[アナリスト銘柄分析]の記事一覧
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記事一覧 (10/21)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】カナモト株価頑強、高値圏で三角保合い、上放れ近い
記事一覧 (10/21)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】サクセスホールディングスは週足が好チャート、トリプル底を形成
記事一覧 (10/20)【水田雅展の為替・相場展望】リスクオンの流れ継続、成長戦略関連・好業績関連・ネット関連への物色、為替は膠着感
記事一覧 (10/18)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】P&Pホールディングスに動意、モミ合い放れに、PER9倍台
記事一覧 (10/18)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】朝日ラバーに低PBR見直し買い、300円台で動意、12月に株式分割
記事一覧 (10/18)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】パイプドビッツは下値固め出直りの展開、3000円まで真空地帯、中期成長力を見直す
記事一覧 (10/18)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ソーバルは調整一巡して出直り、好業績が支援材料
記事一覧 (10/18)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】うかい月次売上好調、8ヶ月連続プラス、株価モミ合い煮詰まる
記事一覧 (10/18)【アナリスト水田雅展の銘柄分析】プラマテルズ煮詰まる、三角保ち合い形成、指標に割安感
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2013年10月21日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】カナモト株価頑強、高値圏で三角保合い、上放れ近い

 建設機械レンタル大手のカナモト<9678>(東1)の株価は年初来高値圏で堅調に推移している。今期(13年10月期)好業績見通しで通期再増額の可能性もあり、20年東京夏季五輪など建設関連のビッグプロジェクトが相次ぐことも追い風だ。短期調整を挟みながら上昇基調だろう。

 建設機械レンタルを主力として、海外向けの中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品の販売、IT機器レンタル、イベントレンタルなども展開している。北海道が地盤だが、全国展開に向けて東北、関東、中部、近畿、九州にも営業拠点網拡充を進めるとともに、12年6月に道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化するなど、グループ戦略やアライアンス戦略も強化している。

 今期の連結業績見通し(5月31日に増額修正)については、売上高が前期比20.1%増の1034億10百万円、営業利益が同48.8%増の95億70百万円、経常利益が同55.6%増の92億30百万円、そして純利益が同26.7%増の45億30百万円としている。

 負ののれん発生益が一巡するが、震災復旧・復興・除染関連工事、全国的な防災・減災関連工事、老朽化した公共インフラの補修・更新関連工事などが順調であり、建設機械の稼働率が高水準に推移する。ユナイトの通期連結や営業拠点拡充などの効果も寄与する。通期見通しに対する第3四半期累計(12年11月〜13年7月)業績の進捗率は高水準であり、通期再増額の可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、9月6日発表の第3四半期累計業績を好感する形で9月24日に年初来高値となる2862円まで上伸した。その後は短期的な過熱感や全般地合い悪化も影響して上げ一服の形だが、概ね2600円〜2700円近辺で堅調に推移し、足元では短期調整一巡感も強めている。9月20日に発表した公募増資・売出し(発行価格・売り出し価格2563円)の影響は限定的のようだ。

 10月18日の終値2678円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS137円99銭で算出)は19〜20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1221円56銭で算出)は2.2倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を一旦割り込んだが、2600円台を割り込むことなく堅調に推移している。また週足チャートで見ると、右肩上がりの13週移動平均線が接近して短期的な過熱感も解消されてきた。今期再増額の可能性を考慮すれば今期予想連結PERに割高感はなく、好業績見通しを評価して上昇基調だろう。新たな上昇局面入りで3000円台は射程圏だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

>>カナモトのMedia−IR企業情報
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:19 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】サクセスホールディングスは週足が好チャート、トリプル底を形成

 保育園運営のサクセスホールディングス<6065>(東2)の株価は調整の最終局面だろう。待機児童解消、子育て支援拡充、働く女性支援という国の重点政策が追い風であり、中期成長力を見直す動きが強まるだろう。

 保育園運営のサクセスアカデミーの持株会社で、病院・大学・企業などの事業所内保育施設を受託運営する受託保育事業と、認可保育園・認証保育所・公設民営保育園・学童クラブ・児童館・全児童対策事業施設など公的保育施設を運営する公的保育事業を展開している。13年6月末の運営施設数は受託保育事業163施設、公的保育事業62施設の合計225施設で、地域別には関東178施設、中部28施設、関西17施設、および東北2施設に展開し、神奈川県と東京都を地盤としている。

 重点戦略としては、受託保育事業と公的保育事業の連携、事業効率の向上、人材の確保・育成面でのジェイコムホールディングス<2462>グループとの連携強化、認可保育園開設用不動産の確保などを掲げている。24時間保育や英語教育の実施など高付加価値の保育サービスの提供、多様な保育需要に応じたサービスの提供も強化する方針だ。

 今期(13年12月期)連結業績見通しは、売上高が前期比15.9%増の83億97百万円、営業利益が同28.9%増の5億32百万円、経常利益が同6.1%増の7億円、純利益が同5.0%増の3億70百万円としている。公的保育事業に係る設備補助金が減少するため経常利益の伸びは一桁だが、都市部を中心に保育サービス需要が旺盛であり、施設の新規開設、利用者数の増加、施設稼働率の上昇、施設運営の効率化などが寄与して大幅営業増益の見込みだ。

 通期見通しに対する第2四半期累計(1月〜6月)の進捗率は概ね順調な水準であり、今期は4月に新規施設開設が集中して期前半に開園準備費用が集中的に発生したことや、4月に開設した施設が下期に本格寄与することを考慮すれば、通期増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、9月中旬に動意付く形となり、9月19日の2120円まで上伸したが、反落して10月7日には1741円まで調整した。ただし8月および9月の安値圏1700円割れ水準まで下押すことなく、足元は概ね1800円台で推移している。好業績見通しを再評価する動きが強まり、調整の最終局面のようだ。

 10月18日の終値1840円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS70円76銭で算出)は26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間配当25円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS266円24銭で算出)は7倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、下値は徐々に切り上げている。今期好業績に加えて中期成長力にも再評価の余地があり、きっかけ次第で出直りの動きを強めそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:12 | アナリスト銘柄分析
2013年10月20日

【水田雅展の為替・相場展望】リスクオンの流れ継続、成長戦略関連・好業績関連・ネット関連への物色、為替は膠着感

■水田雅展の為替・相場展望(21日〜25日)

