[政治・経済・調査結果]の記事一覧
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記事一覧 (12/07)新聞に載らなかった菅首相の会見:「首相会見」の模様を官邸側から再現
記事一覧 (12/06)菅内閣、来年度予算の「特別枠」の政策コンテストの結果を発表。「米軍への思いやり予算」が堂々「A」ランク
記事一覧 (12/02)野田財務大臣:基礎年金の国庫負担2分の1断念!不足財源をどうするのか?
記事一覧 (11/30)日銀の中村審議委員、「景気回復は来年の早い時期、自動車の回復から」と言明
記事一覧 (11/26)北朝鮮の韓国砲撃で海江田、野田両経済閣僚「株価に影響が出た」と危機感ゼロの発言
記事一覧 (11/25)海江田経済財政担当大臣、総理の「いや、よかったね。あと一息だけれども」株価発言を「紹介」
記事一覧 (11/22)五十嵐財務副大臣、ビール課税について「アルコール度数課税が大原則」と発言
記事一覧 (11/21)11月の「月例報告」、「生産」「雇用」「個人消費」「先行き」でマイナス評価
記事一覧 (11/19)事業仕分け第3弾、菅首相の目玉政策「総合特区推進調整費」の予算見送りを決定
記事一覧 (11/10)櫻井財務副大臣が「予算に横串を入れ、企業の海外移転を阻止する」と発言
記事一覧 (11/06)内憂外患の菅政権:櫻井財務副大臣が「為替と肝炎訴訟」で問題発言2連発
記事一覧 (10/28)補正予算案やっと閣議決定!自民党がまたもや異議申し立て
記事一覧 (10/24)自民党が政府の「円高、デフレ対策」を「日本を空洞化する政策」と猛烈に批判
記事一覧 (10/21)海江田経済財政大臣が突然「円の国際化」構想ブチ上げる!財務省は知らんぷり
記事一覧 (10/16)日銀総裁が「日本経済は後ずれしている」と「衝撃の」発言
記事一覧 (10/08)尖閣問題で「カヤの外」に置かれた前原外相、失地挽回とばかりに「経済外交推進」の大風呂敷
記事一覧 (10/01)経済観を持った政治家がリードすべき時期!海江田経済財政担当相に期待
記事一覧 (09/23)為替問題で注目の発言!日銀の宮尾審議委員がバランス感覚の重要性を指摘
記事一覧 (09/16)突然の為替介入を為した白川日銀総裁!「一層の金融緩和」を述べる一方で・・
記事一覧 (09/13)日銀、白川総裁、円高について「企業にとって大変な苦しみ」と述べる一方、「メリット」についても言及
2010年12月07日

新聞に載らなかった菅首相の会見:「首相会見」の模様を官邸側から再現

■オープンスカイやビザ緩和など「成果」と強調

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 菅首相は、6日夕、首相官邸で3日に臨時国会が閉幕したことを受けて記者会見した。その事は7日朝刊の新聞各紙に載ったが、内容は「内閣改造」や「連立、「問責決議」「小沢氏の国会招致」など、政局にまつわるものに集中していた。勿論これは当然のことで、国民の関心もそこにあることは間違いない。だが、首相はその会見でもっと「他の事」も話しているので、それを報道しないと言うのも「フェア」でないと思われる。まあ、殆んどが首相の自慢話、手柄話みたいなところもあるが、一国の首相の発言なのだから、もう少し丁寧に聞くことだけは聞いた方がいいと思う。以下、「首相会見」の模様を官邸側から再現するとこうなる。(出典は民主党のホームページ)

 (臨時国会を振り返って)国内外ともに実り多いものだった。補正予算の成立によってジョブサポーターの倍増、妊婦検診が14回まで無料になった。レアアース探索への資金を投入など、先に決定・実施した予備費を活用した緊急対策、さらには本予算と合わせ、雇用確保と経済成長に向けて進むことができた。外交では、APECで横浜宣言を採択した。ベトナムを公式訪問し、原子力発電の発注を受け、また、レアアースの開発で合意した。

 さらに、貿易の自由化と農業の再生を両立させる方針を確定し、「食と農林漁業の再生実現会議も設置、その一環として4日に千葉の農家を訪問し、野菜を単に作るだけでなく、カット、容器詰めまで行うことで1次産業の6次産業化に成功している若手90人の農家と意見交換した。

 (今後の内閣の方針については)まずは予算編成。いま7合目から8合目で大きな課題を決める段階。基礎年金の国庫負担分、子ども手当の増額、一括交付金、法人税を私自身の責任で決めていく。基礎年金の国庫負担については50%維持で予算を編成する。

 総理は重い立場で、発言は慎重に言葉を選んできた。そのことが元気がないと見られてきたが、これからは直接国民に自分の意見を訴えていきたい。

 (何をしたい内閣なのか伝わらないとの質問に)指摘されたことだけの対応に汲々としているわけではない。アメリカとのオープンスカイ、観光客を増やすためのビザ発行条件の緩和などに取り組んできた。この20年間日本は低迷してきた。このままでは衰退する。いまは分水嶺。そのために所信表明で掲げた5つの課題を、先送りせずに解決に向け取り組む。

