ニッポ電機<6657>(JQ)の08年3月期中間業績は、原材料である銅線、アルミ等の高騰、内部統制システムの構築に係るコンサルティングフィー、システム改善費等のマイナス要因があったものの売上高49億7900万円(前年同期比1.3%増)、経常利益4億9800万円(同1.0%増)、純利益2億6400万円(同10.5%減)とほぼ計画通りの業績を達成した。
今後の主要施策として、店舗照明部門では、百貨店や大型商業施設に対して子会社の電気工事会社ニッポエンジニアリングと連携することにより受注拡大を図ると共に、化粧品什器用では大手化粧品メーカーの新ブランド用什器の獲得を目指す。また、大手スーパーブランド・家電・家具チェーン店に加え、衣料品チェーン店の獲得に注力するとしている。
建築化照明部門では、ホテル改装物件の獲得に引き続き注力すると共に、照明器具メーカーのカタログ掲載商品のラインアップを充実する。また、新商品として屋外用の「イーブス」、直接照明の「トラフィット」の市場導入を図り、販売促進に努める計画。更に、省エネ、省資源の流れに乗り、超寿命のステイヤーランプの販売にも注力する。
紫外線(UVランプ)部門では、新商品による、新市場創出を目標に現在開発中の顧客対応商品の商品化を促進していく。
新規事業では、米国での販売を促進するために、継続的なレップ網を構築している。07年3月末40社から9月末には43社に増えているが、今後さらに増やし、建築大型物件の獲得に注力する方針。国内ではサイン看板の販売を行っており、下期から、いよいよ生産体制が整い、本格的な販売を開始する。また、販売促進と並行し、市場での評価を集約しながらコストダウンと付加価値向上を図る。
更に、原材料価格高騰の問題を解消するために、今期中に商品価格の改定を実施する方針。1月を目処に顧客に要請しているが、1月中旬までにはすべての顧客に要請する予定。
今期連結業績予想は、売上高105億円(前期比6.1%増)、経常利益11億円(同5.8%増)、純利益6億6000万円(同0.5%減)を見込んでいる。セグメント別予想売上高は、店舗照明68億4000万円(同1.1%増)、建築化照明28億円(同12.9%増)、紫外線(UVランプ)5億6000万円(同6.3%増)、新規事業3億円(同2.44倍)とすべての部門で増収となる見通し。なお、業績が順調に推移していることから、期末配当金を1株当り15円から、2円50銭増配の17円50銭とすることを発表している。
また、今期を初年度とする中期経営計画では2010年までに売上高120億円、経常利益14億円、株主資本比率50%以上達成を具体的目標としているが、この目標を実現するための布石として、既に生産拠点である平塚工場、秋田工場の設備投資を完了。特に、人気のシームレスラインランプの生産能力は、通常の月当り2万本から4.4万本とほぼ倍増したほか、安定器及び照明器具を生産する秋田工場では新工場棟が9月に竣工し、生産能力の増強と省力化、効率化の生産体制を確立している。
画期的商品である、シームレスラインランプの人気は高く年々売上高を伸ばしていることから、中期経営計画の目標達成のけん引役になることは間違いないが、米国へのシームレスラインランプ販売強化、国内でのサイン看板といった新規事業の成長も期待される。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 06:10
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