 来週(10月21日〜25日)の株式・為替相場は、米国のデフォルト(債務不履行)回避で警戒感が後退したことを受けて、株式市場ではリスクオンの流れが継続しそうだ。ただし為替のドル・円相場は米国の量的緩和継続観測で膠着感を強める可能性が高いため、株式市場でも輸出関連企業の大幅な業績上振れに対して懐疑的な見方が広がる可能性に注意が必要となる。引き続きアベノミクス成長戦略関連・好業績関連・ネット関連銘柄への物色が中心になりそうだ。

 米国のデフォルトという最悪の事態は土壇場で漸く回避された。もちろん連邦政府債務上限引き上げ問題は14年2月7日、暫定予算による政府機関再開は14年1月15日まで先送りしたに過ぎず、全面的に霧が晴れて安心感が広がっているわけではないが、一旦は警戒感が後退した形だ。当面は、中長期の財政再建策に関して13年12月半ばまでに結論を出すとしている米議会の予算協議会の議論進展を見守る形だろう。

 米FRB(連邦準備制度理事会)の金融政策に関しては、延期されていた米9月雇用統計が10月22日に発表されるが、オバマ米大統領がバーナンキ議長の後任にイエレン副議長を指名したことに加えて、政府機関の一部閉鎖などが景気に与えた悪影響を見極める必要があるため、10月29日〜30日開催の米FOMC(連邦公開市場委員会)でのテーパリング(量的緩和縮小)開始という見方は後退し、14年以降に先送りとの見方が優勢になっている。

 このため為替のドル・円相場については、1ドル=97円〜99円近辺で膠着感を強める可能性があり、来週から本格化する3月期決算の主要な輸出関連企業の業績上振れに関しても、市場が期待するほど大幅な上振れにならないとの懐疑的な見方が広がり始めている。14年3月の消費増税実施後の反動を警戒する見方も根強い。

 ただし米国の量的緩和継続観測が強まったことで、前週末10月18日の米国株式市場ではS&P総合500株価指数が連日で終値ベースの史上最高値を更新し、ナスダック総合株価指数は2000年以来の高値水準となり4000ポイントに接近した。日本株にとっても支援材料となりそうだ。

 日経平均株価をチャート面で見れば9月27日の1万4817円50銭、さらに7月23日の1万4820円18銭の突破が焦点となる。ドル・円相場が膠着感を強める可能性があることや、全体として売買代金の盛り上がりに欠ける状況では、上値の突破にもたつけばレンジ相場が意識されかねないが、一方では大きく下押すほどの売り材料も見当たらない。

 物色面ではアベノミクス成長戦略関連の内需セクター、3月期企業の中間決算で市場予想を上回る好業績を発表した好業績銘柄への個別物色が中心になりそうだ。また米グーグルの株価が10月18日に急伸して1000ドル台に乗せたことで、ネット関連銘柄への物色が一段と強まるだろう。

 その他の注目スケジュールとしては21日の日本9月貿易統計、米9月中古住宅販売、23日の米8月FHFA住宅価格指数、24日の中国10月製造業PMI速報値(HSBC)、ユーロ圏10月総合・製造業・サービス部門PMI速報値、米9月新築一戸建て住宅販売、米10月製造業PMI速報値、24日〜25日のEU首脳会議、25日の日本9月全国消費者物価指数、日本9月企業向けサービス価格指数、独10月IFO業況指数、英第3四半期GDP速報値、米9月耐久財受注などがあるだろう。

 その後は10月29日〜30日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、31日の日銀金融政策決定会合、11月5日の豪中銀理事会、6日〜7日の英中銀金融政策委員会、7日のECB理事会、8日の米10月雇用統計、14日の日本7〜9月期GDP速報値などが予定されている。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:45 | アナリスト銘柄分析
2013年10月18日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】P&Pホールディングスに動意、モミ合い放れに、PER9倍台

 販売支援などのP&Pホールディングス<6068>(JQS)の株価は調整一巡感を強めている。指標面の割安感に見直し余地があり、出直りのタイミングが接近しているようだ。

 傘下にピーアンドピーなどを置く持株会社で、販売支援などのSPO(セールス・プロセス・アウトソーシング・サービス)事業、倉庫・物流業務請負などのBYS(バックヤードサポート・サービス)事業、人材派遣・紹介などのHR(ヒューマンリソース・サービス)事業、その他事業を展開している。ネット通販市場拡大が追い風となって中期成長が期待される。

 M&Aも活用して事業領域拡大に取り組んでおり、13年4月に流通向け建築・内装施工の子会社P&Pデザイン(旧ジャパンプロスタッフを商号変更)を立ち上げ、6月に小売・流通向けセールス・プロモーションや伊藤ハム<2284>生産工場向け人材提供の藤栄テクノサービスを子会社化した。また9月20日には、経理アウトソーシングや人材派遣事業を展開するリラインの株式100%を取得して子会社化すると発表した。

 今期(14年3月期)の連結業績見通しについてはレンジ予想で、売上高が250億円〜270億円(前期比8.8%増〜17.5%増)、営業利益が6億円〜7億円(同18.0%増〜37.7%増)としている。第1四半期(4月〜6月)は一部顧客の直接雇用化の影響などで営業減益だったが、BYS事業はコンビニ向け棚卸需要拡大などで好調だった。足元の月次動向を見ても好調を維持しており、通期ベースでは好業績が期待される。なお11月7日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

 10月10日に発表した連結ベースの月次売上動向(前年比、参考値)を見ると、13年9月単月が11.3%増、13年4〜9月累計が9.2%増と好調を維持している。積極的な事業領域拡大戦略に加えて、有効求人倍率が改善傾向を強めていることや、ネット通販市場が拡大基調であることも追い風となって好業績が期待されるだろう。

 株価の動きを見ると、8月29日と8月30日の270円をボトムとして反発し、9月20日には299円まで戻す場面があった。足元も概ね290円近辺に水準を切り上げて堅調に推移している。調整が一巡したようだ。