 まるで、「政府広報」みたいになってしまったが、新聞やテレビなどのメディアを通じてばかりではなく、首相の言ったこと、言いたいことを、なるべく「生」(ナマ)で聞いたり読んだりして、是非を判断することも大事だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:01 | 政治・経済・調査結果
2010年12月06日

菅内閣、来年度予算の「特別枠」の政策コンテストの結果を発表。「米軍への思いやり予算」が堂々「A」ランク

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 12月1日、首相官邸で「元気な日本復活特別枠」に関する評価会議(政策コンテスト)が開かれ、これまでに寄せられたパブリック・コメント(PC)や各省庁の要望ヒヤリングを下に、2ヶ月近くに亘って優先順位付け作業が行われてきたが、1日の第3回評価会議で、予算編成に関する閣僚委員会に提出する「順位」が決定された。

 今後、閣僚委員会の討議を経て、最終的には、総理大臣によって配分額が決定されることになる。この特別枠は1兆3千億円超となっているが、各省庁が概算要求を「一律一割削減」された見返りに189事業で計約2兆9千億円を要望していたもので、これをA〜Dの4段階の優先順位を付け絞り込むというもの。

 だが、合格ラインと言える「内容は積極的に評価できる」のAは3550億円、「内容は積極的に評価できるが、改革姿勢に問題がある」のBは1兆9274億円で、これらを足すと2兆2824億円になり、目標額を1兆3千億円とすると、さらに1兆円近くを切り込まなければならなくなる。まさに菅首相の「政治力」が問われる場面となりそうだ。
 なお、この評価会議は「予算編成の見える化」を看板に掲げ、国民からの意見を広く集め、その数は総計36万件余に及んだと言うが、何のことはない、その殆どは厚生労働省や文部科学省による独立行政法人や外郭団体を使っての「組織票」だったことが明らかになっている。

 また、防衛省の在日米軍駐留経費負担(1895億円、思いやり予算)は、そもそも「議論になじまない」と言われたが、堂々と「積極的に評価できる」「改革姿勢」のA評価を得てしまった。日米合意で予算化を約束したものを、わざわざ「評価付け」するなど「茶番」意外の何物でもない。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:08 | 政治・経済・調査結果
2010年12月02日

野田財務大臣:基礎年金の国庫負担2分の1断念!不足財源をどうするのか?

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 補正予算がやっと通り、政治の焦点は来年度の予算編成に移っているが、そこでの最大のテーマは社会保障関連費で、とりわけ基礎年金の国庫負担費を既定通り2分の1に据え置くかどうかがが取りざたされている。野田財務大臣はこの問題について、11月30日の記者会見で、記者から「財務省として現在の国の負担割合を50%から36.5%に引き下げたいと厚労省に提案しているとのことだが、大臣のお考えをお伺いしたい」と切り込まれ、こう答えた。

 3分の1から2分の1へと国庫負担するとなると、約2兆5,000億円必要ですが、残念ながらその財源確保は現時点では大変難しい状況でございますので、その状況を踏まえまして厚労省側に36.5%に引き下げることも含めて検討をお願いしているという状況です。

 36.5%に引き下げるとなると、その分は2012年度以降、穴埋めしていかなければいけなくなる。それは消費税を含めて税制の抜本改革をやっていくことを意味する。その覚悟について聞かれると、

 23年度以降は36.5%に引き下げるということの検討をお願いしながら、一方で税制の抜本改革を実現した暁には遡及して年金財政の方にお金を入れるということも含めてご相談をしているということです。

 何とも心もとない。前政権が定めた税法の附則に従えば、この2分の1負担は来年度中に準備をして、2012年度から実施するということになっているが、この点に関して野田大臣は、苦しそうにこう述べる。

 現行法上ではそういうことになっているので、そのことも当然念頭に入れながらの対応でして、それが出来ない時は21年度、22年度、臨時の財政措置、法制措置をとるということで財政投融資の特会を活用してきましたけれども、その積立金が枯渇している中で、それに変わるものが現状ではなかなか見つけにくいということがございまして、何を決めたという段階ではありませんが、厚労省と協議をし始めたということであります。

 この基礎年金の国庫負担問題は、現在、財務省と厚生労働省の間で政務官クラスの協議をしているが、予算編成が大詰めを迎える中、その解決の時期と、財務省提案通りになるとすると、その2.5兆円をどう捻出するのかということが問題になってくる。その点を来年度予算案での71兆円の歳出枠との関連で記者から問われる、

