[どう見るこの相場]の記事一覧
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記事一覧 (02/13)【どう見るこの相場】値上げ効果で業績上方修正ラッシュ、トヨタが牽引する日本経済のインフレマインド醸成
記事一覧 (02/05)【どう見るこの相場】円安のウラに円高?電力株はともに業績上方修正のファミリー企業のサポートも受けベース銘柄復活
記事一覧 (01/29)【どう見るこの相場】「幻の史上最高値」か?!未達銘柄もバリュー評価のサポートで全値戻しにリーチ可能性
記事一覧 (01/22)【どう見るこの相場】中国人投資家の「爆買い」に日本株は揺れる!海外・個人の攻防戦を追う
記事一覧 (01/15)【どう見るこの相場】新NISA呼び込みのアピールレースは「稼ぐ力」のランキング上位銘柄に潜在パワー
記事一覧 (01/09)【どう見るこの相場】脱「ブラックスワン」ソリューション??!再生エネルギー・金関連株にヘッジして先手勝ち
記事一覧 (01/01)【2024年相場を占う】政治・経済・地政学のリスクにどう対処するか?
記事一覧 (12/30)【2024年株式市場はどう動く】新年事始めのカレンダー投資、2024年の政治・経済イベントの影響は?
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記事一覧 (11/06)【どう見るこの相場】業績上方修正・増配・自己株式取得の3連呼で株価急騰!フルセット銘柄の希少性と魅力
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記事一覧 (10/16)【どう見るこの相場】藤井聡太八冠の大逆転劇が示す「逆転のゲーム」の魅力とは?株式投資にも通じる将棋の教訓
2024年02月19日

【どう見るこの相場】「あれもこれも」か「あれかこれか」は手近な2月末の株式分割・配当権利付き銘柄が試金石

■日経平均、史上最高値に迫るも半導体株の失速で足踏み

 「あれもこれも」か「あれかこれか」なのか何だかぼやけてきた。日経平均株価が、前週末16日のザラ場に一時、あの1989年12月の史上最高値3万8915.87円にあと50.81円と迫り、東証プライム市場の83%もの銘柄が上昇したのにである。バブル相場の頂点でキャッチフレーズとなっていた「八百屋の店先の大根以外はすべてのカブは買い」とする「あれもこれも」の全株躍動・総上げ相場宣言は聞こえてこない。どこか警戒ムードさえも漂っているようである。

 半導体株の失速・急落が、きっかけである。米国の画像処理半導体トップのエヌビディアに牽引された「エヌビディア祭り」が続くはずだったのに、16日は朝方に高値を更新したレーザーテック<6920>(東証プライム)などが、急失速して大幅安となり日経平均株価の足を引っ張ったからである。この前々日の15日とは、様変わりな相場展開となった。15日は日経平均株価は、455円高と急反発したが、これを牽引したのは半導体株で東京エレクトロン<8035>(東証プライム)やアドバンテスト<6857>(東証プライム)が、日経平均株価を押し上げたものの、東証プライム市場の値上がり銘柄は30%にとどまり、値下がり銘柄が66%にも達する勝ち組・負け組に二極化する「あれかこれか」相場となっていた。

 それが16日は、83%もの銘柄が値上がりして全員勝ち組化の「あれもこれも」相場に転換するかと期待したのに半導体株の急失速であり、やはり逆の「あれかこれか」相場だったのかもしれないのである。今週週明け以降も、「あれもこれも」か「あれかこれか」を探る展開は続きそうである。というのも半導体株は、今週21日にフシ目を迎えるとの見方もあるからである。この日は、エヌビディアが四半期決算の発表を予定しており、もちろん大幅増収増益が予想され、アナリストの目標株価引き上げも続いているものの、好決算発表とともに材料出尽くし・織り込み済みとして株価が下落するのか、それとも二段ロケット発射で高値追いとなるか見方が相半ばし、東京市場の半導体株もこの影響を受けざるを得ない。しかもウォーレン・バフェットなどの米国の著名投資家が、アップルなどの巨大テック株を売却してバリュー株の組み入れを増やすポートフォリオの再構築に取り組む動きも伝えられているのである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:31 | どう見るこの相場
2024年02月13日

【どう見るこの相場】値上げ効果で業績上方修正ラッシュ、トヨタが牽引する日本経済のインフレマインド醸成

■値上げ効果で史上最高益!トヨタを筆頭に業績上方修正銘柄が続出

 「赤信号、みんなで渡ればこわくない」とは、あのビートたけし氏の名言である。これを株式市場でいま佳境に差し掛かった決算発表に敷衍すると「物価高、みんなで値上げをすればこわくない」となるかもしれない。今回の決算発表は、日本経済新聞の2月5日現在の集計では5社に1社が今期業績を上方修正したと分析されたが、そのあとの決算発表ではこのウエートがさらにアップしている印象である。企業各社は、新卒採用難や人手不足による人件費増や資源価格上昇、円高・ドル安に伴う部材価格上昇などが業績圧迫要因となっているが、相次ぐ業績上方修正の要因の一つにこのコスト増を価格転嫁する値上げがあげられているからである。例えば今3月期営業利益を4兆9000億円(前期比80%増)に上方修正し時価総額が日本企業初の50兆円超となったトヨタ自動車<7203>(東証プライム)でも、この修正要因の値上げ効果は1兆円に迫った。

 日本経済は、デフレ脱却へパラダイムシフトする正念場にある。2%の物価上昇率を達成するためにもコスト増の価格転嫁は、このキーポイントとなり、大企業が下請け企業の納入価格引き上げをスムーズに受け入れているかあの怖い怖い公正取引委員会が監視の目を光らせている。値上げ、業績拡大、春闘での物価上昇率を上回る賃上げ実現となれば、消費者のフトコロ具合も温まり消費拡大の好循環につながる。しかもラッシュとなっている業績上方修正会社は、その多くが同時に配当も増配している。なかには業績下方修正でも、増配に踏み切った企業も目立っている。株価上昇の値幅効果とインカムゲインの相乗で、投資家への資産効果は高まりインフレマインドはさらに醸成される。この好循環があればこそ、「ゼロ解除後も緩和的な金融環境は維持する」と講演した日本銀行の内田真一副総裁も、国会で同様の答弁を繰り返した植田和男総裁も、後顧の憂いなく3月、4月の金融政策決定会合に臨めるというものである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:21 | どう見るこの相場
2024年02月05日

