
インターネットセキュリティサービスを事業の中核におき業績を拡大している
バリオセキュア・ネットワークス<3809>(大ヘ)は、多機能ルーター、OS、ソフトを自社で開発しているため、同業他社よりも格安でサービスを提供できることから、顧客獲得数を伸ばしている。
主力のセキュリティサービス提供数は、昨年5月末より610件増加し今年5月末には1950件となっている。今期は650件増の2600件を目標としている。販売方法は、代理店契約を結んでいる販売パートナーによる販売が主である。パートナーには、USEN、SoftBank Telecom、KDDI、といった大手通信会社が名を連ねている。また、新規パートナーとしてK−OPTI.COM、販売代理店9社と契約している。
契約企業から支払われる月額料金が主な収益源であることから、契約件数が増えれば収益も増加するため、契約件数を増やす一方で、解約件数を減少することが必要である。今期は、顧客サービス予算を8000万円準備し、顧客サービス向上に努める計画。また、ベーシックなファイアーウォールを売っていくと共に、大量に販売できる迷惑メールフィルタリング「バリオアンチスパム」を新規に販売する。さらに、ウィルス、ハッカー、ワームから守るために24時間の監視体制を取っているが、オペレーションを機械化し、定型化してアウトソーシングする方針である。
ここまで順調に来ているが、唯一つ気がかりなことは、NTTとのビジネスが始まっていないことである。しかし、NTTの仕事をしている日本コムシスと今期より業務提携したことにより、徐々にビジネスが開始されるものと予想される。
08年5月期業績予想は、売上高13億6000万円(前期比25.1%増)、経常利益3億8000万円(同12.0%増)、純利益2億2800万円(同13.3%増)を見込んでいる。既に07年5月期末で今期予想売上の85%が既存顧客ベースで見込まれていることから、今期予想の13億6000万円達成はほぼ確実。しかも8月から販売開始する迷惑メールフィルタリング「バリオアンチスパム」のASP販売は今期の売上に見込んでいないことから、かなり固めの数字といえる。年間配当は1190円と連続増配を予想。
また、同社は収益の一部を活用して毎年様々な社会貢献活動を支援しており、前期は、国境なき医師団、WWFジャパン、WFP国連世界食糧計画、UNICEFに寄付している。
マネージドセキュリティサービス市場規模は、06年775億円であったが、08年1425億円、10年2190億円へと急拡大が予測されていることから、業界のトップである同社の業績拡大が期待される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:47
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