 とりあえず今、厚労省との協議をスタートさせたところでありますけれども、これは広く政府・党の中で問題意識を共有していことが必要なので、関係者ともさらに協議をしながら結論を出していきたい。この2.5兆円分というのは大変大きい額ですので、なるべく早い時期に合意形成が出来るように努めていきたいし、2.5兆円分というのは71兆円の枠にもともと入っていたものなので、それはどうするかというのは、まだこの2.5兆円が決まっていないですから何とも言えませんが、いずれにしても結論を早く得ることが最大のテーマだというふうに思っています。

 何ともはや歯切れの悪い、分かりにくい言説だ。この問題に関して、細川厚生労働大臣はすでに2分の1を出来るだけ維持したいと言明しているので、両省の歩み寄りはそう簡単ではない。抜本改正の暁には、また戻すというが、実現するという見通しがない中では、財源の先食いと言われても止むを得ない。逆に仮に2分の1を堅持することになった場合の財源探しの責任というのは誰が負っていくのか。内政、外交で失点を重ね、支持率が急落している菅内閣にその手立てが出来るとは到底思えないのだが。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:59 | 政治・経済・調査結果
2010年11月30日

日銀の中村審議委員、「景気回復は来年の早い時期、自動車の回復から」と言明

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 日銀の中村清次政策審議委員(元・商船三井副社長)は25日、福島市で経済講演を行ったが、その中で、日本経済の先行きについて、「回復の鍵となるのは、反動減で低調になっている自動車生産の回復時期で、それは2011年度の早い時期とみている」と発言し注目されたが、講演後の記者会見において、記者から「回復というのは何をもって言うのか、回復の意味とその根拠は」と問われ、次のように答えた。

 自動車産業は非常に裾野が広い産業であることもあり、今回の9月以降の落ち込みの大きなポーションを占めているかと思います。当初は、自動車の落ち込みは輸出でカバーできるのではないかといった見方もあったわけですが、結果的には、その後の海外経済動向の影響が大きかったわけです。先ほど、「回復」と申し上げたのは、大きく落ち込んでいる部分が、駆け込み需要などで一時期に膨らんだものが、元のレベルに戻るということで、従来の巡航速度といいますか、駆け込み需要が起こる前の水準に戻るということです。根拠については、ミクロヒアリングや米国での自動車の売れ行きの状況等をふまえて、総合的に判断したものです。

 また、中村氏が(今回のFRBの追加緩和について)「わが国の経験では、バランスシート調整が残るなかでの追加緩和は、実体経済を浮揚させる力が限定的であった。どのようにその効果が発揮されるのか、今後の帰趨を見守る必要がある」と述べたが、それに関して記者から、FRBの追加緩和の効果が限定的であるという見方をしているのか、日銀の包括緩和についても即効性という面での効果についてどのようにみているのか」と尋ねられ、こう発言した。

 FRBの問題に関してですが、基本的には、他国の中央銀行の政策についてコメントすることは控えた方がよいと思っています。そう申し上げたうえで、今回のFRBの決定は、米国経済の減速が続く中にあって、景気の回復をしっかりしたものにするとともに、物価上昇率が望ましい水準になることを確実にするために行われたと理解しております。

 翻って、日本経済の見通しをみますと、経済・金融のグローバル化を反映して、海外経済や国際金融資本市場の動向に大きく左右される状況が続いています。従って、FRBによる今回の措置が、米国の景気回復に貢献するとともに、わが国を含む各国からの米国向け輸出が増加するというチャネルを通して、世界経済に好影響を与えることを期待しています。ただし、超低金利下の先進国において一段の金融緩和が行われた場合には、余剰資金の流出等により、その影響が新興国や資源国の経済、世界の金融市場、商品市場にどのような影響が表れるのかという点については、グローバル化の下で、そうした影響度を強く意識していく方が良いと思います。また、そうした影響というものが、政策を打った国自身の経済に跳ね返ってくる可能性があるという点にも注意が必要です。この点は、先進国の中央銀行は一律に考慮すべきテーマであると考えております。もちろん各国の中央銀行は、第一に自国の物価と経済の安定を図っていかなくてはなりませんが、それによってどのような影響が相互に及ぶかを考えながら政策を遂行していく必要があるという面が、以前よりも強まっていると思われます。なお、日本の場合は、米国と違ってバランスシートの問題はないと思います。その点は、日本と米国では大きく違うと思います。

 菅政権が全体的に統治能力、政策能力を発揮していない現在、経済・財政・金融分野でも、その分析、見通し、手立ての機能を果たしておらず、その中では、中央銀行としての日銀の情報発信が、我々民間の経済・産業人にとって有効な「情報源」になっていることは確かだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 00:12 | 政治・経済・調査結果
2010年11月26日

北朝鮮の韓国砲撃で海江田、野田両経済閣僚「株価に影響が出た」と危機感ゼロの発言

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 北朝鮮による韓国への砲撃問題が25日の参院予算委員会で、集中的に論議されたが、質疑の内容は、政府の危機意識のなさや初動体制の弱さを指摘するものばかりで、わが国への経済的影響に関するものはほとんどなかった。そこで、経済閣僚がこの点についてどのように認識しているかを、24日の記者会見から探って見る。まずは海江田・経済財政担当大臣。24日朝に株価が1万円割れでスタートしたことについて、記者団から聞かれ、こう答えた。

