
今年の7月は、つくづく巡り合わせの悪い月回りである。本来なら24日に「2020年東京オリンピック」の開会式を迎え、五輪ムードに沸き立っているはずだった。しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)で早々と今年3月に2021年への1年延期が決定された。また、22日から前倒しで実施される国内の観光需要を喚起する「Go To トラベル」も、対象から東京発着の旅行や東京都民が除外される。東京都の1日当たりの新規感染者が、16日に過去最多の286人と拡大したことを踏まえて政策決定された。赤羽一嘉国土交通大臣は、東京発着の旅行をいつから対象にするかは今後の感染状況を見極めながら検討すると言及したが、実施決定後の前週17日の東京都の感染者が294人とさらに悪化しており、検討の方向が全国を対象に中止すると変わり「Not Go To トラベル」にならないか心配になる。
しかしである。仮に東京オリンピックが1年延期されずに24日に開会され、「Go To トラベル」も、計画通りに全国を対象に実施されたとして、国民全員がお祭りムードに乗っていっせいにお神輿を担ぐ気持ちを高めるだろうか?今年7月3日に発生した令和2年豪雨により九州地方、中国地方、中部地方で激甚災害が相次ぎ被災者、死者が多数にのぼり、梅雨前線が、半月が経過してもなお居座り続け、被災地での復旧・復興もままならないのである。あの「塩じい」ではないが、「母屋でおかゆを食っているのに、離れ座敷ですき焼きを食っている」わけにはいかないというのが、一般的な国民感情だろう。
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