【どう見るこの相場】円安のウラに円高?電力株はともに業績上方修正のファミリー企業のサポートも受けベース銘柄復活

■超強気相場の裏を読む、電力株のベース銘柄復活に期待

 「理屈はあとから貨車で来る」とは、超強気相場のキャッチコピーである。買うから上がる、上がるから買うが繰り返される。ご意見無用である。それにしてもである。前週1月29日からスタートした業績相場は、やや極端ではないか?天国銘柄と地獄銘柄が厳しく峻別される決算プレーが続いているからだ。例えば業績上方修正に増配が加わった東京鉄鋼<5445>(東証プライム)は、即ストップ高したのに、業績を下方修正したアルプスアルパイン<6770>(東証プライム)は、年初来安値へ売り叩かれなお下げ止まらないし、業績を下方修正して赤字転換したあおぞら銀行<8304>(東証プライム)は、ストップ安を交えて急落した。こうも一方的な集中と離散が続くと、却って超強気相場の裏側のどこかに弱気相場が仕込まれていないかといささか心配にはなる。

 米国のマーケット事情も、これと変わらないようにみえる。前週末2日に発表された1月の雇用統計で、非農業部門の雇用者数が、市場予想を上回ったことから、FRB(米連邦準備制度理事会)の3月19日、20日開催の次回FOMC(公開市場委員会)での早期利下げは遠退いたとして10年物国債利回りは上昇し、日米金利の再拡大から為替は円安・円高となった。投資セオリーからすれば、長期金利の上昇はハイテク株にとっては逆風で売りとなるはずである。ところがフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も、画像半導体大手のエヌビディアも急伸して史上最高値更新となった。これは長期金利上昇の裏側に長期金利の低下、円安・ドル高の裏側に円高・ドル安が隠れているのではないかと投資家心理は揺さぶられる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:09 | どう見るこの相場
2024年01月29日

【どう見るこの相場】「幻の史上最高値」か?!未達銘柄もバリュー評価のサポートで全値戻しにリーチ可能性

■日経平均は史上最高値に迫るが、バブルの傷跡が残る銘柄は?

 「幻の史上最高値」に呻吟している銘柄は、数多い。日経平均株価は年初来、前週末26日まで2286円高してあのバブル相場の頂点の1989年12月29日につけた史上最高値3万8915円へあと約3100高、8%上昇すればタッチするまでに迫っている。これに比べて個々の銘柄では、当時つけた最高値が、高山の山頂のように遥か遠く雲に霞んで肉眼では捉え切れないほどで、バブル相場崩壊の残滓がなお色濃い銘柄の数々である。

 例えば日産自動車<7201>(東証プライム)がそうだ。3ナンバーの最上級仕様のセダンの大ブレークによる「シーマ現象」により1989年6月1日に上場来高値1700円まで買い進まれたが、足元の株価は564.5円である。また三菱製鋼<5632>(東証プライム)は、含み資産関連の人気先駆株として「ウォーターフロント開発」の鳴り物入りで1988年11月9日に3520円の最高値をつけたが、足元の株価は、1592円でしかない。さらに京橋関連株人気を発端に大量買い占めが刑事事件までなった仕手株相場の悪乗りで1990年6月21日に5000円をつけたジャノメ<6445>(東証プライム)の現在地は、697円である。

 3銘柄とも、一時の低迷を脱し投資バリュー的には低PER・PBRで配当利回りが2%〜3%となる有配株であることは救いだが、史上最高値の全値戻しまでは、なおコツコツ、コツコツと戻りを試して行くことが不可避である。仮に当時の高値で買い持ちしている投資家がいるとしたら、さらに塩漬けの延長を覚悟せざるを得ない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:22 | どう見るこの相場
2024年01月22日

【どう見るこの相場】中国人投資家の「爆買い」に日本株は揺れる!海外・個人の攻防戦を追う

■「買いたい弱気派」投資家は大回り4年のアタマの大手商社株とシッポの倉庫株にスタンバイ

 あたかも「インバウンド投資家」である。中国人投資家が、大発会以来の日本株の急騰に一枚噛んでいたらしいのである。それを垣間見せたのが、1月17日の日経平均株価の急落であった。中国・上海取引所に上場されている日経平均株価連動型のETF(上場投資信託)の売買が一時停止されたと伝わった途端に日経平均株価は、620円高から一転して142円安まで急落し、日中値幅は、762円と約半年ぶりの大きさになった。中国は、来月2月10日から春節(旧正月)の大型連休に入るが、それを前に観光産業にはインバウンド需要の「爆買い」再現期待があるが、証券業界ではその「爆買い」期待の裏返しがあったようにもみえた。

 その後、東証が発表した今年1月第2週(1月9日〜12日)の投資部門別売買状況では、海外投資家は、日本株(現物)を9557億円買い越し、これに株価指数先物を合わせた買い越し額は1兆4439億円と2023年4月第2週以来の大きさとなったが明らかになった。この週の日経平均株価は、2199円高しバブル相場崩壊後の33年11カ月ぶりの高値更新となっている。「白い猫でも黒い猫でも鼠を捕るのが良い猫」とは、かつての中国の政権トップの政治メッセージである。インバウンド投資家を含め、すでにキャピタルゲインをゲットしたのかどうかは置くとしても、日本株高に貢献した海外投資家は、差し詰め「良い猫」ということになりそうだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:27 | どう見るこの相場
2024年01月15日

【どう見るこの相場】新NISA呼び込みのアピールレースは「稼ぐ力」のランキング上位銘柄に潜在パワー

■日経平均、史上最高値に迫る!急騰相場の裏に何があるのか?