 昨日は日本の市場は休みでしたけれども、アジアの市場が開いておりまして、上海、あるいは香港が値を下げているということで、まだ上海の株などは、今日のマーケットは開いておりませんけれども、今日の動きも見てみなければいけませんが、まず株価の下落という形で日本経済に対する影響がございます。それから、アジアはこれから本当に大きな経済のエンジンに、世界経済を引っ張っていくエンジンにならなければならないわけでございますが、その中で、この北朝鮮の問題というのがあるということは、やはりこれは世界から一つのリスクとしてカウントされることになるのではないだろうかというふうに思っております。

 経済担当大臣として、言うことは、"たったこれだけ"、という程のさびしい、頼りないコメントだ。次に、野田・財務大臣。「為替・株等、マーケットへの影響についてどう考えるか」と真正面から聞かれたが、答えは以下の通り、危機感の感じられない味も素っ気もない内容。

 この後11時から全閣僚による会議が招集されているというところでございます。経済への影響は極力ないようにしなければいけないと思いますし、マーケットの動向をその意味でも注視をしていきたいというふうに思います。

 またもや、お得意の「注視発言」。これにはさすがに記者からは二の矢が飛んだ。「マーケットを注視していきたいということですが、今日は少し株価が下がっていて、為替相場について言うと円高に振れたり円安に振れたり、ちょっと安定しない状況ですが、それについてどうご覧になっていますか」。

 相場とか水準についての言及は控えたいと思いますが、そういうことによる影響が出ないように注視をするということだと思います。記者がさらに「北朝鮮に対して、経済制裁等で何か考えていることは」と、突っ込んでも、答弁は「そういうことも含めて、この後の関係閣僚会議での議論になるのではないかと思います」。危機意識の無さは呆れるほどだが、問題を重視する記者はさらに具株価などの具体的な影響について聞くと、「まだ今の段階では、詳しく申し上げることはできません。今後の展開がどうなるのかということにもかかわってきますので。ただ昨日ああいう砲撃があって、そして今朝東京のマーケットが開いて、現実にそういうまず株価で影響が出ているということだろうと思います」
と答えるのがやっとという有様。

 ただ、「出張の自粛とか、産業界で人や物の往来に影響が出てくるか」と聞かれると急に口が滑らかになり、こう話した。

昨日もソウルに向かう、あるいは仁川に向かう飛行機が少し遅れたようでありますが、結果的にキャンセルにはならなかったようでありますから、これから様子を見なければいけないと思っています。

 ただ、砲撃がありましたところが仁川の飛行場に大変近い、大変といっても目と鼻の先ということではありませんけれども、ただ比較的近い、表現をすると仁川沖というような表現がとられますので、そういう面では注意深く人、物の動き、あるいは資金の動きというものについて、どういう影響が出てくるのかということは、注意深く見守らなければいけないと思います。

 こんな部分的な小さな話は財務大臣のすることではない。これは単なる交通事故や災害ではない。もしかしたら戦争になり日本が巻き込まれるかもしれないという"重大事"を内包しているのだ。もっと大局的な話をしてほしいものだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:13 | 政治・経済・調査結果
2010年11月25日

海江田経済財政担当大臣、総理の「いや、よかったね。あと一息だけれども」株価発言を「紹介」

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 政府は18日、関係閣僚会議を開き、11月の「月例経済報告」を了承、海江田経済財政担当大臣がその内容を記者会見で説明したが、その中で、つい、菅総理が途中退席した事や、最近の株価上昇について、総理が「いや、よかったね。あと一息だけれども、これからさらに上がるように努力しなければいけない」と、さも、政府の努力で株価が上がったかのような発言を「紹介」している。まずは、「基調判断」についてこう語った。

 基調は先月、10月と同じです。「このところ足踏み状態となっている。また、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある」ということです。こういう判断をしました理由、ポイントは3つあり、1つは個人消費がこれまで持ち直しを見せていましたが、特にエコカー補助金などが終わったことにより、個人消費が落ち込んでいるということです。それから、輸出も弱含みですので、その結果、生産が減少しているということでして、あと、雇用情勢、引き続き持ち直しの状況はあります。ぎりぎり5%ということですが、ただ、その中身を見ますと、男性の働き盛りの方たちは先月と比べて高くなっているというような状況もあり、依然として厳しい状況にあるという判断です。

 記者からは、個人消費を1年9カ月ぶりに下方修正、鉱工業生産も2カ月連続で下方修正。景気に大きな影響を与えるこの2項目を下方修正したにもかかわらず、基調判断を維持した理由を聞かれ、こう答えた

 足踏み状態ということですから、生産、あるいは個人消費が本当にこれからどうなっていくのかということ、まさにもう少し情勢を見なければいけないということでので、今月のこの段階で全体の基調判断を下方修正というところにまでは、まだ至っておりません。今後、注意して、今言ったような項目をしっかり見ていかなければいけないと思っております。

