
船舶用エンジンの主力メーカーである
ダイハツディーゼル<6023>(大2)が本日、09年3月期決算を発表した。
それによれば連結売上高は前期比17.6%増の71,351百万円、営業利益は同16.8%増の6,820百万円、経常利益は同22.3%増の6,906百万円、最終利益は同56.6%増の3,747百万円と、大幅な増収増益を達成した。
陸用エンジンが、前下期以降強まった設備投資抑制の煽りを受けて低調推移であったものの、主力の船舶用エンジンが、上期に海運・造船業界からの旺盛な発注を受けて、発電用補機関を中心に販売台数が増加、また海外サービス事業ならびに海外の技術供与先に対するノックダウン部品の販売についても前年実績を上回ったことから、全体の売上増収につながった。
損益面についても売上増に伴い、全ての段階で増益を達成するに至った。
今期は世界経済の急速な落ち込みに伴う海上荷動量の激減や、新造船物件のキャンセル、大幅な納期の変更が相次いでおり、連結売上高は前期比7.5%減の66,000百万円を見込む。
また損益面についても減収に伴い全ての段階で減益を見込むものの、2011年から適用を開始する船舶用ディーゼルエンジンに対する排ガス規制(NOx2次規制)に適合した環境対応型エンジンの開発を進め、全機種への導入を図るほか、2016年に予定されている排ガス3次規制に対応する新しいエンジンの開発研究も進め、中・長期的なシェア確保・拡大を目指す。
さらに潜在需要の大きい中国の技術供与先に対する技術指導、販売支援を強化することで、全体的な販売台数拡大を進める。
【株価診断】 市況悪に伴い、今期の業績に対する厳しい見通しが発表されているが、手持ちの受注残高は確保されており、大崩れの可能性は低い。今回の発表は、既にある程度織り込まれており、株価に与える影響は少ないであろう。
但し、今期予想PERは7倍を切る超割安株であり、押し目買い妙味は高い。特に具体的な予定はないが、単元株引き下げなどが(現在は1,000株)実施されれば、一気に流動性が高まる可能性もある。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:07
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