■今期はグループネットワークの活用とベンダー機能を強化
漬物業界のリーディングカンパニーである
ピックルスコーポレーション<2925>(JQ)は、17日の引け後に前09年2月期連結業績を発表した。
売上高は185億200万円(前々期比3.5%増)、営業利益3億9900万円(同39.3%増)、経常利益4億1300万円(同10.7%増)、純利益2億200万円(同1.5%減)と増収、営業・経常利益は2ケタ増益。しかし、最終利益は減益となった。
営業利益が大幅増益となった要因は、増収効果に加え、売上原価率が79.2%と前々期より0.9ポイト低下したため。最終利益が減益となった要因は、固定資産除却損4000万円を含む、特別損失4900万円を計上したため。
同社は、全国のセブン&イレブン各店舗に浅漬を納入するため、生産・流通体制を構築したことで、業界のトップ企業となっている。各地域のセブン&イレブンに納入するだけでなく、地元の量販店、スーパーマーケットにも販路を拡大し、売上を伸ばしている。
また、食品の安全・安心を実践するために、使用する野菜は全て契約農家が生産する野菜に限られている。生産工場では品質管理の国際基準ISO9001と日本デリカフーズ協同組合のHACCAPに基づいた品質管理体制の強化と従業員の意識向上を図っていることから、消費者の信頼は厚い。
販売については、全国の製造・販売拠点を活用した積極的な新規獲得先の開拓と、量販店等への拡販を実施している。
一方、製品面では、料理研究家相田幸二氏と共同企画キムチ製品の販売、高級焼肉専門店である叙々苑との共同開発シリーズ第2弾「叙々苑ミックスキムチ」等、付加価値の高い商品の開発を行った。更に、浅漬製品の量販店惣菜売り場での拡販と新規得意先の開拓を推進した。また、キムチや福神漬のプライベートブランドの開発にも注力した。
主要取引先の売上高と増減を見ると、セブン―イレブン・ジャパン37億100万円(同2.5%減)、イトーヨーカ堂31億1900万円(同2.3%減)、セブン&アイ・ホールディングスグループ26億6900万円(同6.5%減)と主要取引先の売上は減少している。売上全体に占める比率は、3社合わせて51.2%で3.8ポイント低下している。3社の売上高比率は減少しているが、販売先の新規開拓が進んでいるため、全体の売上高は伸びている。
財務内容を見ると、自己資本比率は48.3%と1.4ポイント改善。また、現金及び現金同等物の期末残高は4億5300万円と1億円ほど増加している。
今期は、新中期3カ年計画の2年目の年として、グループネットワークの活用とベンダー機能の強化、ブランド戦略の明確化と新規得意先の開拓に注力していく方針。
今期連結業績予想は、売上高196億6600万円(前期比6.3%増)、営業利益4億3200万円(同8.2%増)、経常利益4億4600万円(同8.0%増)、純利益2億1400万円(同5.8%増)と増収増益を見込む。
既に、全国的に生産体制と営業体制を構築しているため、ブランド商品の開発に全力を注いでいる。更に、着実な経営方針のもと業績は確実に拡大しているため、安定配当を継続している。また、3月より売買単元を100株に引き下げたことにより、株式の流動化が今後進むと予想される。
>>ピックルスコーポレーションのIR企業情報
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:32
|
IR企業情報