年5月期)好業績を評価する流れに変化はないだろう。

 パソコンやタブレット端末などの中古品引取回収・販売(リユース)事業を主力として、レンタル事業も展開している。10月には、新たな旗艦店となる「PC−NETアキバ本店」がオープンした。パソコン需要低迷に伴って中古パソコン価格が下落するなど全体として事業環境が厳しいため、新規事業も模索している。

 今期の連結業績見通しは売上高が前期比12.4%増の38億87百万円、営業利益が同48.1%増の2億13百万円、経常利益が同39.3%増の2億30百万円、純利益が同59.5%増の1億13百万円としている。

 第1四半期(6月〜8月)は中古情報機器の入荷台数が増加して営業損益が大幅に改善し、通期見通しに対する進捗率も売上高が23.3%、営業利益が34.7%、経常利益が35.7%、純利益が43.4%と高水準だった。米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」のサポート終了に伴う代替需要も追い風であり、仕入強化と商品ラインアップ充実、さらに生産性向上や業務プロセス効率化などの効果も期待され、通期増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、10月11日の第1四半期業績発表後の動意から一旦反落したが、11月中旬に再動意の展開となり、700円〜800円近辺の水準から11月22日の1943円までほぼ一本調子に急騰した。その後は11月27日に1273円まで調整するなど乱高下する展開だ

 11月28日の終値1254円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円79銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS646円66銭で算出)は2.0倍近辺である。目先的には過熱感を強めているが、月足チャートで見ると底練り展開から大きく上放れた形だ。好業績を評価する流れに変化はないだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 04:59 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トシン・グループは切り返しの動き、自己株式取得も支援材料

 電設資材商社のトシン・グループ<2761>(JQS)の株価は中間期末配当権利落ちの影響で一旦調整したが、切り返しの動きを強めている。需給面では自己株式取得も支援材料であり、水準切り上げの動きを強めるだろう。

 首都圏を中心として、電設資材や住宅設備機器などの卸売事業を展開する持株会社である。公共投資増加や消費増税前の新設住宅着工戸数増加が追い風であり、取扱商品や営業拠点網の拡充などで事業基盤も強化している。

 今期(14年5月期)連結業績見通しは売上高が前期比4.1%増の450億円、営業利益が同8.6%増の26億50百万円、経常利益が同7.0%増の35億10百万円、純利益が同0.1%増の19億80百万円としている。LED照明やエアコンなどの需要が好調のようだ。通期見通しに対する第1四半期(5月21日〜8月20日)の進捗率は売上高が24.3%、営業利益が24.5%、経常利益が23.3%、純利益が22.0%と概ね順調な進捗だった。期後半に向けて北関東での営業拠点網拡充効果も期待される。

 なお8月5日に発表した自己株式取得(取得株式総数の上限60万株、取得価額総額の上限15億円、取得期間13年8月6日〜14年7月31日)は、11月26日に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT−3)によって1万5000株を取得し、11月26日時点累計で取得株式総数35万400株、取得価額総額8億3404万3100円となった。

 株価の動きを見ると、8月中旬以降は概ね2350円〜2450円近辺でモミ合う展開だったが、11月中旬に水準を切り下げて11月19日に2250円まで調整した。ただし悪材料は特に見当たらず、第2四半期末(11月20日)の配当権利落ちが影響したようだ。そして足元では切り返しの動きを強めている。今期好業績を評価する動きだろう。

 11月28日の終値2290円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS202円38銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間52円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS3241円85銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋り、一旦割り込んだ26週移動平均線を回復する動きを強めている。指標面に割高感はなく需給面での自己株式取得も支援材料であり、水準切り上げの動きを強めそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 04:56 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アライドテレシスホールディングスは着実に水準切り上げて5月高値試す動きに変化なし

 ネットワーク機器製造・販売のアライドテレシスホールディングス<6835>(東2)の株価は着実に水準を切り上げている。足元は上げ一服の形だが5月の高値を試す動きに変化はないだろう。