 10月17日の終値294円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPSは未公表のため営業利益予想のレンジ中間値を基に推定した連結EPS31円50銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は3.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS308円39銭で算出)は1.0倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を維持している。また週足チャートで見ると戻りを押さえていた13週移動平均線を突破する動きを強めている。調整が一巡して出直りのタイミングが接近しているようだ。高配当利回りなど指標面の割安感に見直し余地があり、300円台を回復すれば出直りに弾みがつくだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

>>P&PホールディングスのMedia−IR企業情報
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:32 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】朝日ラバーに低PBR見直し買い、300円台で動意、12月に株式分割

 車載照明用ゴム製品の朝日ラバー<5162>(JQS)の株価が動意付いて年初来高値を更新した。モミ合い展開から上放れる動きだ。依然として低PBRに見直し余地があり、上値追いの可能性がありそうだ。

 自動車向けなどの工業用ゴム製品を主力として、スポーツ用ゴム製品(卓球ラケット用ラバー)や、医療・衛生用ゴム製品(点滴輸液バッグ用ゴム栓)なども展開している。シリコーンゴムをベースにした製品開発に強みを持ち、車載用小型電球の光源カラーキャップ「ASA COLOR LAMPCAP」や、車載用LED照明の光源カラーキャップ「ASA COLOR LED」などを主力製品としている。

 今期(14年3月期)の連結業績見通しについては、8月9日に第2四半期累計(4月〜9月)を増額修正したが、通期見通しは前回予想を据え置いて売上高が前期比10.7%増の53億円、営業利益が同84.5%増の2億50百万円、経常利益が同39.8%増の1億95百万円、純利益が同43.3%増の1億10百万円としている。

 米国自動車市場の好調や日系自動車メーカーの生産台数増加などを背景として、車載用「ASA COLOR LED」など自動車関連製品が好調のようだ。卓球ラケット用ラバーなども顧客側の在庫調整の影響が一巡して堅調であり、円安メリットも考慮すれば通期も増額の可能性が高いだろう。11月13日に第2四半期累計の業績発表を予定している。

 なお9月24日に単元株式数の変更を発表した。効力発生日12月2日で現行の単元株式数500株を100株に変更する。

 株価の動きを見ると、概ね280円〜300円近辺の狭いレンジでのボックス展開だったが、9月30日に動意付いて362円まで急伸し、10年4月の370円に接近した。その後一旦は反落したが、足元は310円〜320円近辺で推移している。従来のボックスレンジに比べて水準を切り上げた形だ。

 10月17日の終値320円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS24円19銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は2.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS652円12銭で算出)は0.5倍近辺である。

 月足チャートで見ると、底練り展開から上放れの動きを強める形だ。今期の営業損益改善や通期増額の可能性に加えて、指標面の低PBRにも依然として見直し余地が大きい。上値追いの可能性があるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:16 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】パイプドビッツは下値固め出直りの展開、3000円まで真空地帯、中期成長力を見直す

 パイプドビッツ<3831>(東マ)の株価は、ネット選挙関連人気一巡後の調整局面だが、下値固めが完了して調整一巡感を強めている。反発局面が接近しているようだ。中期成長力にも見直し余地があるだろう。

 情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(データ管理などのクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービスなど)、ソリューション事業(アパレル・ファッションに特化したECサイト構築・運営受託、子会社ペーパーレススタジオジャパンのBIMコンサルティング事業など)を展開している。

 情報資産プラットフォーム事業は政治・選挙関連、アパレル・ファッション関連、美容師関連、会計関連、薬剤・医療材料関連、地域密着型SNS関連、建築情報関連などに事業領域を広げている。政治・選挙関連ではアイドルグループAKB48の選抜総選挙や政治・選挙プラットフォーム「政治山」を運営している。ECサイト構築・運営受託もネット通販市場拡大を追い風として中期的に有望分野だ。

 9月30日に発表した今期(14年2月期)第2四半期累計(3月〜8月)の連結業績は、売上高が12億04百万円、営業利益が2億22百万円、経常利益が2億24百万円、純利益が1億36百万円で、前年同期の非連結ベースとの比較で見ると9.1%増収、53.3%営業増益、57.7%経常増益、64.7%最終増益だった。情報資産プラットフォーム事業の好調が全体を牽引した。有効アカウント数は6597件で前期末比1496件(29.3%)増加した。

 通期の見通しは前回予想を据え置いて、売上高が30億円、営業利益が7億円、経常利益が7億円、純利益が4億20百万円としている。前期の非連結業績との比較で見ると34.2%増収、2.1倍営業増益となる。情報資産プラットフォーム事業では「スパイラル」の新バージョン投入効果に加えて、会計クラウドサービス「ネットde会計」「ネットde青色申告」なども寄与する。有効アカウント数は増加基調であり、好業績が期待されるだろう。

 株価の動きを見ると、ネット選挙関連人気一巡後の調整局面だが、9月2日の安値1383円をボトムとして水準を切り上げ、9月30日には1950円まで戻す場面があった。足元でも10月8日に付けた1502円から切り返して調整一巡感を強めている。下値固めが完了したようだ。

 10月17日の終値1665円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS55円52銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間17円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(非連結ベースの前期実績BPS228円91銭で算出)は7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋りの動きとなり、調整一巡感を強めている。反発局面が接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

>>パイプドビッツのMedia−IR企業情報
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:10 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ソーバルは調整一巡して出直り、好業績が支援材料

 ソフト開発技術者派遣のソーバル<2186>(JQS)の株価は下値を固めて調整一巡感を強めている。今期(14年2月期)好業績見通しに加えて、派遣労働の規制緩和観測も支援材料であり、出直りの動きだろう。

 ソフト開発技術者分野の特定派遣事業と業務請負事業を展開している。前期の顧客別構成比はキヤノン<7751>グループ向けが約7割を占め、ソニー<6758>グループ向け、富士通<6702>グループ向け、NTT<9432>グループ向けと続き、優良な大口顧客を抱えていることが特徴だ。

 12年9月にオムロン<6645>向けを主力とするモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化するなど、M&Aも活用して顧客の多様化も進めている。国内製造業では景気回復を背景に技術者不足が深刻化しているため、技術者派遣需要は好調に推移することが予想され、アベノミクス成長戦略による派遣労働の規制緩和も追い風だろう。