 「持たざるリスク」とか「八百屋の店先の大根以外すべてのカブは買い」とか「音楽が鳴っている間は、踊り続けなければならない」とかの超強気のマーケットコメントが、どこからか聞こえてきそうだ。無理もない。新年2024年の日経平均株価は大発会以来、わずか6営業日間で2111円高もの急騰を演じた。あのバブル相場当時の1989年12月29日の史上最高値3万8915円には年内にもタッチすると一部で観測されているが、このままハイペースが続けば、年内どころか1月中、あるいは節分ごろには更新する可能性も強まる計算となるからだ。

 マーケットでは、この急騰相場をリードしている需要主体が、いったい誰なのか議論となっているようである。ピンチの売り方が踏み上げに追い込まれた需給相場なのか、今回もやはり海外投資家主導型か、買い遅れたファンド筋の出遅れ買いか、あるいは今年1月からスタートした新NISA(少額投資非課税制度)による個人投資家のニューマネーの市場デビューなのかさまざまな見方をされている。

■バブル相場とは違う!日経平均の上昇は「稼ぐ力」に裏付けられたもの

 あのバブル相場の渦中でも、需要主体として「黒い目の外国人投資家」が話題になった。折からの「財テクブーム」のなか上場会社が、スイス市場で相次いで転換社債、ワラント債を起債して不要不急の資金調達をし、それが国内に還流して「黒い目の外国人投資家」としてバブル相場の演出に一役を買ったことを表していた。「ジャパンマネー」、「債権大国」と囃し立てられた潤沢なキャッシュフローも、いまとなってはカネ余りを背景にした銀行など金融機関の過剰融資だったことが明らかになっており、これが「不良債権大国」への転落の引き金となった。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:22 | どう見るこの相場
2024年01月09日

【どう見るこの相場】脱「ブラックスワン」ソリューション??!再生エネルギー・金関連株にヘッジして先手勝ち

 新年の2024年は、いったいどんな年に迎えるのだろうか?誰もが、正月のお屠蘇気分も素っ飛んで頭を抱えたに違いない。元日1日の午後4時過ぎに令和6年能登半島地震、2日午後5時過ぎに日本航空<JAL、9201>(東証プライム)の旅客機と海上保安庁の航空機の衝突・機体炎上事故が立て続けに発生したからである。海上保安庁の航空機は、その能登半島地震の被災地への救援物資を届けるために離陸しようとしたとも伝えられている。

 しかも、その自然災害と航空機事故は、テレビでほぼライブ中継され、損壊した家屋や土砂崩れ、大火災、断水、停電などの映像は、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災や2011年3月の東日本大震災の時に流れたテレビ映像をまざまざと思い起させた。阪神・淡路大震災では崩壊し折れ曲がった高速道路の高架橋、東日本大震災では、波高が10メートルに市街地を呑み込んだ大津波と東京電力ホールディングス<9501>(東証プライム)の福島電力原子力発電所のメルトダウン事故などの映像である。能登半島地震そのものは、被害の全容自体もまだ明らかにならないなか被災者の避難生活が長引き、懸命な救助・救援活動に大雪、気温低下などの厳しい天候が追い討ちを掛けており、被災者、被災地へ心からのお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早い復旧・復興を祈らずにはいられない。

 株式市場では、発生する可能性は非常に低いが発生した場合に衝撃的な影響を与える事象を「テールリスク」、「ブラックスワン」と呼んでいる。人的・物理的な被害はもちろん、経済的な損失も含まれる。今回の地震では、すでに大発会以来、復旧・復興需要関連のゼネコン株、地盤調査株などが買われた。さらに被災者の方々の神経を逆撫でするようで申訳ないが、もう少しロングスパンな経済的な影響も懸念材料となるもので、例えば阪神・淡路大震災では被災地エリアが、ケミカルシューズの主力産地となっていることから供給途絶が懸念され、東日本大震災では、自動車部品会社や半導体関連会社の工場被災・操業停止で自動車生産がストップするサプライチェーン問題が発生した。能登半島地震も、新年相場の第一関門の「ブラックスワン」として立ち塞がることになる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:28 | どう見るこの相場
2024年01月01日

【2024年相場を占う】政治・経済・地政学のリスクにどう対処するか?

〜株価反発のチャンスはあるか〜

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 2024年の新春相場は、政治・経済・地政学のリスクが高まる中で、どのように展開するのだろうか。日米の金融政策の違いや、ロシアや台湾の大統領選挙、ウクライナやパレスチナの紛争、北朝鮮の核・ミサイル問題、自民党の政治資金疑惑など、不安要素は多い。しかし、それらのリスクがすでに市場に織り込まれているとすれば、株価は反発のチャンスを探すだろう。2023年の相場では、ダウや日経平均株価が最高値を更新し、半導体関連株などのハイテク株が牽引した。2024年の相場も、ファンダメンタルズとハイテク株の力を信じて、悲観から楽観へと転換できるかがカギとなる。

■日米金融政策の逆行、ドル高・円安の波に乗れるか

 まず、日米の金融政策の違いについて見てみよう。FRBは、2023年に3回の利下げを実施し、政策金利を0.5%〜0.75%の範囲に引き下げた。これは、米国経済の減速やインフレ率の低下、貿易戦争の影響などを考慮したものである。一方、日本銀行は、2023年に2回の利上げを実施し、政策金利を−0.1%から0.0%に引き上げた。これは、日本経済の回復やインフレ率の上昇、消費税増税の影響などを考慮したものである。

 このように、日米の金融政策は、真逆の方向に動いている。これが、日米の金利差を拡大させ、ドル円相場に影響を与えている。2023年には、ドル円相場は、106円台から115円台まで約9円の上昇を見せた。これは、ドル高・円安のトレンドを示している。ドル高・円安は、日本の輸出企業にとっては有利であるが、輸入企業や消費者にとっては不利である。また、ドル高・円安は、日本株の海外投資家にとっては不利であるが、日本株の国内投資家にとっては有利である。このように、ドル高・円安は、日本経済や日本株にとっては、メリットとデメリットが混在している。

■ロシアと台湾の大統領選挙、2024年の地政学リスクの火種となるか

 次に、地政学リスクについて見てみよう。2024年には、ロシアや台湾の大統領選挙が注目される。

 ロシアの大統領選挙は、3月に行われる予定である。現職のプーチン大統領は、憲法改正により4期目の出馬が可能となった。プーチン大統領は、ウクライナやシリアなどでの軍事介入や、欧米との対立姿勢で、国内外での支持率を高めている。プーチン大統領が再選されれば、ロシアの強硬路線は継続されると予想される。これは、欧米との関係悪化や、エネルギー価格の上昇などのリスクを高める可能性がある。