 世界21カ国に展開する子会社を統括する純粋持株会社で、ネットワーク関連機器およびソリューションの企画・開発・製造・販売・保守事業などを展開している。

 11月12日発表の今期(13年12月期)第3四半期累計(1月〜9月)連結業績は、売上高が前年同期比6.1%増の194億10百万円、営業利益が32億76百万円の赤字(前年同期は24億02百万円の赤字)、経常利益が20億64百万円の赤字(同25億05百万円の赤字)、純利益が23億47百万円の赤字(同26億23百万円の赤字)だった。海外経費の増加などで営業赤字だった。ただし営業外での為替差益12億73百万円計上などで最終赤字幅は前年同期に比べて縮小した。

 売上面では円安効果も寄与して増収だった。地域別売上高を見ると日本は第2四半期累計(1月〜6月)が低調だったため同5.2%減収、米州は代理店間接販売が伸長して同19.0%増収、欧州・中東・アフリカは公共・防衛・医療市場向けソリューション営業強化で同21.5%増収、アジア・オセアニアは大口案件も寄与して同10.5%増収だった。

 通期見通しは前回予想を据え置いて売上高が前期比16.7%増の330億円、営業利益が同78.6%増の3億50百万円、経常利益が同45.6%減の6億円、純利益が同65.7%減の2億50百万円としている。営業強化などで増収営業増益の見込みだ。米州やアジアでの大型案件受注に加えて、第2四半期累計まで低調だった日本も第3四半期(7月〜9月)以降は回復傾向を強めているようだ。なお想定為替レートは1米ドル=98円で、外貨建て資産の評価に係る為替差益13億円程度を見込んでいる。

 株価の動きを見ると、徐々に水準を切り上げて10月後半には97円まで上伸した。足元は上げ一服の形だが大きく下押す動きは見られない。7月以降の86円〜90円近辺でのモミ合い展開から上放れた形であり、5月高値103円を試す動きのようだ。

 11月28日の終値93円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS2円15銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間3円で算出)は3.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS103円42銭で算出)は0.9倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げている。5月9日の年初来高値103円を試す動きに変化はないだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 04:52 | アナリスト水田雅展の銘柄分析
2013年11月28日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】セキドは値動き活発、収益改善基調を評価

 ファッション専門店のセキド<9878>(東2)の株価が急動意の展開となった。目先的には乱高下の展開となりそうだが、収益改善基調や低PBRを評価して上値追いの可能性があり、07年7月以来の200円台回復も視野に入りそうだ。

 12年10月に家電の店舗販売事業から撤退し、海外ブランド品を中心とするファッション専門店事業に経営資源を集中して収益改善を進めている。ファッション専門店「GINZA LoveLove(ギンザ・ラブラブ)」を直営店で展開し、店舗数は10月に2店舗を新規出店して24店舗となった。ECサイトについてはストリーム<3071>と業務提携している。

 中期的な成長戦略として、高額の海外ブランド品、中・低価格帯のオリジナルブランド品、アウトレットブランド品などの品揃えを充実し、ECサイトでは富裕層向けに重点を置いた品揃えを強化する方針だ。また新規出店、既存店リニューアル、チラシ一新などを積極化し、新業態としてオリジナルブランド専門店や海外向け卸売業態の展開なども検討するようだ。

 今期(14年2月期)の業績(非連結)見通し(9月30日に営業利益を減額、経常利益と純利益を増額修正)は、売上高が前期比17.7%減の123億円で、営業利益は93百万円(前期は2億88百万円の赤字)、経常利益は1億06百万円(同2億80百万円の赤字)、純利益は1億51百万円(同12億83百万円の赤字)の黒字化としている。

 第2四半期累計(2月21日〜8月20日)は不採算事業撤退効果も寄与して営業損益が大幅に改善した。クリスマス・年末年始商戦で下期の売上構成比が高く、新規出店・リニューアル投資も高水準のため下期の期初計画を据え置いているが、高額の海外ブランド品や好採算のオリジナルブランド「ポメランジェ」の販売が好調であり、ネット通販の売上も大幅に増加しているようだ。通期増額の可能性があり、さらに来期(15年2月期)は営業損益が一段と改善するだろう。

 株価の動きを見ると、10月以降は100円〜110円のレンジでモミ合う展開だったが、11月下旬に急動意の展開となり11月21日に155円、そして11月22日には157円まで急伸した。09年9月以来の150円台回復であり、収益改善基調を評価する動きだろう。

