■マーケッティング、会員、広告事業共に好調
クックパッド<2193>(東マ)は、9月4日に10年4月期第1四半期業績を発表した。
売上高4億1700万円(前年同期比83.8%増)、営業利益1億7800万円(同102.4%増)、経常利益1億6600万円(同88.5%増)、純利益9100万円(同73.0%増)と大幅増収増益を確保している。
第2四半期業績予想に対する進捗率は、売上高50.8%、営業利益67.9%、経常利益69.2%、純利益65.5%と、目安である50%を全て上回っている。しかも利益面では営業、経常、純利益共に65%を上回っている。
キャッシュ・フローを見ると、営業キャッシュ・フロー400万円、投資キャッシュ・フロー△400万円、財務キャッシュ・フローは株式の発行収入により13億7000万円となり、第1四半期末のフリーキャッシュ・フローは17億7200万円と前期末より13億7000万円増加している。自己資本比率は、91.2%と前期末より、19.2ポイント改善。また、有利子負債はゼロであり、財務内容は健全そのもの。
同社顧客が主に事業を展開する食品・飲料業界では、景気低迷による生活防衛意識や節約志向の高まりから引き続き厳しい状況であるが、新たな価値ある製品の開発・販売促進に各社が注力している状況である。
一方で同社の事業は、インターネットの普及と共に成長したことから、ネット利用者数を見ると、08年12月末時点で9091万人、モバイル端末からのインターネット利用者は7506万人と増加し続けている(総務省平成08年「通信利用者調査」)。
また、08年のインターネット広告費は6983億円であり、前年比16.3%増と引き続き成長を続けている(株式会社電通「2008年日本の広告費」)。
このような環境のもと、同社は『クックパッド』及び『モバれぴ』利用者の満足度を高めるため、サイト内導線の見直しや『モバれぴ』における機能改善など、引き続き利便性の向上や機能強化に取り組んだ。
取組の結果、月間利用者数及び月間ページビュー数ともに引き続き増加傾向であり、09年7月末における『クックパッド』の月間利用者数は680万人、月間ページビュー数は3億2048万ページビューとなった。
セグメント別の売上状況を見ると、マーケティング支援事業は、既存顧客に対する売上が増加し、増収となった。主な要因は、食品製造事業者及び飲料製造事業者が新たな販促手法としての認知が拡大し、継続受注及び受注額が増加したことによる。その結果、売上高は2億円(同29.0%増)となった。
会員事業は、前事業年度に実施した『モバれぴ』の携帯3キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)公式サービス化による影響と『モバれぴ』の機能強化により、有料ID登録利用者数が増加した。その結果、売上高は1億2900万円(同505.2%増)となった。会員数は、公表していないが、月額料金は294円と変わっていないことから、前年同期比で売上高が5倍以上伸びていることは、会員数もそれだけ増えていることを意味する。
広告事業は、月間利用者数及び月間ページビュー数が引き続き増加傾向であることを背景に広告代理店及びメディアレップ(インターネット広告枠を広告代理店に販売する一次代理店)経由の売上が堅調に推移した。その結果、売上高は8700万円(同73.8%増)となった。
今通期業績予想は、売上高18億1400万円(前期比67.5%増)、営業利益6億3400万円(同54.2%増)、経常利益6億1200万円(同48.5%増)、純利益3億5500万円(同48.3%増)と大幅増収増益を見込む。
何といっても、会員事業の伸びの大きさに、同社の今後の成長性が伺える。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 04:36
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