■新業務、医学論文翻訳市場での販路拡大へ挑む
翻訳センター<2483>(JQS)の売上は、主力の4分野のうち医薬が堅調を維持し、工業、金融で回復基調を強めている。
翻訳業界は厳しい環境を経て優勝劣敗がより鮮明になってきたが、業界全体としての環境は最悪期を脱したようだ。そうした状況下、同社は、営業力強化、サービスの高付加価値化を進めることで差別化をめざしている。
今期通期連結業績は、売上高4,600百万円(前期比8.5%増)、営業利益250百万円(同5.5%)、経常利益250百万円(同4.5%増)、当期純利益135百万円(同27.8%増)を見込んでいる。予想1株当たり利益は8014.24円で、期末配当は1株4,000円の予定。
同社が現在実施している重点施策は、「翻訳プラットフォーム」の構築・米子会社黒字化・エムスリー社との提携・ローカリゼーション/マニュアル翻訳への進出・特許出願支援サービス本格化の5施策に集約される。
■米国子会社好調でグループへの貢献も大きい 同社開発の翻訳支援ツールは4月より本格運用を開始し、翻訳者約1,000人に配布を終え、そのうち200人が実案件で活用し、作業効率化と翻訳の品質安定で効果を挙げはじめた。
米国子会社(決算期12月)は、09年12月期売上高93百万円と前年比微増ながら黒字化したが、当初取り組んだメディア・コンテンツに加え、主力の4分野での売上が拡大し、6月中間期業績が売上高71百万円、営業利益20百万円となり、売上、利益とも大幅増加し前期実績を上回る貢献が確実となっている。
また、同社はエムスリー社と資本・業務提携し、エムスリー社が運営するサイト「m3.com」にリンクした「医学論文サイト」を立ち上げ、09年4月より運用を開始し、9月末時点の登録医師会員は約43,000人に達した。現在会員向け情報発信を積極的に進め、実需獲得への取り組んでいるが、アクセスしにくい医学論文翻訳市場での販路拡大へ向け順調な滑り出しとなっている。
■マニュアル市場へプロジェクトスタート ローカリゼーション/マニュアル翻訳の市場では、印刷会社が上流から下流へのアプローチを強めている。現在のローカライズ市場は英語から多言語への翻訳が中心だが、日本企業の多国進出を背景に、ゆくゆくは日本語からか多言語翻訳への変化が予想される。厳しい価格環境ではあるが市場規模も600億円規模と大きく、同社は科学・工業技術をはじめとする主力事業領域での展開めざし、10月にプロジェクトチームを発足させ、制作・営業体制強化への取り組みを開始している。
また、特許出願支援サービスの子会社設立が最終段階にある。特許出願に伴う問題は、翻訳に加えて図面作成や出願手続きなど煩雑なやり取りや管理を必要とするが、同社が蓄積している出願工程に応じた多くのノウハウを活用して、それらを一括受託・サポートする専門の子会社を設立し、顧客企業、主に企業の知的財産関連部署のコスト削減に役立つサービスの強化をめざす。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:36
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