 11月27日の終値137円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS10円65銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.7%近辺、実績PBR(前期実績のBPS253円58銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形であり、月足チャートで見ても底値圏から脱して強基調への転換を鮮明にしている。07年7月以来の200円台回復も視野に入りそうだ。(アナリスト水田雅展の銘柄分析)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:31 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トヨタ自動車は円安加速で保ち合い上放れの可能性、5月高値試す

 トヨタ自動車<7203>(東1)に注目したい。27日の海外市場で1米ドル=102円台、1ユーロ=138円台と円安が加速した。上値の重い展開が続いたが、円安加速を好感してモミ合い上放れの可能性が高まってきた。

 技術力、品質力、原価低減力、そして販売力にも強みを持つ世界的自動車メーカーであり、国内生産を維持しながら海外生産も拡大してグループ世界生産・販売台数を着実に伸ばしている。HV(ハイブリッド自動車)の分野では世界的に他を寄せ付けない圧倒的な実績を誇り、EV(電気自動車)や燃料電池自動車なども含めて次世代エコカー分野でも世界をリードする構図に変化はないだろう。

 今期(14年3月期)連結業績(米国基準)見通し(11月6日に2回目の増額修正)は売上高が前期比13.3%増の25兆円、営業利益が同66.6%増の2兆2000億円、税前利益が同63.1%増の2兆2900億円、純利益が同73.6%増の1兆6700億円とした。

 連結販売台数の計画は、第1四半期(4月〜6月)末時点の計画に対してアジアを6万台下方修正したが、一方で日本を1万台、北米を2万台、欧州を2万台、その他地域を1万台上方修正して、合計では910万台(前期比2.6%増)を据え置いた。アジアの新興国市場の動向に不透明感があるが、主力の北米市場で好調な販売が続きそうだ。

 想定為替レートについては通期平均で1米ドル=97円、1ユーロ=130円(13年10月以降は1米ドル=95円、1ユーロ=130円)として、第1四半期末時点の計画に比べて円安方向に見直した。ただし足元では想定以上に円安が加速している。円安加速による営業損益改善効果も大きいだけに、足元の実勢レートを考慮すれば通期業績見通しの3回目の増額が濃厚だ。

 株価の動きを見ると、7月以降は概ね6000円〜6500円のレンジで推移している。6400円〜6500円近辺では上値が重くなり、6500円のラインを抜け切れない展開だ。ただし高値圏で堅調に推移して下値も切り上げている。

 11月27日の終値6320円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS526円98銭で算出)は12倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS3835円30銭で算出)は1.6倍近辺である。通期3回目の増額の可能性も考慮すれば割安感の強い水準だ。

 週足チャートで見ると下値が切り上がる三角保ち合いの形だが、26週移動平均線がサポートラインとなって煮詰まり感も強めている。保ち合い上放れのタイミングであり、円安加速を好感して5月の年初来高値6760円を試すだろう。保ち合い上放れの展開となれば上げ足を速めて07年以来の8000円台も視野に入りそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:26 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】日本エム・ディ・エムが薬事承認取得を好感して急伸、収益改善基調を評価する流れに変化なし

 医療機器商社の日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の株価は、人工膝関節新製品の米FDA薬事承認取得を好感して急伸した。目先的には乱高下の展開も想定されるが、収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。

 骨接合材料、人工関節、脊椎固定器具など整形外科分野を主力とする医療機器輸入商社である。ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約が前期に終了したが、米国子会社オーソデベロップメント(ODEV)社製品の拡販と自社製品比率上昇によって収益改善基調だ。13年6月にはODEV社製造の脊椎固定器具の薬事承認を取得した。ODEV社製の人工膝関節製品は中国でも薬事承認を取得しており、高齢化社会到来を背景に収益拡大が期待される。

 また11月21日には、ODEV社製の人工膝関節新製品「Balanced Knee System−Momentum」および「E−Vitalize」の米国食品医薬品局(FDA)薬事承認取得を発表した。14年1月から米国にて販売開始予定だ。米国での人工膝関節販売の拡大が期待され、14年3月期連結業績に寄与する見込みとしている。

