旭化成<3407>(東証プライム)は8月20日、炭酸リチウムを活用したリチウムイオン電池(LIB)のリチウムプレドープ技術を開発したと発表した。Si系負極などを用いる次世代LIBで、初回充電時に生じる不可逆容量による容量ロスを低減し、高エネルギー密度化とコスト競争力の向上につなげる技術である。

同社は、従来のリチウム供給材料と比べて安価で、LIB材料として使用実績のある炭酸リチウムに着目した。電解液の添加剤技術によって炭酸リチウムの分解電圧を低下させ、正極材に炭酸リチウムを混合し、分解促進剤を電解液に加える構成でリチウムを供給する。既存のLIB製造工程との親和性が高く、高比率Si系負極への適用により電池性能向上と容量当たりの材料コスト低減を見込む。
今後は、高電圧型正極やSi系負極を活用した高エネルギー密度LIBを開発・製造する電池メーカーを中心に、関連技術情報と知的財産の使用許諾を含むライセンス提供を進める。顧客の電池セルでの検証や試作評価を通じ、量産適用を段階的に検討する方針。旭化成は中期経営計画の研究開発施策として無形資産の収益化も進めており、ライセンス活用によるビジネスを2025〜2027年度に10件以上創出し、2030年頃までの累積利益貢献100億円以上を目指している。






