 台湾の総統選挙は、1月に行われる予定である。現職の蔡英文総統は、親米派の与党・民進党の候補として出馬する。対抗馬は、親中派の野党・国民党の候補と、元国民党の宋楚瑜氏が率いる親中派の第三勢力である。蔡英文総統は、香港のデモや、米中貿易戦争などで、中国に対する警戒感を高めている。蔡英文総統が再選されれば、中国との関係悪化や、中国の軍事的威嚇などのリスクを高める可能性がある。これは、台湾海峡の緊張や、米中の対立などのリスクを高める可能性がある。

■自民党の政治資金疑惑、2024年の政局にどんな影響を与えるか

 さらに、国内政局について見てみよう。

 2024年には、自民党の政治資金疑惑が波紋を広げる可能性がある。東京地検特捜部は、自民党の政治パーティー券裏金疑惑に関して、正月休み返上で捜査を続けている。この疑惑は、自民党が政治資金規正法に違反して、政治パーティー券の売上金を裏金として使っていたというものである。この疑惑には、自民党の幹部や議員が関与しているとされる。特捜部は、関係者の逮捕や起訴を検討しているという。この疑惑が立件されれば、関係議員の失職や、補欠選挙の実施などが必要となる。これは、自民党の支持率や、安倍首相の求心力を低下させる可能性がある。また、この疑惑が、1月の通常国会の開会に影響を与える可能性もある。通常国会では、年度予算案や、消費税増税の延期などの重要法案が審議される予定である。しかし、自民党の政治資金疑惑が、国会の空転や、野党の攻勢などを招く可能性がある。これは、年度予算の成立や、政策の実行に支障をきたす可能性がある。

■大なる悲観から大なる楽観へ、2023年相場のリバウンドの秘密とは

 ところが、かつて「大なる悲観は大なる楽観に一致する」と看破された。盾には表と裏がある。またショック安となったイベントが織り込み済み、悪材料出尽くしとなれば、株価は大きくリバウンドする。現に日米の金融政策にしろ地政学リスクにしろ国内政局波乱にしろ、2023年相場にカゲを落とし続けてきたが、にもかかわらず足元の12月相場では、ダウ工業株30種平均(NYダウ)は、史上最高値を更新し、日経平均株価も一時、年初来高値を更新した。また2023年に時価総額が3倍となった米国の画像処理半導体メーカー・エヌビディアを中心とする7銘柄「マグニフィセント・セブン」に牽引され指数寄与度の大きい半導体関連株などのハイテク株が下支えしてリスクを吸収した。

■ファンダメンタルズとハイテク株の力、2024年相場の楽観転換のカギとなるか

 2024年の相場も、ファンダメンタルズの力を信じて、悲観から楽観へと転換できるかがカギとなる。ファンダメンタルズとは、経済成長や企業業績などの株価に影響を与える基本的な要因のことである。2023年には、米国経済は減速傾向にあったが、日本経済は回復傾向にあった。2024年には、米国経済は利下げ効果や貿易戦争の緩和などで持ち直す可能性がある。日本経済も、消費税増税の影響が一過性であれば、安定成長を続ける可能性がある。また、世界経済も、新興国の成長や欧州の統合などで、底堅さを見せる可能性がある。これらのファンダメンタルズが、株価の上昇を支える要因となるだろう。

■人工知能や5G通信、自動運転などの分野で活躍するハイテク株、2024年相場の牽引役となるか?

 ハイテク株とは、高度な技術を持つ企業の株式のことである。半導体やコンピュータ、インターネット、バイオテクノロジーなどの分野に多い。高い成長性や革新性を持つため、株価の上昇率が高いことが多い。しかし、技術の変化や競争の激化などにより、株価の下落率も高いことが多い。リスクとリターンが高い株式と言える。2023年には、ハイテク株は、半導体関連株を中心に、株価の上昇を牽引した。2024年には、人工知能や5G通信、自動運転などの分野で、新たな成長機会を掴む可能性がある。これらのハイテク株が、株価の上昇を牽引する要因となるだろう。

■新春相場はいきなり本気モード、初夢は福夢か悪夢か

 以上が、2024年の新春相場の展望である。政治・経済・地政学のリスクが高まる中で、株価はどう動くのか。リスクが織り込み済みとすれば、反発のチャンスを探す相場になるかもしれない。

 新春相場は、新年の挨拶もご祝儀相場もなく、いきなり本気モードでスタートするかもしれない。初夢が、福夢になるのか悪夢になるのか、マーケットの大海に漕ぎ出す舟が、宝船か泥船か心配になるのが投資家心理というもので、新春早々、緊張を強いられる。しかし、その緊張を乗り越えれば、株式投資は、楽しくてやめられないものになるかもしれない。2024年の相場には、期待と不安が入り混じるが、それが投資の醍醐味である。2024年の相場には、幸運が訪れることを祈って、この記事を締めくくりたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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2023年12月30日

【2024年株式市場はどう動く】新年事始めのカレンダー投資、2024年の政治・経済イベントの影響は?

■新春のカレンダー投資は捻ってイベント関連の軽量銘柄、脇道銘柄、裏銘柄を待ち伏せして「宝船」!?

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 新春相場は、新年の挨拶もご祝儀相場もなく、いきなり本気モードでスタートするかもしれない。新年事始めのカレンダー投資のために、2024年の政治・経済スケジュールを一瞥すると、リスクオンよりリスクオフが懸念されるノイズ(騒音)だらけのイベントばかりが目につくからだ。初夢が、福夢になるのか悪夢になるのか、マーケットの大海に漕ぎ出す舟が、宝船か泥船か心配になるのが投資家心理というもので、新春早々、緊張を強いられる。

■日米金利差が拡大する2024年、為替や株価の動きに注目

 ファンダメンタルズは、2023年と2024年とでは大差はないはずだ。ベースの日米中央銀行の金融政策は、両国とも出口戦略を探るが、方向性は真逆である。FRB(米連邦準備制度理事会)は利下げ(緩和)、日本銀行は利上げ(引き締め)の金融政策正常化で、これが日米金利差に影響し為替、株価を乱高下させる。ウクライナ、パレスチナの地政学リスクは、危機的状況のまま年を越しそうだが、先行きは、3月のロシアの大統領選挙や11月の米国の大統領選挙が絡み合い、米大統領選挙は、1月、2月から共和党、民主党の党員集会がスタートする。

