旭化成<3407>(東証プライム)は6月7日、超イオン伝導性電解液を使用したリチウムイオン電池(LIB)のコンセプト実証(PoC)に成功したと発表。従来の電解液では実現困難だった、低温下での出力向上と高温下での耐久性向上の両立を可能にする革新的な技術となる。

近年、電動モビリティや電力貯蔵システムの多様化に伴い、リチウムイオン電池の利用環境は広がり、低温や高温での使用も求められている。しかし、従来の電解液では、低温下では電池容量や出力の低下、高温下では電池劣化の加速といった課題があった。
今回旭化成が開発した超イオン伝導性電解液は、アセトニトリルを溶媒に用いることで高いイオン伝導性を達成し、独自の電解液組成調合技術と電極/電解液界面制御技術により、低温下での高い電池性能と高温下での高い耐久性を両立した。