アンジェスMG<4563>(東マ)は、ホソカワミクロン<6277>(東1)と共同で出願していたNF−κBデコイオリゴの製剤特許が日本および米国(米国出願番号:11/812,459)において成立し、日本の特許公報(特許第4602298号)が12月22日付けで発行された。
本発明は、PLGA粒子表面にNF−κBデコイオリゴが静電気的に担持され、さらに粒子内部にも封入された全く新規な製剤技術に関するものであり、投与直後に粒子表面から溶け出すデコイに加え、遅れて粒子内部から徐々に放出されるデコイも引き続き作用することにより、即効性と持続性の両方の効果を発揮する、臨床上優れた製剤を提供する。
■PTAバルーン拡張後の再狭窄の予防は高いアンメットメディカルニーズ
従来、動脈硬化などにより狭窄した末梢血管を拡張するため、PTA(経皮的血管形成術)バルーンカテーテルが汎用されているが、施行後に高頻度で血管が再狭窄する問題が指摘されている。また人工透析の際に設けられる静脈と動脈をバイパスするシャント(血管短絡路)においても、同様な狭窄が起こることが問題となっており、患者の貴重な血管の保存・維持の観点からもPTAバルーン拡張後の再狭窄の予防は高いアンメットメディカルニーズ(未だ満たされていない医療上の必要性)となっている。
■PLGA粒子に関する高度かつ広範なナノスフィア技術を有するホソカワミクロンと協力
この問題を解決するため、同社は再狭窄予防効果の期待できる革新的な新規医療機器NF−κBデコイオリゴ含有製剤塗布型PTAバルーンカテーテルの開発を目指し、PLGA粒子に関する高度かつ広範なナノスフィア技術を有するホソカワミクロンと協力してNF-κBデコイオリゴ含有PLGA粒子製剤の共同研究を続けてきた。その結果、即効性と持続性を兼ね備えた全く新規な製剤の完成に至り、本特許を出願。
その後、日米特許庁において審査対応を続けてきた結果、いずれの国においても本新規製剤が有する優れた効果が認められて特許査定され、まず日本特許庁から特許公報が発行された。追って米国特許庁からも特許公報が発行される予定。
■NF−κBデコイ含有PLGA粒子塗布型PTAバルーンカテーテルは、早期の上市を目指す
本新規製剤に用いられる添加成分のPLGAは生分解性であるため、生体内に吸収された後は速やかに分解され、組織内残存(蓄積)の恐れがない特長も有している。また本製剤を用いたNF−κBデコイ含有PLGA粒子塗布型PTAバルーンカテーテルは、臨床試験の実施を念頭にした早期の上市を目指し、メディキット<7749>(JQS)、ホソカワミクロンと共同で開発中。
本出願に基づく日本特許は2026年8月まで、米国特許は2027年6月まで有効であり、同社のNF−κBデコイオリゴ開発プロジェクトを強力に保護する。





















