■親米派か親中派か?台湾の運命を分ける総統選挙と日本の安全保障

 地政学リスクでは、年明け1月13日に予定されている台湾の総統選挙も焦点になる。親米派の与党候補と親中派の野党候補の三つ巴の選挙戦で、与党候補が当選した場合に中国が大規模軍事演習で威嚇する台湾海峡有事が懸念される。ウクライナ、パレスチナを戦場にした「遠い戦争」に次ぎ、北朝鮮のミサイル発射・核実験強行も重なり日本の庭先での「近い戦争」への警戒が強まる。国内政局も、東京地検特捜部による自民党の政治パーティー券裏金疑惑への捜査が、正月休み返上で続けられ、立件により関係議員の失職まで悪化して4月の補欠選挙も懸念されるなど1月の通常国会開会に向け政治不信が高まり、あるいは来年度予算の成立に大ブレーキとなるかもしれない。

■悲観論はもう古い?2023年相場のリバウンド要因とハイテク株の活躍

 しかしである。かつて「大なる悲観は大なる楽観に一致する」と看破された。盾には表と裏がある。またショック安となったイベントが織り込み済み、悪材料出尽くしとなれば、株価は大きくリバウンドする。現に日米の金融政策にしろ地政学リスクにしろ国内政局波乱にしろ、2023年相場にカゲを落とし続けてきたが、にもかかわらず足元の12月相場では、ダウ工業株30種平均(NYダウ)は、史上最高値を更新し、日経平均株価も一時、年初来高値を更新した。また2023年に時価総額が3倍となった米国の画像処理半導体メーカー・エヌビディアを中心とする7銘柄「マグニフィセント・セブン」に牽引され指数寄与度の大きい半導体関連株などのハイテク株が下支えしてリスクを吸収した。

■新NISAやパリ五輪などのグッドニュースが続く2024年の政治・経済イベント

 さらに新春の数々の政治・経済イベントには、ノイズばかりでなくグッドニュースが期待できるイベントも混在する。その最たるものは、2024年1月からスタートする新NISA(少額投資非課税制度)であり、今年7月までの前半に限っても2月〜3月の春闘交渉、6月の所得税減税、7月のパリ・オリンピックの開幕などと続く。福夢と悪夢、宝船と泥船の混在であり、それを先読み、捻り読み、裏読みするなど自分流の絵解きをしてリスクオンとリスクオフをスクリーニングするのも投資家の腕の見せ所となるはずである。

【2024年:注目の相場テーマと銘柄を探る】

◆(12/30)【新NISA開始で狙える銘柄】証券株が急騰の可能性!高配当利回り銘柄に注目
◆(12/30)【台湾海峡有事と金高騰で狙える株】防衛関連株と貴金属関連株に注目
◆(12/29)【2024年問題に対応する銘柄を探る】残業規制で人手不足になる業界に注目!
◆(12/29)【新紙幣発行で狙うべき関連銘柄は?】経済効果は1兆6000億円で様々な分野に及ぶ
◆(12/29)【マーケットセンサー】2024年に狙うべきオーナー経営会社の魅力と投資戦略
◆(12/29)【マーケットセンサー】2024年相場は『オーナー経営会社』のブランド力相場か?
◆(12/26)【マーケットセンサー】兜町の流行語大賞は『政策金利』と『MBO』

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:38 | どう見るこの相場
2023年12月25日

【どう見るこの相場】往く年来る年、MBOラッシュでオーナー経営のプライド銘柄にブランド力相場を期待

■兜町版流行語大賞は『政策金利』か『MBO』か?2023年相場の振り返りと展望

 2023年も、残り1週間と押し詰まってきた。いよいよ往く年、来る年である。その2023年の流行語大賞は、『アレ』が選ばれた。プロ野球の阪神タイガースの岡田彰布監督が、直接『優勝』とは言及せず『アレ』と匂わせて選手ばかりか阪神フアンをも鼓舞させ、セ・リーグ制覇はおろか38年ぶりの日本一のタイトルに輝かせた人心掌握術が高評価された結果である。では兜町にとって、2023年相場の流行語大賞は何が選定されるのか?株式投資は、「win−loss」のマネーゲームだから、勝者、敗者などの年間のパフォーマンス次第で選ぶ流行語大賞は、それぞれの投資家ごとに異なって当然である。

 ただこの兜町版の流行語大賞を『政策金利』とすることに大きな反対はないだろう。日米中央銀行の金融政策決定会合が開催されるたびに、利上げ、利下げ、現状維持の結果発表次第で国債利回りが上下して為替相場に影響し、株式市場ではグロース株(成長株)、バリュー株(割安株)の方向感に影響することが繰り返された。ついこの間の12月のFOMC(公開市場委員会)や日銀金融政策決定会合の結果発表では、ダウ工業株30種平均も日経平均株価も一時、ともに年初来高値を更新した。来年2024年も、1月、3月、4月、6月などと日米の中央銀行イベントが続くだけに、流行語大賞は『政策金利』が連続受賞する可能性は限りなく大きい。

 この兜町版の今年の流行語大賞の選定からは外れるかもしれないが、少なくともトップ10の一角くらいにノミネートされるに違いないのが『MBO(マネジメント・バイアウト)』だろう。とにかく今年11月以降にMBOラッシュがあって、猛アピールしたからである。11月に入ってMBOを発表した銘柄はシミックホールディングス<2309>(東証プライム・監理)、日住サービス<8854>(東証スタンダード・監理)、ベネッセホールディングス<9783>(東証プライム・監理)、不二硝子<5212>(東証スタンダード・監理)、大正製薬ホールディングス<4581>(東証スタンダード・監理)などと続いた。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:43 | どう見るこの相場
2023年12月18日

【どう見るこの相場】日米金融政策のギャップが拡大するか?植田総裁の「チャレンジング」発言に注目

■「金の変わり目は株の変わり目」で円高メリット株、金利敏感株にチャレンジング可能性

 FRB(米連邦準備制度理事会)の投げたボールは、曲球のようである。前週12日、13日に開催されたFOMC(公開市場委員会)の結果は、3会合連続の政策金利据え置きで、来年には金利引き下げを示唆する内容であった。ところが、その後伝えられた高官発言では、早期利下げ観測の市場の楽観論に冷や水を浴びせており、米長期金利はすんなりと低下とはいかなかった。FRBは、ハト派のふりをしたタカ派なのか、タカ派ぶっているハト派なのか見分けがつかいない。

