■積極的施策が奏功し、既存店売り上げ伸長と商品粗利益率が向上 東京デリカ<9990>(東1)の12年3月期業績は、同社の「利益の拡大」に向けた、既存店売上の伸長、商品粗利益率の向上などの積極的施策が功を奏し、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益とも過去最高となった。好業績を踏まえ、前期末配当を1株当たり20円に、7円増配する。
同社既存店は、財布、メンズ・トラベルバッグ、インポートバッグの品揃えの拡充で売り上げを伸ばし、商品構成を見直しなどの施策で、ハンドバッグ、カジュアルバッグ、雑貨の売り上げ回復を図った。また、増床、移動等46店舗の店舗改装でショップイメージを一新、店舗の大型化が寄与し、既存店売上高は前期比105.2%となった。
主要品種別売り上げは、メンズ・トラベルバッグはケース類を中心に好調で、売上高は13.0%、インポートバッグは売上点数の増加で26.0%それぞれ伸長し、また、取扱いを強化した財布がブランド品中心に伸び、財布・雑貨類は13.9%増加した。ただ、ハンドバッグは、低価格帯の商品が減少し1.5%減少した。
商品粗利益率面では、プライベートブランド商品等の高値入商品の売り上げ増、仕入条件の改善等で0.3ポイント向上し、また、既存店売り上げの伸長等により販管費率が1.9ポイント低下、営業利益58.5%、経常利益60.1%それぞれ増益となった。当期純利益は、経常利益の大幅な増に加え、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額277百万円を特別損失に計上していたため、1,519百万円(152.0%増)の大幅な増益となった
店舗状況は、新設の大型SC・既存の優良なSCへの出店、新業態の財布専門店「SAC'S BAR PETIT COLLECT」3店舗など29店舗(北海道・東北1、関東11、中部4、近畿2、中国・四国8、九州3)を出店し、不採算店等13店舗を退店した。期末店舗数は16店舗増加し514店舗となった。
■今期通期、連続増収増益で最高記録更新を見込む 今期に入り4月単月の状況は引き続き好調で、店舗数が7店(出店8、退店1)増加した効果もあり、全社売り上げ16.7%、既存店売り上げ8.4%増と順調に推移しているが、13年3月期業績見通しについては、既存店売上高101.0%、商品粗利率0.4ポイント向上を見込み、売上高43,510百万円(前期比3.6%増)、営業利益3,388百万円(同10.9%増)、経常利益3,360百万円(同9.8%増)、当期純利益1,708百万円(同12.5%増)と連続増収増益による業績の最高記録更新を見込んでいる。
なお、13年3月期末の店舗数は21店舗(新規出店29店舗、退店8店舗)増加の535店とする予定。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:41
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