 問題の総理発言は、「会議の中で、総理から何か発言はあったか」との記者からの質問がきっかけだった。

 今日、総理は途中で退席しましたが、始まる前に、ちょうど株が1万円に戻したということを私が話しましたら、総理も知っていて、「いや、よかったね。あと一息だけれども、これからさらに上がるように努力しなければいけない」という話がありました。経済が踊り場の中で株高というのは、企業の業績がよかったということだろうと思います。それから、円高に一服感があるということではないだろうかと思っています。

 総理との「不仲」を噂される海江田大臣としては、株価高は「政府の努力ではなく企業業績がの結果」と言いたかったのかもしれない。そして、今後の見通しと株価についてはこう述べた。

 先行きについては、個人消費がこれからどういうふうに動いていくのか。特に、この11月までは家電のエコポイントは従来どおり機能していますが、12月になるとその中身が変わるということですから、自動車のような形になるのか、あるいはそれぞれの販売店が努力して引き続き伸びるのか。それからあと、やはり住宅の動きを見なければなりません。マンションの首都圏の動きなどは比較的良いようですから、そういうことを併せて考えますと、今はまだニュートラルで、これからの動きを本当に注目して見る。

 株価については、私が就任しました9月17日が9,626円でしたから、当面、とにかく1万円に乗せることということを自分の中で、ずっと毎日株価とにらめっこでおりましたので、その意味では「1万円に乗ってよかった」というのが正直な感想ですが、ただ、まだまだ経済は大変厳しい状況ですから、これが持続するのかどうなのかということについても、もう少し注意を払わなければいけない。テクニカルですけれども、200日の移動平均線のところでも、大体ちょうど上に来ているというようなこともありましたけれども、まだもう少し株が買われている原因といいますか、それから、これからいよいよ税制改正もやらなければいけませんから、この税制改正の中で証券税制がどうなるのかということも影響してくると思います。

 経済担当大臣が、経済判断で、まだ「踊り場」だとか「ニュートラル」だとか「注目して見る」などと言っているようでは、心もとないし頼りない。しっかりとしたマクロ政策の下に、踏み込んだ分析を行い、現状打開のための方策をこそ述べてほしいものだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:40 | 政治・経済・調査結果
2010年11月22日

五十嵐財務副大臣、ビール課税について「アルコール度数課税が大原則」と発言

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 来年度予算の査定作業が進んでいるが、それと並行して税調の議論も進んでいる。15日、記者会見した五十嵐財務副大臣は、記者の質問に答える中で、ビール課税について、次のように発言した。

 私は前からの持論としてお酒の税につきましては致酔性によるべき、アルコール度課税が大原則であるという立場をとっておりまして、余り細かに色々な知恵を出して、麦芽比率等でやっておりますけれども、そうすると、工夫を凝らすとまた新たな民間の製品が出てくるという形でイタチごっこになりますし、それが本当に本来のあるべきバランスから言っていいのかというと、どんどん複雑化して、かつ本来の致酔性の議論から離れていくような気がしますので、一度見直していくべきだと思います。ただ、私の個人的な見解でいきますと、水やコーヒーよりアルコール、お酒が安いというのはどんなものだろうかという素朴な、大人としての感情は残るかなというふうに思っております。

 これは官僚風の答弁でない、ユニークな発想も含まれていて興味深い。記者はさらに「抜本的な見直しにまで踏み込むのか」と質問すると。

 まだ分かりません。一部手直しが今回もあるかもしれません。これからの議論でございます。かなり新しい酒類が出てきて、極端にそれこそ安いものが出てきて、それが本当にそれでいいのだろうかというのがあるのだろうと思います。ただ、この問題はなかなか難しくて、日本の会社にとっても損得が大きいので、それを左右するというのは非常に難しい問題、触りにくい問題があるということも事実だと思います。

 「難しい問題」「触りにくい問題」とは一体何なのか。それこそ政治主導で明らかにしてほしいテーマだが、五十嵐副大臣のように率直に問題点を、政治家として自分の言葉で「語る」ことこそ、いまの民主党政権には必要だといえる。どこかの法務大臣のように、「二つ(の言葉)覚えておけばいいんですから」では困るのである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:08 | 政治・経済・調査結果
2010年11月21日

11月の「月例報告」、「生産」「雇用」「個人消費」「先行き」でマイナス評価

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 内閣府が18日午後、11月度の「月例経済報告」を発表した。当初、19日(金)の発表予定であったものを、3日前に急遽前倒しして18日に発表すると告知していた。その理由は明らかにされていないが、一部ではさらに景気後退判断が出されるとの見方があったが、果たしてそうなった。「基調判断」は10月と変わらず次の通り。

 景気は、このところ足踏み状態となっている。また、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある。先行きについては、当面は弱めの動きがみられるものの、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。一方、海外景気の下振れ懸念や為替レート・株価の変動などにより、景気がさらに下押しされるリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。