 今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比15.6%増の94億円、営業利益が5億40百万円(前期は1億52百万円の赤字)、経常利益が4億40百万円(同3億95百万円の赤字)、純利益が2億円(同3億97百万円の赤字)の黒字としている。

 ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約終了の影響が一巡し、ODEV社製の人工関節製品や脊椎固定器具の日本および米国での販売好調、ODEV社と共同開発の骨接合材新製品「MODE」の日本での拡販、自社製品比率上昇による売上総利益率改善などで営業損益が大幅に改善する。人工膝関節新製品の投入も寄与するだろう。なお想定為替レートは1米ドル=93円としている。

 株価の動きを見ると、9月2日の安値231円をボトムとして水準を切り上げる展開となり、さらに11月21日に発表した人工膝関節新製品の米FDA薬事承認取得を好感して急伸した。11月25日には395円まで上値を伸ばす場面があった。その後は利益確定売りが優勢になり一旦反落しているが、収益改善基調を評価する動きに変化はないだろう。

 11月27日の終値324円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS7円56銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS409円58銭で算出)は0.8倍近辺である。月足チャートで見ると13年4月の350円、11年12月の363円、09年9月の370円を一気に上抜いて強基調へ転換の動きを強めている。目先的には乱高下の展開も想定されるが、収益改善基調を評価して08年4月の402円が視野に入るだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:23 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】新和内航海運は急騰後も堅調推移、好業績評価して上値追う展開

 新和内航海運<9180>(JQS)の株価は、10月下旬の急騰後も高値圏で堅調に推移している。好業績を評価して上値追いの展開だろう。

 NSユナイテッド海運<9110>の子会社である。鉄鋼メーカー向け原料炭・石灰石・鋼材、電力向け石炭、建設向けセメントなどを輸送する内航海運事業を主力として、港湾運送事業やLPGタンクローリー等輸送事業なども展開している。

 今期(14年3月期)連結業績見通し(10月25日に2回目の増額修正)は売上高が前期比8.0%増の205億80百万円、営業利益が同56.2%増の18億30百万円、経常利益が同49.8%増の17億60百万円、純利益が同41.0%増の11億円としている。主力の内航海運事業で電力・セメント・鉄鋼関連の輸送量が増加し、運行効率向上や諸経費圧縮などの効果も寄与する。

 大幅増益だった第2四半期累計(4月〜9月)の通期見通しに対する進捗率は、売上高が49.1%、営業利益が49.7%、経常利益が50.1%、純利益が57.9%である。期後半も復興関連需要の本格化や景気回復に伴う粗鋼生産量増加などが予想され、通期3回目の増額の可能性もあるだろう。

 株価の動きを見ると、10月は概ね450円〜480円近辺で推移したが、10月25日の業績見通しと配当予想の増額修正を好感して動意付き、11月1日の565円まで急伸した。その後11月11日の511円まで一旦反落したが、足元では切り返しの動きを強めて540円近辺まで戻している。利益確定売りをこなしながら上値を窺う動きのようだ。

 11月27の終値540円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS102円10銭で算出)は5〜6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS568円15銭で算出)は1.0倍近辺である。月足チャートで見ると12年4月と5月の520円を上抜いて強基調への転換を鮮明にしている。好業績を評価して上値追いの展開だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:13 | アナリスト水田雅展の銘柄分析
2013年11月27日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】インフォマートは年初来高値更新してボックス上放れ、好業績評価して一段高ほぼ確実

 EC事業を展開するインフォマート<2492>(東マ)の株価が年初来高値を更新している。高値圏でのボックスレンジから上放れの動きであり、好業績を評価して一段高の可能性がありそうだ。

 フード業界向け企業間電子商取引(BtoB)プラットフォームで「ASP受発注システム」「ASP規格書システム」「ASP商談システム」「ASP受注・営業システム」などを提供し、システム使用料収入が収益柱である。プラットフォーム「FOODS info Mart」の利用企業数(海外事業除く)は、13年9月末時点で12年12月末比1870社増加の3万3349社(売り手企業が同1734社増加の2万6509社、買い手企業が同136社増加の6840社)となり増加基調である。

 中期成長に向けて「ASP受発注システム」など各システムの利用拡大を強化するとともに、次世代「BtoB&クラウド」プラットフォームの開発、海外展開の本格化、美容業界向け「BEAUTY info Mart」や医療業界向け「MEDICAL info Mart」など事業領域の拡大を推進している。