 一方週明けのきよう18日、19日に開催される日本銀行の金融政策決定会合で、植田和男総裁は、FRBの曲球をどう打ち返すかが焦点となる。確か植田総裁は、過日12月7月の参議院財政金融委員会で「年末から新年にかけて一段とチャレンジングになる」と発言したはずである。市場は、この発言をマイナス金利政策の解除、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の見直しのための地ならしと受け止めて、直後の米国市場では一時、為替相場が1ドル=141円台まで円高・ドル安となった。ところがその後、外国通信社が、日銀は「急ぐ必要はほとんどないとの認識」とする報道をしたことから為替相場も、1ドル=146円台まで円安・ドル高に変わってしまった。

 市場のコンセンサスは、今回の決定会合では現状維持としていて、「チャレンジング」を想定していない。前週末15日も金利復活期待がカラ振りに終わるとガックリしてメガバンク株が軒並み急落した。では次回の新年1月22日、23日に開催予定の同会合は「チャレンジング」に変わるのだろうか?この日銀会合と前後して新年の1月30日、31日にはFRBのFOMCも開催予定である。残り2週間となった師走相場と新春相場は、どうしたってこの日米の金融決定会合イベントが大きなカタリスト(株価材料)となるのは間違いない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:30 | どう見るこの相場
2023年12月11日

【どう見るこの相場】金利低下で金が史上最高値、為替も大揺れ、師走相場の新たなテーマは?

■米国金利の動向に振り回される師走相場、掉尾の一振はあるか?

 師走相場も残り3週間、「掉尾の一振」か「掉尾の三振」か悩ましい。師走相場のスタートとともに株価が下に上に、さらに下に下にと揺さぶられると、またまた「買いでやられ、売りで担がれ」と心配になり、強気でも弱気でも大曲りに曲がるのではないかと足が震えてしまう。諸悪の根源は、米国の長期金利である。長期金利が上げ下げするたびに、あろうことか太平洋を飛び越して日経平均株価を直撃し日々、上に下に500円幅でぐらつかせ、為替も円高、円安と右往左往させる。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が、週明けの12日、13日に開催予定のFOMC(公開市場委員会)を通過すれば長期金利の方向感がみえてくるかといえばそうともいえないらしい。FRB高官の発言は、以前は政策金利引き上げの打ち止め期待を牽制するのが大半となっていたのに、ここにきては早期の政策金利引き下げ期待を牽制するウエートが高まっているからだ。金融政策は、インフレ鈍化を示す経済データ次第としているFRBが、年内最後のFOMCで市場の期待通りに利下げを示唆してくれるのか、まだまだ紆余曲折が残るとみるのが無難のようなのである。

 しかも市場コンセンサスは、FOMC通過後の悪抜け相場のブームを予想しているかといえば、そうでもないフシがある。熱すぎも冷たすぎもない「適温相場」、過熱でも閑散でもない「ゴルディロックス相場」の見方が一般的になっているのである。インフレ鈍化で景気や企業業績が減速していくなかで失速はせず、緩やかに経済成長に転じ長期金利の低位安定が続く経済環境下でのいわば凪相場である。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:13 | どう見るこの相場
2023年12月04日

【どう見るこの相場】大正製薬HDのMBO、市場に衝撃「01銘柄」の行方は?

■「ファイト イッパツ!」の大正製薬HDが非公開化へ、最高のMBO価格に隠された伏線とは

 大正製薬ホールディングス<4581>(東証スタンダード・監理)のMBO(現経営陣による株式公開買い付け)のスケールは、ショッキングであった。MBO価格が、MBO発表前日の終値5517円に対して56.24%ものプレミアムが付与されて8620円に決定され、総買付代金が7700億円とこれまで最高のMBOとなったからだ。このショックを裏打ちするように株価は、このMBO価格にサヤ寄せして2日連続のストップ高を交えて8753円まで急騰し、前週末1日の引け値も8695円とMBO価格を上回った。ただ株価は、PBR0.9倍となお1倍を下回っているとクレームがついており、MBOの延長戦もありそうだ。

 しかし、その肝心のMBO自体には、それほどショックを感じない投資家も少なくなかったのではないだろうか?MBOの伏線が、すでにその1年半前にあったからである。MBOの発表を目にして、「やっぱり」と1年半前を思い起したかもしれない。1年半前に何があったか?昨年4月4日の東証の市場区分再編である。同社株は、最上位市場のプライム市場の上場基準を充足していながら敢えてスタンダード市場に選択上場した。プライム市場は、世界経済をリードする企業向けの市場と設定され、世界標準の流動性とガバナンス、さらにグローバルバトルへの積極参戦が求められるが、同社は、これを忌避したとも受け取られ、それが今回のMBOによる株式の非公開化につながっているとすれば辻褄が合い「やっぱり」となる。とすれば今回のMBO後を境に、主力の栄養ドリンク剤「リポビタンD」のCMのキャッチコピー『ファイト イッパツ!』の通りにアジア市場での成長戦略推進などの経営構造改革に注力して再上場してくるか見物となる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:17 | どう見るこの相場
2023年11月27日

【どう見るこの相場】ハイテク株に割を食った不完全燃焼銘柄、師走相場で餅代稼ぎに挑む!

■師走相場でリベンジを狙う不完全燃焼銘柄、パチンコ・花粉症関連株は買いか?