 相変わらず、「景気が持ち直していくことが期待される」とか、「悪化懸念が以前残っていることにも注意が必要である」との文言が見受けられるが、これらの表現は冷静に経済実態を見極めるための「経済報告」の記述としては、「全く不要だ」との指摘もある。そして、前月との相違点を見てみるとこうなる。

<輸出>
 10月・輸出は、このところ弱含んでいる。生産は、弱含んでいる。
 11月・輸出は、このところ弱含んでいる。生産は、このところ減少している。

<雇用>
 10月・雇用情勢は、依然として厳しいものの、ところ持ち直しの動きがみられる。
 11月・雇用情勢は、依然として厳しいものの、持ち直しの動きがみられる。

<個人消費>
 10月・個人消費は、持ち直している。
 11月・個人消費は、持ち直しているものの、一部に弱い動きもみられる。

<先行き>
 10月・先行きについては、当面は弱めの動きも見込まれるものの、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。
11月・先行きについては、当面は弱めの動きがみられるものの、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。

 いずれも「マイナス評価」である。「このところ」という言葉が随所に見られるが、これは「最近」「近頃」という意味で、より一層状況が進んでいるということを表している。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:00 | 政治・経済・調査結果
2010年11月19日

事業仕分け第3弾、菅首相の目玉政策「総合特区推進調整費」の予算見送りを決定

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 行政刷新会議は17日、事業を「再仕分け」する事業仕分け第3弾3日目の作業を行ったが、その中でなんと、政府が来年度の創設を目指す「総合特区制度」推進のために内閣府が要求している820億円の調整費など、11事業について予算計上見送りや廃止と判定した。この刷新会議の議長は他ならぬ菅首相だ。正に政策の「自己否定」であり、「尖閣ビデオの流出」「柳田法相の国会軽視発言」などの連発で、政権の統制も緊張感も『溶解』しつつある中、肝心の政策にも亀裂が走ったことになる。

 そもそも、総合特区制度は、菅政権が6月に閣議決定した新成長戦略の目玉施策。地方自治体の提案に沿って特定の地域を国の規制の対象外にするとともに、税制や財政の支援を行い、産業を育成する内容だ。しかし、事業仕分けでは、「調整費は具体的な使い道が不明で、積算根拠に納得できない」と指摘され、予算計上見送りとした。

 この決定に対して、当の菅首相は17日の「ぶら下がり」会見で、「特区制度という政策そのものの重要性はしっかり認識されていたと聞いている」と述べ、『仕分けは、お金の使い方についての問題である』との考えを示したが、その表情は強張っていた。

今回の仕分け作業は、1弾、2弾と違って民主党内閣の政策や事業を仕分けるもので、「攻める(仕分け側も)も、守る(各省庁の政務三役)も民主党議員」という『内ゲバ』状態で行われ、双方から怒号が飛び交う有様だった。一方、野党からは、仕分け作業の法的根拠を指摘され、その執行自体の継続が危ぶまれる始末である。

 因みに、この日の仕分け作業では、厚生労働省の「男女ワークライフ支援事業」は廃止、事業拠点の「女性と仕事の未来館」も閉鎖とした。また、5月の仕分けで廃止と判定された「女性と仕事総合支援事業」に代わる事業は、「抜本的に見直されていない」と判断され、防衛省の「自衛官等募集活動に要する経費」は「採用者1人当たり250万円のコストは高い」などとして、見直しを求めた。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:05 | 政治・経済・調査結果
2010年11月10日

櫻井財務副大臣が「予算に横串を入れ、企業の海外移転を阻止する」と発言

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 国会では、現在、衆院予算委員会で補正予算案の審議を行っているが、殆んどの議論が「尖閣ビデオ流出」問題に集中し、委員会はさながら外交防衛委員会に様変わりした感がある。共産党や社民党が環境や介護問題をわずかに取り上げ、地味だが大切な政策課題を訴えているが、とても全体のものとはなっていない。今日、9日は今や予算委員会の「爆弾男」となった仙谷官房長官の「極秘メモ」が暴露されて、一時、議場は騒然となったが、良くも悪くもこの長官がこの国の政治を「騒がせて」いることだけは確かなようだ。

 さてもう一人、元気な政治家がいる。櫻井充財務副大臣だ。先に、「為替」と「肝炎訴訟」問題で物議を醸し言葉を慎んでいたが、どうしてどうして、記者会見では相変わらず口が滑らかで、野田大臣が謹厳居士で「面白くない」ことから、記者の間では、「ネタ取り」に重宝がられている。4日の会見では「産業空洞化」問題について発言したが、これはいつもの「問題発言」ではなく「重要発言」の部類だといえる。どうしたら生産拠点を海外に移転させなくても済むか、その政策的手法についての、政府の検討内容をこう話した。