 9月30日に発表した第2四半期累計(3月〜8月)連結業績は前年同期比3.2%増収、同5.2%営業増益、同4.6%経常増益、同8.9%最終増益だった。ソニーや富士通向けを中心に好調に推移して期初計画を上回った。MCTECはオムロンソフトウェアとの取引を開始した。取引社数が08年の17社から第2四半期(6月〜8月)には48社に増加し、顧客の多様化も進展している。

 通期の見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比4.1%増の67億円、営業利益が同7.2%増の4億90百万円、経常利益が同5.6%増の4億90百万円、純利益が同7.3%増の2億65百万円としている。主要顧客向けを中心に派遣需要が好調に推移し、新規受注やMCTECの通期連結も寄与する。通期見通しに対する第2四半期の進捗率は、売上高が49.7%、営業利益が58.8%、経常利益が59.6%、純利益が63.4%と高水準であり、通期増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、9月30日の戻り高値877円から一旦反落したが、10月9日の直近安値801円をボトムにして切り返しの動きとなった。10月17日には前日比44円(5.26%)高の880円まで上伸し、9月30日の戻り高値を突破した。一時的に全般地合い悪化の影響を受けたが、今期好業績見通しを評価して800円近辺で下値を固めたようだ。

 10月17日の終値880円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円96銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS507円23銭で算出)は1.7倍近辺である。

 日足チャートで見ると、9月10日の797円と10月9日の801円でダブルボトムを形成した可能性がありそうだ。また週足チャートで見ると、26週移動平均線と13週移動平均線を一気に突破した。調整が一巡して出直りの動きだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:41 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】うかい月次売上好調、8ヶ月連続プラス、株価モミ合い煮詰まる

 高級料理店うかい<7621>(JQS)の株価はボックス展開だが、徐々に下値を切り上げている。足元の月次売上の好調や通期業績増額の可能性も支援材料であり、ボックス上放れて3月高値を試すだろう。

 飲食事業(高級和食・洋食店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。新たな成長ステージに向けた戦略として、サービス力向上のための人材育成、製菓工房「アトリエうかい」の多面展開、和食店のお土産品強化、新業態の出店、海外企業との業務提携などを加速している。海外では13年6月に、台湾・高雄市のFIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結しており、実質的な海外初出店となる。

 9月24日には、うかいの新業態・和食店舗「(仮称)銀座kappou ukai(呼称:割烹うかい)」の新規出店を発表した。営業開始時期は14年4月予定で、初年度売上高は2億50百万円見込みとしている。

 今期(14年3月期)業績(非連結)見通しは、売上高が前期比1.0%増の118億09百万円、営業利益が同5.6%増の4億01百万円、経常利益が同60.8%増の3億42百万円、純利益が同61.2%増の2億76百万円としている。サービス力向上に向けた人件費増加で小幅営業増益の見込みだが、第1四半期(4月〜6月)営業利益の通期見通しに対する進捗率は高水準だったため、通期増額の可能性があるだろう。

 飲食事業の月次売上高(前年比、速報値)を見ると、全店ベース(既存店も同じ)が13年4月102.3%、5月108.4%、6月107.8%、7月102.9%、8月107.1%、9月102.2%で8カ月連続プラスとなった。9月の客単価は103.4%で7カ月連続プラスと好調を維持している。引き続き高額消費の活発化が追い風のようだ。4月〜9月累計の売上高は105.1%となった。

 なお9月24日に第2四半期末および年間配当の減額修正を発表し、第2四半期末は2円(従来予想は5円)、期末配当は10円(変更なし)、年間配当は12円(従来予想は15円)とした。第2四半期末配当金として予定していた原資の一部を新規出店投資に充当するとしている。

 株価の動きを見ると、7月以降は概ね1700円〜1750円近辺の狭いレンジでボックス展開が続いている。ただし煮詰まり感を強めながら下値を徐々に切り上げている。配当減額修正の影響も限定的であり、ボックス上放れのタイミングが接近しているようだ。

 10月17日の終値1720円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS55円91銭で算出)は31倍近辺、今期予想配当利回り(修正後の会社予想の年間12円で算出)は0.7%近辺、実績PBR(前期実績のBPS809円98銭で算出)は2.1倍近辺である。

 週足チャートで見ると、26週移動平均線がサポートラインとなって徐々に下値を切り上げている。足元の月次売上の好調や通期業績増額の可能性も支援材料であり、ボックスレンジから上放れて3月の年初来高値1808円を試すだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:28 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】プラマテルズ煮詰まる、三角保ち合い形成、指標に割安感

 合成樹脂専門商社のプラマテルズ<2714>(JQS)の株価は着実に下値を切り上げている。指標面の割安感に見直し余地があり、三角保ち合いの煮詰まり感を強めて上放れのタイミングが接近しているようだ。

 双日<2768>グループの合成樹脂原料・製品・関連機器の専門商社で、エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力としている。需要先を業種別に見るとOA・事務機器、家電・電子部品を中心として、建材、医療、自動車向けなど幅広い。高付加価値商材の拡販とともにタイ、インド、台湾などアジア市場への展開を加速している。

 今期(14年3月期)連結業績見通しは、7月26日に厚生年金基金からの脱退に伴う特別損失計上で純利益を1億20百万円減額修正し、売上高が前期比4.3%増の580億円、営業利益が同6.4%増の8億70百万円、経常利益が同7.2%増の8億40百万円、純利益が同14.3%減の3億60百万円としている。エンジニアリング系樹脂の高付加価値商材が好調に推移する見込みだ。スチレン系樹脂の需要も期後半に向けて回復基調だろう。

 株価の動きを見ると、概ね400円近辺のレンジで推移している。ただし6月安値366円をボトムとして、7月安値380円、8月安値391円、9月安値395円と着実に下値を切り上げて、煮詰まり感を強めている。

 10月17日の終値405円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS42円11銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は3.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS795円07銭で算出)は0.5倍近辺である。

 週足チャートで見ると410円近辺で上値が重いが、下値を着実に切り上げて三角保ち合いの形だろう。足元では26週移動平均線を回復して、上値に接近する動きを強めている。高配当利回り、低PBRに見直し余地があり、煮詰まり感を強めて上放れの展開となりそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:18 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】アールテック・ウエノは押し目買い、再増額の可能性

 創薬ベンチャーのアールテック・ウエノ<4573>(JQS)の株価は、足元で出直り一服の局面だが、今期(14年3月期)業績見通しに再増額の可能性もあり、押し目買いの好機だろう。

