
■前週末の急落が映したモメンタム相場の怖さ
モメンタム株一本槍の投資家は、一瞬ヒヤッとしたのではないか。前週末3日朝方の寄り付き段階である。その前日2日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が5.44%安と続急落したことが響き、日経平均株価は一時1123円安と売られ、6万8000円台を割り込んだ。メモリ半導体株のリード役であるキオクシアホールディングス<285A>(東証プライム)も、寄り付きの売り気配から9070円安、前日比約12%の急落となった。
ここでいうモメンタム株とは、株価の上昇や業績拡大の勢いが強く、その流れに乗る買いが集まりやすい銘柄のことである。
■逆回転への警戒と半導体株天井観測
昨今の日経平均株価は、上がるから買う、買うから上がるというモメンタム株相場一辺倒で最高値を更新してきた。そのモメンタム株相場が逆回転し、今度は売るから下がる、下がるから売るに一変する恐怖にとらわれたに違いない。しかも米国市場では、このところの相場牽引役となっていたメモリ半導体株が軒並み急落しており、AI(人工知能)・半導体株相場もいよいよ天井、ジ・エンドを迎えるとの観測も伝えられたため、なおさらであった。
■大引け急反発も市場マインドは股裂き状態
幸いにして大引けでは、日経平均株価は1010円高と急反発し、キオクシアHDも7030円高と3日ぶりに急反発した。前場寄り付き段階の急落分の8割から9割方を取り戻し、ホッと胸をなで下ろす結果となった。ただ、日中値幅は日経平均株価が2178円、キオクシアHDは1万7200円と、超高速エレベーターのようなハイ・ボラティリティとなった。これがモメンタム株相場の終焉か、バリュー株相場移行への予兆かの結論はまだ出ておらず、市場マインドが股裂き状態のままであることをうかがわせた。
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