  ◇ ◇ ◇

 企業立地に関して、こういう状況ですから海外に移転したいとか、そういう話も出ていて、例えば経産省の方から立地推進のための補助金なども出てはいるが、一方で、港湾の整備をしてもらえれば、海外に生産拠点を移さなくて済むとか、各地方自治体などでは減税も含めて様々なことがなされており、こういったことをトータルでやっていった方がより効率的ではないだろうかと。そして、国内に企業立地を推進することによって、今、菅政権として雇用を確保してくるということに資するのではないのかなと、そう考えている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:27 | 政治・経済・調査結果
2010年11月06日

内憂外患の菅政権:櫻井財務副大臣が「為替と肝炎訴訟」で問題発言2連発

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 日中関係がギクシャクし、デッドロックに乗り上げている中、今度は北から菅政権の「外交不在」の虚を衝かれる事態が発生した。ロシア大統領の北方領土への「侵攻」だ。情けなかったのは1日の衆院予算委員会での菅首相の答弁だ。武部謹元自民党幹事長の質問に「遺憾だ。対応を考えたい」と述べるばかりで、抗議の姿勢さえ示さなかった。これでは「なめられてしまう」のも当然で、野党の委員席からは「NHKよりも情報が遅い」と、やじられる始末だ。

 一方、経済情勢は一段と厳しさを増し、円高は70円台突入も現実味を帯び、株価は、依然、1万円以下状態が続く。景気対策も、やっと提出した補正予算案の審議も「小沢喚問」問題で視界不良、TTP(環太平洋経済連携協定)参加も法人税引き下げも、政府与党内の意見不一致でもたつきっ放しで、産業界、経済界はすでに諦め顔の状態。わずかに光明をと期待を賭けた、特別会計の事業仕分けも、与党と政府の同じ民主党議員が「仕分け」し合うという図ではたいして盛り上がらず、成果も上がらず、空回り状態を呈している始末。

 そんな中、改造内閣で櫻井充・財務副大臣が「話題」を提供している。一つは「為替」問題で、もう一つは「肝炎訴訟」問題だ。いずれも10月7日の財務省内での定例記者会見で、「為替」についてはこう発言した。

 為替自体が本来であれば世界の国々の方々が皆さん納得出来るようなレートに落ち着いてくれるというのが一番いいことだと思います。ただし、それは各々の立場があって、余裕のある時代であれば、じゃあ、うちは少し余裕があるから例えば円安にしましょうとか、そういった話になってくるのかもしれませんが、なかなかお互いに余裕のない中での話し合いになってくると思っていますので、日本側が思っているような方向に議論が進んでいくのかというと、それはかなり難しいことになるのではないのかという感じはしています。

 この発言内容がすぐさま、「財務省高官円高容認」というタイトルでネットに流れた。折しも、G’20直前で各国の経済財政首脳が通貨、為替の安定を協議する矢先だったので、余計に反響を呼び、事実、その後の為替は円高に振れた。副大臣は直ちに野田財務大臣や仙谷官房長官に呼び出され「大目玉」を食らい、「静かに」になったが、その後14日の記者会見で、自らこのように「弁明」している。

 どことは申し上げませんが、ネット上で私の会見が夕刻に開かれて、私が円高への懸念を共有するのは難しいとの趣旨の発言を行って、相場はドル売り円買いに動いた経緯があり、副大臣の会見は要注目となりそうだという記事がありますが、私は先週そういうお話を申し上げておりません。まるで私が国益を損ねているかのように書かれることについては極めて心外でございます。今までは皆さんの立場もおありですから、かなり丁寧に色々な分かり得ることについてお話をしてまいりましたが、こういうような記事を書かれるのであれば、私は答えられる範囲を本当に限定させて今後やらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

この弁明の後の会見の内容がまた面白い。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:30 | 政治・経済・調査結果
2010年10月28日

補正予算案やっと閣議決定!自民党がまたもや異議申し立て

■「利益剰余金の一般財源繰り入れ」で・・

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 政府は26日やっと「補正予算案」を閣議決定した。先に決定した「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」を財政的に裏付けるもので、29日に国会に提出する予定だ。規模は4兆85134億円。だが、この補正予算、野党も口では早く補正を提出せよといっていたが、簡単に審議が進み、議決できるとは限らない。特に24日に投開票のあった北海道5区の補欠選挙に勝利した自民党は勢いを得て元気で、「小沢国会招致」や「尖閣問題」などで政府を揺さぶろうと、てぐすね引いている。すでに予算案に対して「対案」を用意していることは既にこの欄で紹介した(10月21日付)が、26日にはさらに「利益剰余金の使途」について「文句」を付けている。

 自民党が取り上げたのは、「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の特例業務勘定」で、事業仕分けにおいて国庫返納と結論付けられ、会計検査院から利益剰余金1兆4500億円のうち1兆2000億円を国庫に返納すべしとの指摘が行われた剰余金だが、財務省は利益剰余金を一般財源に活用する方針であり、国土交通省は鉄道施設整備等に活用する方針と伝えられている。これに対して、自民党の運輸族は、「利益剰余金は目本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律により、すべて積立金とすることが義務付けられており、国庫返納の場合も、別に活用する場合も同法の改正が必要となる」と、次のような「基本方針」を発表した。