 緑内障・高眼圧症治療レスキュラ点眼薬の製造販売、および米スキャンポ社の便秘症治療薬アミティーザの受託製造を主力として、経営目標に16年3月期ROE10%以上を掲げている。

 新薬は網膜色素変性、ドライアイ、アトピー性皮膚炎関連を中心に開発を進めている。13年4月には重症ドライアイに対する遺伝子組み換え人血清アルブミン(開発コードRU−101)点眼液の新薬臨床試験開始申請が米食品医薬品局(FDA)の承認を受け、13年5月には米スキャンポ社が欧州医薬品庁(EMA)からウノプロストンの網膜色素変性治療薬としてのオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けた。

 また米スキャンポ社は、アミティーザの日本と欧州での販売承認取得、米国での追加新薬承認取得、米国でのレスキュラ点眼薬の上市など販売地域や適応の拡大戦略を推進している。13年4月には北米市場でのアミティーザに関してオピオイド誘発性腸機能障害の追加新薬承認を取得した。

 今期の業績(非連結)見通しは7月16日に増額修正して、売上高が前期比16.6%増の53億08百万円、営業利益が同63.8%増の12億85百万円、経常利益が同47.7%増の13億15百万円、純利益が同52.2%増の8億55百万円としている。レスキュラ点眼薬の薬価改定の影響一巡、アミティーザの販売好調に加えて、北米向けアミティーザの納入価格変更が寄与するようだ。第1四半期(4月〜6月)の通期見通しに対する進捗率は高水準であり、通期再増額の可能性があるだろう。なお11月12日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

 株価の動き(7月1日付で株式200分割)を見ると、9月2日の直近安値1433円から切り返す展開となり、10月2日には1985円まで上伸して出直りの動きを強めた。全般地合い悪化の影響も受けて一旦は1600円台に調整したが、10月17日には前日比54円(3.24%)高の1719円まで反発する場面があった。出直り歩調に変化はないだろう。

 10月17日の終値1696円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS44円32銭で算出)は38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績に株式200分割を考慮したBPS423円33銭で算出)は4.0倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面の形だが、下値を着実に切り上げている。出直り歩調に変化はないだろう。今期業績見通しに再増額の可能性もあるだけに、足元の出直り一服局面は押し目買いの好機だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 06:59 | アナリスト銘柄分析
2013年10月17日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ピックルスコーポレーションは短期調整で早くも出直りの展開、好業績評価

 漬物最大手のピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の株価は7月の高値を突破して年初来高値を更新し、その後も堅調に推移している。今期(14年2月期)好業績に加えて中期成長期待も強い。上値追いの展開だろう。

 キムチ製品、あさづけ、惣菜など漬物製品の最大手メーカーである。主力の「ご飯がススムキムチ」シリーズのブランド力が向上し、独自研究の植物性乳酸菌ピーネ12を使用した「生きて腸まで届くピーネ乳酸菌キムチ」など、新製品投入も積極化している。広島工場の稼働(13年6月)に伴って中国・四国地方での拡販を進めるとともに、契約栽培拡大による原料野菜の安定調達を推進する方針だ。ブランド力向上に伴って中期成長期待が高まる。

 9月30日に今期第2四半期累計(3月〜8月)と通期の業績見通しの上方修正を発表した。キムチ製品や惣菜製品の販売が量販店を中心に好調に推移して、広島工場稼動に伴う費用増を増収効果で吸収したようだ。10月3日に発表した第2四半期累計の連結業績は前年同期比6.2%増収、同31.2%営業増益、同37.0%経常増益、同44.8%最終増益で、売上高、利益ともに過去最高を更新した。

 通期見通しは売上高が3億38百万円増額して前期比6.0%増の255億18百万円、営業利益が98百万円増額して同22.0%増の11億16百万円、経常利益が1億08百万円増額して同21.9%増の11億87百万円、純利益が1億03百万円増額して同27.3%増の7億26百万円とした。原料の野菜価格の安定も寄与して、売上高、利益ともに過去最高を更新する見込みだ。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が52.8%、営業利益が69.0%、経常利益が72.7%、純利益が74.7%と高水準である。白菜など原料野菜価格の動向に不透明感があるため下期を保守的な予想としているようだが、ブランド力向上に伴って販売は好調であり、再増額の可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、9月30日の増額修正発表を好感する形で10月1日に895円まで急騰し、7月の839円を突破して一気に年初来高値を更新した。その後は全般地合い悪化も影響して上げ一服の形だが、概ね800円台で堅調に推移している。

 10月16日の終値834円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS113円67銭で算出)は7〜8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1058円84銭で算出)は0.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャート見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドの形だ。今期再増額の可能性、中期的な成長期待、そして指標面の低PER、低PBRが支援材料であり、上値追いの展開だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:46 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】クレスコの週足チャートは上放れ近い、2ケタ増益、PER9倍台

 受託ソフトウェア開発のクレスコ<4674>(東1)の株価は、徐々に水準を切り上げてモミ合いから上放れの動きを強めている。好業績や指標面の割安感に見直し余地があり、出直りが本格化しそうだ。

 ソフトウェア開発(ビジネス系)事業を主力として、組込型ソフトウェア開発事業、その他事業(商品・製品販売など)を展開している。中期的な収益力向上に向けて、ERPコンサルティングやクラウド関連サービス「インテリジェント・フォルダ」の拡販を強化するとともに、得意分野を持つビジネスパートナーとのアライアンスやM&Aも積極活用している。

 13年4月にソリューション事業のクリエイティブジャパンを子会社化し、企業コンサルティング事業のエル・ティー・エスを持分法適用会社化した。さらに9月には、三谷産業<8285>とクラウドサービス事業で協業体制を構築すると発表している。

 今期(14年3月期)連結業績見通しについては売上高が前期比15.6%増の220億円、営業利益が同13.5%増の14億10百万円、経常利益が同8.5%増の15億30百万円、純利益が同12.5%増の8億60百万円としている。クラウド関連の受託ソフトウェア開発が好調であり、子会社化したクリエイティブジャパンの新規連結も寄与する。消費増税前の企業のIT投資需要も追い風であり、好業績が期待される。なお11月1日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