 決算発表が終了し決算集計も一段落、11月相場の決算プレーが一巡した。今週央29日の月替わりから、いよいよ師走相場がスタートする。と同時にここまで11カ月、今年のパフォーマンスもほぼ固まり掛け、投資家サイドでは勝ち組と負け組とはいわないまでも、半導体関連株などのハイテク株を中心に上手く立ち回った完全燃焼組と、銘柄選択で立ち遅れもやもやしたまま年を越すかもしれない不完全燃焼組に色分けされる現実を突きつけられる。日経平均株価は年初来30%、TOPIX(東証株価指数)でも27%上昇しており、これに及ばない不完全燃焼組は残り1カ月、「餅代稼ぎ」、「ミルク稼ぎ」、「掉尾の一振」のリベンジ相場に力が入り期待を高めることになる。

 上場会社サイドでも、完全燃焼、不完全燃焼の格差拡大が歴然となる。代表は、決算発表で業績を上方修正した銘柄と下方修正した銘柄の明暗である。なかでも不本意と想像されるのが、業績を上方修正し配当も増配しながら、マーケットから高値評価されなかった不完全燃焼銘柄だろう。半導体関連株のなかには、業績を下方修正しながら高値追いとなっている銘柄も少なくなく、その人気ぶりに割を食っていると目をそらしたかったに違いない。来年1月からスタートする新NISA(少額投資非課税制度)では、個人投資家の銘柄選別がより厳しくなると想定されるなかで由々しき事態である。

 不完全燃焼には、無理もない側面もある。7〜9月期決算の発表では6割の企業が市場予想を上回る好決算で着地して業績の上方修正オンパレードとなり、上場企業全体の今3月期通期純利益は、前期比13%増益と増益率を伸ばし3期連続の過去最高更新と分析された。時流に乗った主力銘柄以外の脇役銘柄では、少々の業績の上方修正程度では埋没状態となり買いの手も鈍く株価反応も一時的、限定的にとどまったことは否定できないからだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:20 | どう見るこの相場
2023年11月20日

【どう見るこの相場】師走相場の本命は半導体関連株、対抗は株式分割銘柄、穴は証券株

■師走相場の対抗、ダークホースは新NISA関連株に好走を期待してスタンバイ

 11月24日のブラックフライデーをターニングポイントに、ニューヨーク市場はクリスマスラリー、東京市場は師走相場がスタートする。いやスタートすると期待したい。まさかこれを潮時にクリスマスセール、歳末大売出しが始まるわけはないのである。確かに足元では、経済データや決算発表動向などから米国のFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締め策の長期化が、ディスインフレどころかオーバーキルとなって景気、企業業績に調整圧力を強めるハードランディング懸念がやや高まっているようではある。

 しかしFRBは、異次元金融政策の出口戦略に躊躇している日本銀行とは異なり、2022年3月以来、政策金利を11回も引き上げており、万一の場合の政策手段を持ち合わせている。来年央と観測されている政策金利の引き下げを前倒しするだけでもクリアできる。来月12月12日、13日に開催されるFOMC(公開市場委員会)で、3会合連続の政策金利据え置きが決定されることも既定事実化しており、クリスマスラリーの追い風になるはずである。

 株式投資を競馬・競輪のギャンブルの当たり馬券・車券に例えて申訳ないが、競馬・競輪の予想紙にならって師走相場の本命、対抗、穴(ダークホース)を予想したい。本命株は、半導体関連株を中心としたグロース株だろう。次回12月のFOMCで政策金利据え置きが決定されれば、長期金利低下の投資セオリー通りに高PER株の割高感が和らぐとしてグロース株シフトが強まるのが第一である。もちろん半導体関連株には半導体需要回復の遅れ、半導体メーカーの生産調整などで住友化学<4005>(東証プライム)などの大手化学株や半導体検査装置のアドバンテスト<6857>(東証プライム)のように業績を下方修正する銘柄も目立った。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:35 | どう見るこの相場
2023年11月13日

【どう見るこの相場】グロース株の投資セオリーが通用しない東証グロース市場、業績好調なバリュー株にチャンス

■出遅れの出遅れ修正で東証グロース市場のバリュー株へのアプローチも筋違いの選択肢

 東証グロース市場は、「カヤの外」のマーケットに甘んじている。前週末10日も、TOPIX(東証株価指数)や東証プライム市場指数、東証スタンダード市場指数が揃って続伸したのに、東証グロース市場指数は、前日比1.64%安と急反落してしまった。日経平均株価も、0.24%安と反落したが、取引時間中の安値下落幅398円から300円超も引き戻して引けており、比べて復元力の鈍さを示した。

 指数水準自体も、日経平均株価を始め他の株価指標が、何だかんだといっても今年1月の年初来安値から右肩上がりのトレンドを続けているのに、今年5月の年初来高値から下値を探り、10月24日に年初来安値まで売られてしまった。本来、グロース市場は、業績の赤字・黒字の現在位置や配当の有無を問わず独自のビジネスモデルや成長性、将来性を買うグロース株マーケットであることがカタリスト(株価材料)となっている。このグロース株(成長株)の投資セオリーは、米国の10年物国債利回りが、低下すれば高PER株の割高感が薄れるとして買い、逆なら売りとするのが市場コンセンサスである。

 米国の10年物国債利回りは、今年10月19日に一時、約16年ぶりに5%に乗せたが、そのあと4.49%まで低下しており、足元ではFRB(米連邦制度理事会)の金融引き締め策が長期化するか、政策金利引き上げ打ち止めの最終局面にあるのかで揺れており、経済データの動向やFRBの要人発言などで上下に振れている。この低下場面では、同じグロース株の半導体関連株は、生成AI(人工知能)人気も加わって派手に値を飛ばすしているのに対して、グロース市場の反応は限定的にとどまり、これが逆行安要因となってきた。逆に10年物国債利回りの上昇場面では、低PERのバリュー株(割安株)が買われ、バリュー株市場のスタンダード市場に資金が流入し、バリュー株の寄与によりTOPIXも逆行高することになる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:50 | どう見るこの相場
2023年11月06日

【どう見るこの相場】業績上方修正・増配・自己株式取得の3連呼で株価急騰!フルセット銘柄の希少性と魅力

■業績相場で存在感を高めるカタリスト(株価材料)

 「株高、株高、株高」と3回も連呼するようなものだから、株価上昇の確率は高まるかもしれない。業績の上方修正、増配に加えてプラスワンの自己株式取得や株式分割などを同時発表したフルセット銘柄である。岸田文雄首相が、今臨時国会の所信表明演説で「経済、経済、経済」と連呼して30年来のコストカット型経済からの経済再生を目指すと強調した経済対策効果と同様の株高方程式が期待できるからだ。

