毎日コムネット<8908>(JQ)は、7月25日に08年11月期中間決算の説明会を開催した。22日に発表しているように、5月中間連結業績は、売上高47億1500万円(前年同期比23.1%増)、経常利益9億1700万円(同100.6%増)、純利益5億3800万円(同107.1%増)と中間期では過去最高の業績を達成した。
同社は、大学生を対象とした学生マンションの開発と学生マンションの賃貸管理を行う不動産ソリューション事業が主力である。特に管理するマンションの入居率は3年連続で100%を達成している。同社の学生マンション事業は、分譲ではなく賃貸マンション開発であり、開発したマンションに自社で入居者募集し100%稼動させてしまう点が、最近苦境の分譲マンションディベロッパーとビジネスモデルがまるで違う点であり、最大の強みと言える。特に学生マンションは数が不足しているために、入居者募集に不安が少なく収益上の利回りが確保できるため、開発したマンションの売値が下がるという不安要素が少ない。
5月中間期の総管理戸数は、137棟5,643戸となり、前期末より434戸増加している。自社開発学生マンションは、新規3棟260戸を加え、販売用物件ストックは6棟479戸となっている。一方、これまでのSPC保有物件は全て売却が完了している。
事業別売上高を見ると不動産ソリューション事業39億4100万円(同22.5%増)、学生生活支援事業7億7300万円(同26.4%増)と共に20%を超える売上増を達成している。
主力である不動産ソリューション事業を詳しく見ると、サブリース112棟(前期末110棟)、管理戸数3,913戸(同3,841戸)、自社開発物件(販売用)6棟(同3棟)、479戸(同219戸)、管理受託19棟(同18棟)1,251戸(同1,149戸)と着実に増えている。しかも前述しているように入居率は100%であることから、売上は確実に伸びている。
今期業績予想は、売上高103億(前期比23.1%増)、経常利益12億5000万円(同4.1%増)、純利益7億1000万円(同4.6%増)と増収増益を見込んでいるが、中間期の数字を見ると利益面での数字が少なすぎる感がするが、この点に関して、「景気動向が不透明なので、慎重であるのも事実であるが、安定成長の継続を第一に考えている。中間期の数字は想定以上であったので、来期以降の成長に備える」(伊藤 守代表取締役社長)と答えている。
しかし、自社開発物件である、今期竣工予定の44億円相当の物件、来期竣工予定の土地約19億円、再来期竣工予定の土地約13億円に関して、「リスクではなくて、今後成長していくためのストックとして捉えている」(伊藤 守代表取締役社長)と発言している背景には、同社で開発する物件はここまで100%の入居率できていることから、オーナー側に「簿価+25%」の価格で販売しても保証賃料利回り6.33%が見込めるため、今後も価格競争に巻き込まれること無く、同社の想定価格で売却できるという自信が表れている。直近では、6月に売却されたカレッジスクエアお茶の水(96戸)も価格を下げることなく1部上場の企業に売却されているそうである。
ここのところ不動産関連企業に関しての様々なニュースが出てきているが、同社の場合は、5サイトを使い、全国からの入居者を募集していて、直近3年間で申込者数が40%アップしていることから、今後も入居率は100%を維持していくものと思える。従って、不動産業界の最有力銘柄といえる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:22
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