シスメックス<6869>(東1)は今月、従来の研究開発拠点であった「テクノセンター」を約2倍に拡張し、新たに「テクノパーク」としてオープンした。
同社は検体検査を中心としたヘルスケア領域におけるビジネスを進めているが、より先進的で価値の高い検査・診断技術の創出に取り組むため、「疾患マネジメント」をコンセプトに、ライフサイエンスの最新技術を活用して「血液・免疫疾患」、「感染症」、「がん」、「慢性疾患」などの領域で新たな検査・診断技術の研究開発を進めるべく、今回の拡張・オープンの経緯に至った。
従来のテクノセンターを約2倍に拡張した敷地には、電磁波の影響を試験する電波暗室など、最新の研究設備を備える研究開発棟を新たに建設、また技術者が自然や文化に触れることにより、発想の転換を促し創造性を高めるように、敷地全体を緑豊かな公園とし、一画には日本庭園や茶室なども設けた。
さらに、研究者同士のコミュニケーションを一層促すため、各施設にはコラボレーションエリアを設けるなど活性化する仕掛けを随所に盛り込むなどの工夫が施されている。
また、テクノパークは環境や地域にも配慮しており、エコ素材の利用や省エネ設計だけでなく、敷地の半分以上を緑地や池など自然のエリアとし、周囲の居住空間との緩衝帯として、周囲の町並みとの調和を図っている。建築物の環境性能で評価し格付けする「CASBEE」(建築物総合環境性能評価システム)では、神戸で初めて最高の「Sクラス」評価を受けた。
この新たな研究開発拠点「テクノパーク」を十二分に活用することで、より先進的で、且つ価値の高い検査・診断技術の研究開発を加速していく意向である。
【株価診断】 10日に年初来安値となる3030円まで下げるなど、マーケット全体の地合いの悪さにつられて株価は軟調推移したが、そこから大台を割ることなく、むしろ回復軌道に入っている。日経平均が1000円以上の暴落となった16日の相場でも同社の株価は小幅な下げに留まった。
今通期予想も売上高で前期比6.6%増、営業利益で同6.4増を予想しており、本業は好調推移。信用倍率も0.06倍と非常に低水準であり、これ以上の下げ余地は低いものと判断される。ここは押し目買いを狙っていきたい。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:36
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