 データ連携でのアライアンス戦略も推進し、13年5月にJFEシステムズ<4832>と「ASP規格書システム」、13年6月に東芝テック<6588>と「ASP受発注システム」、13年11月に東京システムハウスと「ASP規格書システム」でデータ連携を開始した。また13年9月にはオザックスと共同でフード業界の海外進出応援サイトを開設した。

 今期(13年12月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比16.0%増の43億88百万円、営業利益が同22.3%増の9億97百万円、経常利益が同21.2%増の9億88百万円、純利益が同19.8%増の5億94百万円としている。既存プラットフォームの償却期間短縮や次世代プラットフォームのリリースに伴い償却負担が増加するが、システム使用料収入が順調に増加して大幅増収増益見込みだ。

 第3四半期累計(1月〜9月)は利益が計画を上回る大幅増益となり、通期見通しに対する進捗率も売上高が72.4%、営業利益が83.4%、経常利益が84.6%、純利益が83.8%と高水準である。登録・利用店舗数増加に伴ってシステム使用料収入は増加基調であり、償却費や人件費の増加を吸収して通期増額の可能性があるだろう。さらに来期(14年12月期)は、既存プラットフォームの償却完了で償却負担が減少することも寄与して好業績が期待される。

 株価の動き(13年7月1日付で株式2分割)を見ると、8月以降は高値圏2000円〜2400円近辺のレンジでボックス展開だったが、11月15日に前日比272円(12.60%)高とレンジ下限から急伸し、11月19日には2590円まで上伸して5月高値2545円を突破した。好業績を評価する動きだろう。なお10月31日には株式分割も発表している。13年12月31日を基準日(効力発生日14年1月1日)として1株を2株に分割する。

 11月26日の終値2520円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS40円21銭で算出)は63倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想に7月株式2分割を年間換算した21円13銭で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績に7月株式2分割を考慮した連結BPS198円30銭で算出)は13倍近辺である。

 週足チャートで見ると、26週移動平均線が接近して動意付く形となり、ボックスレンジから上放れの動きを強めている。、中段保ち合い上放れて強基調を継続する形であり、好業績を評価して一段高の可能性がありそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:06 | アナリスト水田雅展の銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】プラマテルズは三角保ち合いに煮詰まり感、指標面の割安感に見直し余地

 合成樹脂専門商社のプラマテルズ<2714>(JQS)の株価は三角保ち合いの展開だが、煮詰まり感を強めている。指標面の割安感に見直し余地があり、上放れのタイミングが接近しているようだ。

 双日<2768>グループの合成樹脂原料・製品・関連機器の専門商社で、エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力としている。需要先を業種別に見るとOA・事務機器、家電・電子部品を中心として建材、医療機器、自動車、玩具向けなど幅広い。高付加価値商材の拡販とともに中国、ベトナム、フィリピン、タイなどアジア市場への展開を加速している。13年5月にはインド、13年8月には台湾にも現地法人を設立した。

 今期(14年3月期)の連結業績見通し(7月26日に厚生年金基金脱退に伴う特別損失計上で純利益を減額)は、売上高が前期比4.3%増の580億円、営業利益が同6.4%増の8億70百万円、経常利益が同7.2%増の8億40百万円、純利益が同14.3%減の3億60百万円としている。エンジニアリング系樹脂の高付加価値商材が堅調に推移する見込みだ。通期見通しに対する第2四半期累計(4月〜9月)の進捗率は売上高が49.6%、営業利益が44.1%、経常利益が44.4%、純利益が10.6%である。期後半の需要回復を考慮すれば概ね順調な水準だろう。

 株価の動きを見ると、400円台で上値が重くなるが、一方では下値を着実に切り上げている。三角保ち合いの形で、足元はレンジ下限から上限に向かう動きのようだ。ただし煮詰まり感を強めている。

 11月26日の終値401円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS42円11銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は3.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS795円07銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると右肩上がりの52週移動平均線が接近してきた。高配当利回り、低PBRに見直し余地があり、煮詰まり感を強めて上放れのタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:59 | アナリスト水田雅展の銘柄分析