

ユニクロのように、安価で大衆向けの衣料品で売上を伸ばしているところもあるが、同社はブランド品で売上を伸ばしている。一方、百貨店、専門店の売上高は毎年減少し、生き残りをかけて、統廃合が進んでいる状態。
何故、同社はブランド品で売上を伸ばしているのか?その理由は、「買い物代行」という最近出てきた新しいビジネスにヒントが隠されているようだ。
ファッションの街「青山」「表参道」「原宿」のブランドショップで流行の商品を購入したいが、地理的・仕事上・多忙といった何らかの理由で買い物に出かけられないため、「買い物代行」に依頼する消費者が増えているそうだ。
同社も雑誌「LOOK!S」、インターネット、携帯サイトの3媒体を活用し、ショッピングに出かけられない人達の注文をネット、モバイル、ファックス、電話で受け付け、希望した品物を配送するビジネスを展開している。
11年かけて、ブランドの種類を増やし、顧客の望む商品の品揃えが整っていることから、利用する顧客数は増えている。
また、大手ブランドでもこれまでの、百貨店を中心とした販売方法の見直しが必要に迫られていて、販売ルートを模索している状態。同社にとってはブランド数を増やすチャンス。
07年の経済産業省の調査によると、アパレル、ファッションの市場規模は12兆円で、そのなかのeコマースの売上比率は0.45%とまだ1%にも届かない状況。証券アナリストによると、今後20%から40%まで成長すると予測していることから、これからの成長が期待される。
足元の業績は、2月12日に発表しているように、ショッピングサイトの月間受注が過去最高を更新し、1月の受注額は4億円(前年同月比22%増)と好調。今3月期業績予想は、売上高76億6000万円(前期比29.1%増)、営業利益3億500万円(同58.7%増)、経常利益3億1700万円(同36.0%増)、純利益1億6900万円(同13.6%増)と2ケタ増収増益を見込む。
「買い物代行」という新ビジネスが始まっているように、不況の中にあっても女性のファッションに対する関心は高く、同社のビジネスの成長ペースは更に加速するものと予想される。
【株価診断】スタイライフの株価は27日にストップ安を付け一時5万7000円と最安値を更新。発行株数が2万株と少ないことから、わずかの売りで、大幅に下落する傾向がある。その例が昨年9月22日の13万9300円から10月10日の5万8000円までの急落である。わずか13営業日。その間の出来高は1256株、1日平均97株の売買高。パニック売りといえる。その後一時反発したものの株価は6万円台で底練りの状態。過去最高の売上高更新により、株価見直し必至。