■インバウンド対応〜IC付きクレジットカード・銀聯Cも容易?
フライトホールディングス<3753>(東マ)のが開発した多機能モバイル決済端末「Incredist」と決済専用アプリ「ペイメント・マイスター」が、東京・表参道にある「MoMA DESIGN STOREで導入され、カード決済に活躍中である。
同店が多機能モバイル決済端末Incredistを採用したのは、iPADによるPOSレジとワイヤレスで連係でき、外国人客向けのICカードや銀聯カードに対応できることだった、という。
MoMA DESIGN STOREは、MoMA(ニューヨーク近代美術館)が、米国外で初めて展開するミュージアムショップで、明るい店内には、MoMAのショップらしくデザインに優れた雑貨、インテリアが並んでいる。
同店ではレジ端末としてiPadを決済端末とし、多機能モバイル決済端末Incredistを活用している。IncredistはiPadとワイヤレスで連携しているから、レジ周辺には余計な配線もなく、すっきりとした印象を与えている。
新システムに合わせ、レジ周りの機材も従来のPOSレジと決済専用端末から、iPadとIncredistに置き換わった。2015年2月よりクレジットカード、銀聯カードが稼働を開始、同年5月にはICカードへの対応を実施している。
同店は海外からの顧客比率が高く、欧米からの顧客は、EMV仕様の接触型ICカード対応クレジットカード、また、中国からの顧客ニーズは銀聯カードであり、こうしたニーズにIncredistは最適であり、今では同店の運営になくてはならない存在となっている。
■海外客のニーズに対応するIncredistの機能が必要だった
MoMA DESIGN STOREを運営するシャディ株式会社の大出竜一氏(新規事業&クリエイティブ)は、「シンプルなデザインで、ICカード対応、銀聯カード対応と必要な機能が揃っている。ニーズに一番マッチする端末がIncredistでした」と話し、「ヨーロッパからのお客様はICカード未対応のシステムでは決済できないため、ICカード未対応だと怒られることもありました」などと話す。
すでにiPadと組み合わせてクレジットカードの磁気ストライプを読み取る簡易型のアダプタはいくつか登場しているが、その多くはICカードに対応していない。同店は、海外客のニーズに対応できるIncredistの機能を必要としていたといえよう。
Incredistの導入は、同店でのPOSレジシステムのリプレースの一環として進められ、iPadPOSを含めたシステムは、株式会社エスキュービズム・テクノロジーが開発を担当した。
新システムの注目点は、Webストアと実店舗のシステムとデータベースを統合したことだ。例えば、Webストアでの購入履歴を見ながら実店舗で接客することが可能であり、「オムニチャネルを実現し、O2O(Online to Offline)戦略を打てる土壌が整いました。」とシャディのMoMA事業部 事業部長 伊地知俊介氏が説明する。
■従来のPOSレジと決済専用端末からのリプレースで何が変わったか。
「今後を見据えると、移動しやすい端末がいい」「レジでの決済では、待っているお客様をレジに呼ばないといけない場合があるが、Incredistであれば、店内のどこでも会計ができ、お客様の利便性が増し、接客の自由度が上がるというメリットがあります。」(大出氏)
【運営上のポイント4】
1)「Incredistで一番魅力的なのは、ワイヤレスで使えることです。古い決済専用端末は周囲の配線がごちゃごちゃしていて、見た目が煩雑でした。IncredistはiPadとBluetoothによりワイヤレスで連携するので、レジ周りをすっきりさせることができました」(大出氏)。
2)優れたデザインの商品ばかりを取り扱うミュージアムショップにとって、レジ周りの見栄えは重要な要素だ。そして業務上の負担も減った。
3)従来の決済専用端末は、会計時のレジの入力と、カード決済のための入力の2度の手間が必要だった。決済のたびに同じ金額の数字を打ち込む手間が必要だったが、IncredistとiPadを連携した現のシステムでは、この二度手間はない。
4)Incredistのもう一つのメリットは、ワイヤレスで店内を自由に持ち運べることだ。IncredistとiPadは店舗内で自由に移動できるため、繁忙期の端末数の増加、レジ以外の場所で会計など、接客の自由度が大幅に高まる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:17
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