 株価の動きを見ると、9月中旬に出直りの動きを強めて7月の777円を上抜いた。9月24日には795円まで上伸し、720円〜760円近辺のモミ合いから上放れの形となった。その後一旦は上げ一服の形となったが、足元では再び水準切り上げの動きを強めている。好業績を見直す動きだろう。

 10月16日の終値760円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円68銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は3.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS786円92銭で算出)は1.0倍近辺である。

 週足チャートで見ると、戻りを押さえていた13週移動平均線がサポートラインに転じて水準を切り上げている。今期好業績や指標面の割安感に見直し余地があり、出直りの動きを強めるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:28 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】科研製薬が本格出直り、25日線を2ヶ月半ぶりに上抜く、好利回り

 科研製薬<4521>(東1)の株価は調整一巡感を強めている。指標面に割高感はなく、出直りの動きとなりそうだ。

 医薬品、医療機器、農業薬品などを展開する医薬品メーカーである。医薬品は生化学工業<4548>からの仕入品である関節機能改善剤「アルツ」を主力として、術後癒着防止吸収性バリア「セプラフィルム」、経皮吸収型鎮痛消炎貼布剤「アドフィード」、慢性動脈閉塞症治療剤「プロサイリン」、高脂血症治療剤「リピディル」などを展開し、ジェネリック医薬品も拡大している。

 開発中の医薬品には、爪真菌症を適応症とするKP−103(外用剤)(海外はバリアント社が申請中)、腰部脊柱管狭窄症を適応症とするTRK−100STP(東レ<3402>と共同開発)、腱・靱帯付着部症を適応症とするSI−657(生化学工業と共同開発、アルツの効能追加)などがある。なお10月4日には、カナダのバリアント社が爪真菌症治療剤「エフィナコナゾール」(一般名)について、カナダ保健省から新薬の承認を取得したと発表している。

 今期(14年3月期)連結業績見通しについては売上高が前期比3.6%増の902億円、営業利益が同2.7%増の150億円、経常利益が同2.5%増の146億円、純利益が同3.4%増の93億円としている。研究開発費が増加するため利益の伸びは小幅だが、主力の「アルツ」や「セプラフィルム」が増収となり、ジェネリック医薬品や農業薬品の好調も寄与する。

 株価の動きを見ると、徐々に上値を切り下げて調整局面だったが、10月8日の直近安値1429円をボトムとして急反発している。10月11日と10月16日には1510円まで上伸する場面があった。調整が一巡した可能性があるだろう。

 10月16日の終値1507円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS108円66銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間48円で算出)は3.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS771円10銭で算出)は2.0倍近辺である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。また日足チャートで見ると、戻りを押さえていた25日移動平均線を突破する動きを強めている。調整が一巡した可能性があり、出直りの動きとなりそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:55 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】トヨタ自動車はモミ合い上放れも、業績上振れ期待銘柄を物色する流れの主役

 トヨタ自動車<7203>(東1)に注目したい。米国財政問題(連邦債務上限引き上げと政府機関閉鎖解除)に関する米議会の協議が合意すれば警戒感が後退する。次の焦点は国内3月期決算企業の業績上ブレ期待に移り、好業績銘柄を物色する流れの主役となりそうだ。株価は高値圏で堅調に推移しており5月の高値を試すだろう。なお11月6日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

 技術力、品質力、そして原価低減力に強みを持つ世界的自動車メーカーであり、円高修正の恩恵も大きい。国内生産を維持しながら海外生産も拡大し、世界生産・販売台数を着実に伸ばしている。13年暦年のグループ世界生産台数も当初計画に上積みして、世界の自動車メーカーで初めて1000万台を超える見通しだ。

 プリウスなどHV(ハイブリッド自動車)の分野では、世界的に他を寄せ付けない圧倒的な実績を誇っている。EV(電気自動車)や燃料電池自動車なども含めて、エコカーの分野で世界をリードする構図に変化はないだろう。さらに、自動運転技術を利用した次世代の高度運転支援システム「AHDA」を第20回ITS世界会議(10月14日〜18日)に出展し、首都高速道路での公道デモを実施した。AHDAについては2010年代半ばを目標に商品化を予定している。

 今期(14年3月期)連結業績(米国基準)見通しについては8月2日に増額修正して、売上高が前期比8.8%増の24兆円、営業利益が同46.9%増の1兆9400億円、税前利益が同44.6%増の2兆300億円、純利益が同53.8%増の1兆4800億円としている。配当は未定だが、配当性向30%を目安に今後増配を続けていく方針を示している。欧州や中国の回復がやや鈍いが、主力の北米市場で好調な販売が続き、円高修正による営業損益改善効果も大きい。国内では消費増税前の駆け込み需要も追い風となりそうだ。

 想定為替レートは通期ベースで1米ドル=92円、1ユーロ=122円として、期初計画に比べて米ドルで2円、ユーロで2円、それぞれ円安方向に見直した。ただし13年7月以降については1米ドル=90円、1ユーロ=120円の想定としている。7月以降の実勢レートを考慮すれば、通期業績見通しの再増額が濃厚だろう。なお1円の変動による営業利益への影響額は、米ドルで400億円程度のもようだ。

 株価の動きを見ると、7月以降は概ね6000円〜6500円のレンジでボックス展開だが、高値圏で堅調に推移している。足元では10月8日と10月9日に付けたレンジ下限の6010円から急反発し、レンジ上限に接近している。米国の財政問題に対する警戒感が後退して、今期業績見通しの上振れ期待を強める動きだろう。

 10月16日の終値6360円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS467円09銭で算出)は13〜14倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS3835円30銭で算出)は1.7倍近辺である。通期再増額の可能性を考慮すれば割安な水準とも言えるだろう。

 週足チャートで見ると右肩上がりの26週移動平均線が接近し、ボックス上放れのタイミングのようだ。米国の財政問題に対する警戒感が後退すれば、次の焦点は国内3月期決算企業の業績上ブレ期待に移るだけに、好業績銘柄を物色する流れの主役となって、5月の年初来高値6760円を試すだろう。当面のターゲット水準7000円台に乗せれば、07年2月の高値8350円も視野に入りそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:56 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】日本エンタープライズは戻り高値突破、上げ足加速、5月高値試す