 今週10日をピークに続いている決算発表では、業績を上方修正、下方修正する銘柄や増配・減配の配当異動をする銘柄が相次いでいる。業績の下方修正銘柄よりも上方修正銘柄が目立ち、この上方修正銘柄のうち目の子では3分の1が増配も発表しているが、ここにさらに自己株式取得・消却や株式分割などのプラスワンを上乗せする銘柄といえば、かなり限られ希少性がある。投資価値を高めるカタリスト(株価材料)であり、「株高、株高、株高」と連呼したこととイーブンとも受け取れる。

 ちょっと前には「下方修正3点セット」が、半ばルール化された時期もあった。業績を下方修正・減配した銘柄が、同時に自己株式取得とともに中期経営計画の策定、役員報酬の減額も合わせて発表し、経営責任を明確化したうえで事前に株価急落の防衛線を張ったことを指す。このちょうど真逆のプラスとなるかもしれないのがフルセット銘柄である。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:34 | どう見るこの相場
2023年10月30日

【どう見るこの相場】業績相場シナリオに期待と不安!マクロ環境の悪化と決算発表のサプライズが交錯

■業績上方修正・V字回復で株価感応度も高い3セクター株にマクロ環境離れのミクロ相場を継続期待

 業績相場シナリオが、何だか心許なくなってきている。アゲインストなマクロの相場環境をミクロの企業業績がカバーして年末高相場の起点になるとする市場コンセンサスである。マクロ環境は、こと中東情勢に限っても、イスラエルのパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻が第2段階に入り、これがアラブ対イスラエルの全面的は衝突に進むのか地政学リスクが警戒されている。また週明けからは、日米双方の中央銀行の金融政策決定会合が相次いで開催され、その金融政策が、長期金利にリスクオン、リスクオフのいずれに働くかも予断を許さない。この不確かなマクロ環境を肝心の週明けから本格化する決算発表が、マーケットの期待通りにマクロ離れのパフォーマンスを示してリスクオンとしてくれるのか、マクロとミクロのせめぎ合いが神経質に続きそうだからだ。

 この予告編は、すでに前週末27日の日米株価に如実に示現された。27日に日経平均株価は、389円高の3万991円と急反発した。その前日の26日の米国市場では、ダウ工業株30種平均(NYダウ)やナスダック総合株価指数が、ともに反落して今年5月以来の安値まで突っ込んだ。東京市場は米国市場のコピー相場といわれているにもかかわらずである。米国市場では、大型ハイテク株の業績が、市場予想を下回ったとして軒並み安となったのに対して、東京市場では、前日にデバイスの回復が遅れていると今3月期業績を下方修正した富士通<6702>(東証プライム)までが、11%超も急反発し東証プライム市場の値上がり率ランキングのトップに躍り出るなど対照的な値動きとなった。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:11 | どう見るこの相場
2023年10月23日

【どう見るこの相場】資産防衛・生活防衛のセオリー通りに「有事の金買い」と「有事の金売り」の関連株に底値逆張り余地

 「有事の金買い」、「有事のドル買い」は、リスクヘッジの基本中の基本の資産防衛策である。この基本通りに前週末20日の米国市場では、金先物価格は一時、2009.1ドルとフシ目の2000ドル台に乗せ、今年7月以来の高値をつけて4日続伸し、ドルも対円で一時、1ドル=150円台乗せのドル高となり、やはりフシ目の150円を超えた。永久不滅価値を誇る安全資産の金と世界最強の基軸通貨のドルへの「リスク逃避」が、一段と強まったことによる。

 イスラム組織ハマスとイスラエルとの軍事衝突が、イスラエルのガザ地区への地上侵攻により中東全体に波及して対抗措置として原油供給が停止されなど「第5次中東戦争」を警戒する地政学リスクと、原油先物(WTI)価格の上昇でインフレが再燃しFRB(米連保準備制度理事会)の金融引き締め策が長期化すると懸念して長期金利が上昇し、日米金利差が拡大する方向にあることが、背景となっている。

 なかでも金先物価格は、世界的な地政学リスクや経済ショックが起きるたびに急騰してきた。2008年のリーマン・ショックでは1000ドルの大台に乗せ、2010年の「アラブの春」では1400ドル台、東日本大震災が発生した2011年は1896ドルの高値をつけ、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な感染爆発)となった2020年には史上最高値の2067ドルまで買われた。その後1600ドル台まで調整したが、ロシアのウクライナへの軍事侵攻によるウクライナショックでは2039ドルまで買い直され、いまやその2000ドル台攻防となっている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:12 | どう見るこの相場
2023年10月16日

【どう見るこの相場】藤井聡太八冠の大逆転劇が示す「逆転のゲーム」の魅力とは?株式投資にも通じる将棋の教訓

■藤井八冠が見せた「逆転のゲーム」の究極形と株式投資の関係

 将棋は、「逆転のゲーム」の究極形といわれている。株式投資も、逆転に次ぐ逆転でひっくり返るのは日常茶飯事であり、シンパシーを感じるのか兜町の証券マンには将棋ファン、将棋マニアが少なくない。その将棋の「逆転のゲーム」を如実に示したのが過日、10月11日対局の将棋界の8大タイトル戦の一つ、王座戦第4局の大一番であった。挑戦者の藤井聡太七冠が、将棋AI(人工知能)の評価値が、勝率1%対99%を示す終局間近のピンチからタイトル保持者の永瀬拓矢前王座のたった一手の悪手を咎めて大逆転し、将棋界の全8大タイトルを制覇するする初の「八冠」となったのである。

 一部テレビ放映された終局間近の対局場面では、自らの落手に気付きながら敗勢を挽回しようと頭をかきむしる永瀬前王座の諦め切れない様子や、逆転勝利を上げても奢らず誇らず、終局後のインタビューで自らの劣勢を淡々と認めた藤井聡太八冠の潔さなど勝者、敗者のいずれの映像もが視聴者の共感を呼んだ。ケタ外れ、大天才と誰もが認めるのは、この藤井八冠と米国のメジャーリーグで日本人として初のホームラン王のタイトルを獲得した二刀流の大谷翔平選手を置いてない。二人に共通するのは、将棋と野球が大好きで探求を怠らず、さらに日本人らしく謙虚であることで、それがいっそう将棋ファン層、野球フアン層を広げ藤井フィーバー、大谷フィーバーとなっている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:42 | どう見るこの相場