■アミューズメント業界向け販売部門が順調
エスケイジャパン<7608>(東1)の今10年2月期第2四半期連結決算は、売上高45億6100万円(前年同期比0.3%増)、営業利益1億4600万円(前年同期△2億200万円)、経常利益1億7100万円(同△2億1100万円)、純利益3億2900万円(同△2億3900万円)と増収大幅増益で黒字転換となった。
10月2日に今期業績の上方修正を発表しているように、一時の業績不振を払しょくし、今期は08年、09年と2年続いた赤字から脱却し、最終黒字化を目指している。
同社は、ゲームセンター向けの景品の企画と製造販売が主力である。第2四半期は、卸売事業のうちアミューズメント業界向け販売部門が順調に推移し、売上高は前年同期比0.4%増であった。また、グループ全体で取り組んだ諸経費の削減や在庫の圧縮を中心とした経営効率の改善により、大幅増益となり、黒字転換となった。
事業の種類別セグメントの概況を見ると、卸売り事業は、アミューズメント業界向け販売部門では、ビデオゲームやメダルゲーム、通信カードゲーム等の低迷の影響を受けて、オペレーターの多くがプライズ機に注力する動きが見られ、オペレーターでのプライズ機の売上構成比が高まった。この状況の中、同部門においてはチェーン展開するオペレーターへの商品企画段階からの提案営業を強化した。商品面では、「まるねこくらぶ」「でぶねこ」「スウィートベア」等のオリジナルキャラクターのヒットにより売上高は22億8600万円(同13.3%増)となった。
SP部門においては、外食チェーン店のキャンペーン用商品や、雑誌の付録等のOEMが決まり、売上高は5億8800万円(同5.8%増)。
物販業界向け販売部門においては、コンビニエンスストア向けホビー商材の大型案件が受注できたことに加えて、既存得意先の積極的な新規出店により専門店チェーンの取引店舗数が大幅に増加し、売上高は大きく伸長した。商品面では、キャラクターのインナーウェア等のバラエティ雑貨が好調であり、売上高は11億1300万円(同0.3%増)であった。
また、国内でのアミューズメント業界向け販売部門で培った商品づくりのノウハウの水平展開、新たなキャラクター発掘と日本への情報提供等を主な事業コンセプトとして、来夏ごろからの本格稼動を目指して、北米での現地法人設立準備をすすめている。
小売事業は、旧心斎橋店の地下1階で「NAKANUKIYA+on」という従来のナカヌキヤにおしゃれ感と値ごろ感をプラスした新店を6月にオープンしたが、利益率の低い化粧品の売上構成比が全体の90%を占め、収益面では厳しい結果となった。既存店のうち松山銀天街店は経費削減が功を奏し黒字を確保したものの、広島本通り店は近隣にショッピングモールがオープンしたため、商店街のポテンシャルの低下と消費低迷の影響から苦戦した。その結果、売上高は5億7300万円(同40.2%減)、営業損失は1200万円(前年同期△1億1300万円)となった。
通期連結業績予想は、売上高90億円(前期比2.9%減)、営業利益1億8000万円(同△4億3700万円)、経常利益2億円(同△4億7600万円)、純利益3億4000万円(同7億8900万円)と減収ながらも大幅増益で黒字転換を見込む。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:08
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