 コンテンツ制作・配信の日本エンタープライズ<4829>(東2)の株価は、戻り高値を突破して上げ足を加速している。今期(14年5月期)好業績見通しが支援材料であり、5月の高値を試す動きだろう。

 コンテンツ配信などのコンテンツサービス事業と、広告関連や企業向けソリューションなどのソリューション事業を展開し、携帯電話販売会社との協業を強化している。また中国では、チャイナテレコムの携帯電話販売店運営と電子コミック配信サービスを展開している。

 配信コンテンツを自社制作して「権利を自社保有する」ビジネスモデルが基本で、13年3月には音声通信関連ソフトウェア開発のandOneを子会社化した。また9月20日には、NTTドコモ<9437>の「iPhone」向けに月額課金サイトを提供すると発表した。

 9月27日に発表した第1四半期(6月〜8月)の連結業績は、前年同期比26.2%増収、同35.4%営業減益、同35.0%経常減益、同87.2%最終増益だった。広告宣伝費など販管費の増加で営業減益だが、売上面ではコンテンツサービス事業が同20.8%増収、ソリューション事業が同32.4%増収と好調だった。

 通期の見通しは前回予想を据え置いて売上高が前期比20.9%増の50億円、営業利益が同39.7%増の5億20百万円、経常利益が同27.7%増の5億円、純利益が同11.3%減の3億15百万円としている。純利益は投資有価証券売却益の一巡で減益見込みだが、コンテンツサービス事業は交通、ライフスタイル、電子書籍、ソリューション事業は広告や海外(中国)が牽引して増収増益見込みだ。

 なお7月30日に株式分割と単元株制度の採用を発表している。11月30日を基準日(効力発生日12月1日)として1株を100株に分割し、単元株式数を100株とする。株式分割に伴って今期予想配当は従来の年間200円(期末一括)から年間2円(期末一括)となる。

 株価の動きを見ると、9月2日の直近安値1万3810円をボトムとして反発した。足元では上げ足を加速する展開となって7月9日に付けた戻り高値2万480円を上抜き、10月16日には前日比2630円(12.36%)高の2万3900円まで急伸した。

 10月16日の終値2万3900円を指標面(株式分割前)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS835円54銭で算出)は28〜29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間200円で算出)は0.8%近辺、そして実績PBR(前期実績の連結BPS1万0125円77銭で算出)は2.4倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が拡大して目先的な過熱感を強めているが、週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して強基調への転換を確認した形だ。短期調整を挟みながら5月の年初来高値2万9850円を試す動きだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:53 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】JFEシステムズは権利落後堅調、修正チャートでも高値試す展開

 システム開発・構築のJFEシステムズ<4832>(東2)の株価は、下値を切り上げながら高値圏で堅調に推移している。煮詰まり感も強めており、モミ合い上放れて上値を試すタイミングが接近しているようだ。

 川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離して設立した情報サービス企業で、鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業、食品業界向け自社開発のプロダクト・ソリューション事業なども展開している。

 中期重点戦略としては、製造流通業界向けの新規顧客開拓、ERPを核とした複合ソリューション、電子帳簿保存法対応ソリューション、食品ソリューションの拡大などを掲げている。アライアンス戦略も推進する方針で、5月には大阪ガス<9532>子会社のオージス総研との協業、およびビジネスブレイン太田昭和<9658>との資本・業務提携を発表している。

 今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比1.1%増の341億円、営業利益が同10.6%増の10億20百万円、経常利益が同10.1%増の10億20百万円、純利益が同3.3%増の5億20百万円としている。一般顧客向けSI事業の売上拡大などで増収増益見込みだ。第1四半期(4月〜6月)は高収益案件の売上遅延が影響したが、下期の売上構成比が高い収益構造であり、通期ベースでは好業績が期待される。なお10月25日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

 株価の動き(10月1日付で株式100分割のため修正株価)を見ると、やや上値が重くモミ合い展開だが、徐々に下値を切り上げながら高値圏の830円〜880円近辺で堅調に推移している。好業績を評価する動きだろう。

 10月15日の終値863円を指標面(株式分割後)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円21銭で算出)は13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS1179円71銭で算出)は0.7倍近辺である。

 週足チャートで見ると、26週移動平均線がサポートラインの形で下値を切り上げている。指標面に割高感はなく、モミ合い展開に煮詰まり感も強めている。上値を試すタイミングが接近しているようだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:42 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ピーエイは水準切り上げの動き、求人需要・広告回復が追い風

 求人情報誌発行や求人サイト運営のピーエイ<4766>(東マ)の株価が水準切り上げの動きを強めている。求人需要・広告回復が追い風であり、きっかけ次第で動意付く可能性もあるだろう。

 東北・関東・信越・北陸地域で紙媒体の無料求人情報誌「ジョブポスト」を発行し、Web求人サイト「ジョブポストweb」や「ジョビー」を強化している。3月には「ジョブポストweb」の群馬県版・栃木県版・山梨県版のサービスを開始して営業エリアを拡大した。一方では、求人広告事業に経営資源を集中するため、4月にフリーマガジン「トクッピ」(新潟県版・長野県版)を譲渡している。

 今期(13年12月期)の連結業績見通しは売上高が前期比25.1%増の16億円、営業利益が同43.1%増の2億円、経常利益が同31.7%増の2億円、純利益は震災補償金や税効果会計の一巡で同14.8%減の1億90百万円としている。新規営業所の開設やテレビ・ラジオCMなどで販管費が増加するが、有効求人倍率の上昇などで求人広告数が増加基調であり、大幅営業増益の見込みだ。

 株価の動きを見ると、8月22日に付けた直近安値191円をボトムとして反発し、その後は徐々に水準を切り上げている。さらに足元では10月1日と10月2日に245円、10月15日に248円まで上伸する場面があり、水準切り上げの動きを強めている。今期好業績を見直す動きだろう。

 10月16日の終値240円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円67銭で算出)は13〜14倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS74円58銭で算出)は3.2倍近辺である。

 日足チャートで見ると、戻りを押さえていた25日移動平均線がサポートラインに転じた形だ。さらに週足チャートで見ると、13週移動平均線に続いて26週移動平均線も突破した。強基調に転換したようだ。求人需要・広告回復が追い風であり、きっかけ次第で動意付く可能性もあるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:27 | アナリスト銘柄分析
2013年10月16日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】新和内航海運は値固め進み出直り近い、なお低PER

