富士通<6702>(東証プライム)は5月9日、異なるデータ形式の判断材料を組み合わせて因果を導出する説明可能なAI技術を開発したと発表。この技術は、テキストや画像、数値などの複数の異なる形式のデータをナレッジグラフとしてAIで自動的に統合し、大規模データから原因や内容を高精度に判定するもの。肺がんのタイプ分けや乳がん患者の生存期間予測など、医療分野の課題に対して有効性が確認された。

また、絵画や線描画、イラスト、写真など異なる画像の特徴量を抽出して学習し、高精度に判定する技術も開発した。これにより、病理画像などの十分な学習データがない場合でも、ゲノム情報を組み合わせて精度の高い判断を支援するAIの実現が期待される。
富士通は、開発したマルチモーダル技術を医療分野に限らず様々な領域で適用し、2024年度中に「Fujitsu Research Portal」で公開する予定。