 新和内航海運<9180>(JQS)の株価は年初来高値更新後に反落したが、足元で切り返しの動きを強めている。好業績や指標面の割安感に依然として見直し余地が大きく、上値を試す展開だろう。

 NSユナイテッド海運<9110>の子会社で、鉄鋼メーカー向け原料炭・石灰石・鋼材、電力向け石炭、建設向けセメントなどの内航海運を主力としている。復興関連のセメントや電力関連の石炭の輸送量が高水準であり、6月には4000トン積石炭灰運搬船「きぼう」が竣工した。

 今期(14年3月期)の連結業績見通し(7月31日に増額修正)については売上高が前期比5.0%増の200億15百万円、営業利益が同25.5%増の14億70百万円、経常利益が同19.3%増の14億02百万円、純利益が同22.0%増の9億52百万円としている。

 電力・セメント・鉄鋼関連の貨物輸送が、いずれも期初時点の計画を上回る水準で推移して、諸経費の圧縮効果も寄与するようだ。復興関連需要の本格化や景気回復に伴う鉄鋼生産量増加なども考慮すれば、通期再増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、9月下旬に売買高を伴って動意付き、9月27日には年初来高値となる513円まで上伸した。その後一旦は450円近辺まで反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。10月15日には前日比26円(5.70%)高の482円まで上伸する場面があった。好業績見通しを評価する動きだろう。

 10月16日の456円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS88円36銭で算出)は5〜6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS568円15銭で算出)は0.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線をすぐに回復した。また週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形であり、強基調を維持している。好業績や指標面の割安感に依然として見直し余地が大きく、上値を試す展開だろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:09 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】山下医科器械は下値固め完了し本格出直り、今期業績上振れの可能性

 医療機器商社の山下医科器械<3022>(東1)の株価は、下値固めが完了して出直りの勢いを強めてきた。今期(14年5月期)業績上振れの可能性も支援材料だろう。

 九州を地盤とする医療機器商社で、医療機器の販売・メンテナンス、医療材料・消耗品などの販売を主力としている。そして子会社イーピーメディックは整形インプラントの製造販売を展開している。

 九州最大の需要地である福岡県での市場シェア拡大を最重点戦略として推進するとともに、医療機関から物品管理を含めた複合的サービスのニーズが高まっていることに対応して、SPD(病院医療材料管理業務)の契約施設数増加を進めている。契約数増加に対応するため13年7月に福岡SPDセンターを新設し、鳥栖SPDセンターとの2拠点体制となった。医療関連のアベノミクス成長戦略も追い風として中期成長期待が大きい。

 9月30日発表の第1四半期(6月〜8月)連結業績は前年同期比7.1%増収、同32.7%営業増益、同26.5%経常増益、同29.4%最終増益だった。主力の医療機器販売事業では、病院設備更新に伴う超音波画像診断装置、SPD契約施設増加に伴う医療機器消耗品、低侵襲治療機器分野での内視鏡備品、メディカルサービス分野での放射線機器などの販売が増加した。新規開業支援の取り扱い件数増加も寄与した。

 通期の見通しについては前回予想を据え置いて売上高が前期比0.3%増の473億29百万円、営業利益が同25.3%減の4億22百万円、経常利益が同23.9%減の4億97百万円、純利益が同30.5%減の2億79百万円としている。福岡SPDセンターの新設費用に加えて、設備工事・機器関連の入札案件の見通しが難しいとしているが、通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が24.4%、営業利益が37.4%、経常利益が36.0%、純利益が36.6%と高水準である。通期上振れの可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、概ね1600円〜1700円近辺のレンジでモミ合う展開だったが、徐々に水準を切り上げている。10月15日には前日比34円(1.95%)高の1775円まで上伸する場面があった。1600円近辺で下値固めが完了して出直り態勢のようだ。

 10月16日の終値1770円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円61銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間33円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2157円57銭で算出)は0.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると、25日移動平均線がサポートラインとなって75日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると13週移動平均線を回復している。強基調に転換した可能性があり、今期業績上振れの可能性も支援材料に出直りが本格化しそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:59 | アナリスト銘柄分析

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】OBARA GROUPは本格出直り、25日線突破、大幅増益

 溶接機器のOBARA GROUP<6877>(東1)の株価は、8月以降の調整局面に一巡感を強めてきた。好業績に見直し余地があり、強基調への転換が期待される。

 自動車業界向け抵抗溶接機器や造船・建設業界向けアーク溶接機器を主力とする溶接機器関連事業、およびエレクトロニクス業界向け平面研磨装置を主力とする研磨装置関連事業を展開している。

 前期(13年9月期)の連結業績見通し(4月26日に2回目の増額修正)は、売上高が前々期比14.4%増の369億円、営業利益が同38.7%増の62億円、経常利益が同54.2%増の71億円、純利益が同72.9%増の47億円としている。溶接機器関連事業が好調であり、研磨装置関連事業も半導体関連の設備投資が回復傾向のようだ。

 通期見通しに対する第3四半期累計(12年10月〜13年6月)の進捗率が順調な水準だったことに加えて、通期想定為替レートが1ドル=91円と保守的だったことを考慮すると、3回目の増額の可能性があるだろう。なお11月11日に前期の決算発表を予定している。

 来期(14年9月期)についても、世界の自動車メーカーの積極的な増産投資を背景として、溶接機器関連事業が好調に推移するだろう。国内ではアベノミクス成長戦略の設備投資減税が追い風だろう。さらに円安メリットも寄与して好業績が期待される。

 株価の動きを見ると、8月以降は概ね2400円〜2700円近辺のレンジでモミ合う調整局面となり、10月7日と10月8日には2350円まで調整する場面があった。しかし足元では2500円台後半まで戻して水準切り上げの動きを強めている。2400円近辺で下値を固めた形であり、調整一巡して出直りのタイミングが接近しているようだ。

 10月15日の終値2576円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS241円88銭で算出)は10〜11倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1183円67銭で算出)は2.2倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、日足チャートで見ると戻りを押さえていた25日移動平均線を突破した。好業績に見直し余地があり、強基調への転換が期待される。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:15 | アナリスト銘柄分析