 1.利益剰余金は、国鉄改革に由来しているものを主な財源としているのであるから
鉄道機能の活性化のために活用すべきものである。

 2.具体的には、課題とされている次の事業に活用されるべきである。
(1)整備新幹線の整備(延伸)
(2)並行在来線への支援
(3)JR三島会社及びJR貨物の経営支援

 3.このため、処理法27条の特例規定を設ける等の議員立法を提案することとする。

 4.法案は以下を骨子として早急に成案を作成することとし、その作業を行うため、当調査会に作業郎会を設けるものとする。
 (1)処理法27条の規定にかかわらず、剰余金を、国上交通大臣の承詰を受けて、新幹線の建設(建設勘定への繰人)、並行在来線への支援(肋成勘定への繰人)に充てることができるものとすること。
 (2)機構の特例業務としてJR貨物に対する肋成及び三島経営安定基金に対する出資を追加するとともに、剰余金を、国上交通犬臣の承詰を受けて、この追加業務の財源に充てることができるものとすること。

 つまり自民党の「運輸族」、特に「整備新幹線建設促進議員連盟」(会長・町村信孝)は、利益剰余金を一般財源に繰り入れず、整備新幹線等の整備、支援に使えと主張しているのである(中に「三島」という文言が出てくるが、これは、「北海道」四国」九州」のJR会社のこと)。財源の捻出に苦慮して入る菅内閣が、利益剰余金や特別会計の「埋蔵金」等をあてにして補正を組み、マニフェストの「実行」を図ろうとしていることへの「意地悪」とも取れるが、「正論」は「正論」である。民主党政権も利益剰余金などを頼らず、しっかりとした歳入・歳出を構想して予算を組みたててほしいものだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:07 | 政治・経済・調査結果
2010年10月24日

自民党が政府の「円高、デフレ対策」を「日本を空洞化する政策」と猛烈に批判

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 国会は衆参の予算委員会、参院の決算委員会の審議が行われたが、肝心の景気、経済対策の議論は補正予算案がいまだに提出されないこともあってすこぶる低調、一人、「影の総理」と揶揄される仙谷官房長官の「強弁」ぶりが目立つだけだった。そんな中、20日、久しぶりに自民党が「健全野党」の立場から政策提言を行った。内容は政府の「円高、デフレ対応のための緊急総合経済対策」についてので、「空洞化推進政策からの転換」「バラマキマニフェスト」「緊急総合経済対策」の3点について、次のように激しく批判している。

(1)「空洞化推進政策」からの転換

 現政権の政策は、日本を空洞化する政策のオンパレードである。いわゆる「雇用空洞化5点セット」と言われるものであり、この転換なくして如何なる経済対策も大きな効果は望めない。製造業への派遣は原則禁止する、最低賃金はいずれ1,000円にする、CO2は15年で30%削減せよ、法人税率は40%で世界最高水準、1ドルは81円。

 これでどうやって国内事業を継続しろと言うのか。これでどうやって雇用が維持できると言うのか。これでどうやって国内景気を回復基調に乗せることができるのか。今や、わが国は1985年、1995年に続く、戦後三度目の、しかも最大の産業空洞化の危機である。一度海外に出て行った事業は、なかなか戻っては来ない。雇用は企業が創るものであり、国内での事業環境を整えることこそ政府の役割である。

(2)「バラマキ・マニフェスト」4K施策の撤回と『財政健全化責任法案』の早期成立

 政府の「緊急総合経済対策」の財源としては、想定外の税収増や利率低減による国債費返済の差額等を活用するようだが、子ども手当、高速無料化、戸別所得補償、高校無償化といったバラマキ施策を続けながら、一方でなけなしの貴重な財源を使うというのは、論外である。わが党が提案しているように、今次の補正予算の財源としては、まずは、子ども手当などの政策効果が薄いバラマキ施策の執行を停止して捻出すべきである。わが党の試算では、これで7,000億円は確保できる。

 また、「本予算(恒久政策)は恒久財源、景気対策は一時的財源」との考え方を徹底し、国鉄清算事業団などの資産売却による一時的財源1.5兆円も当然活用すべきである。次代を見据えた規律ある財政を中・長期的に構築するという認識を超党派で一にするため、わが党が通常国会に提出して店晒しにされた『財政健全化責任法案』の速やかな成立を求める。

(3)地域活性化策の強化

 「緊急総合経済対策」の具体的内容では、わが党の提案も随分と盛り込まれている。しかし、地域活性化対策が致命的に不十分である。地域の目線に立った支援の拡充を謳うのであれば、地域活性化交付金を3,500億円とせず、わが党が提案しているように、1兆5,000億円規模にすべきである。

 また、下落が激しい米価への対策が見られない。これは農家の戸別所得補償制度の悪影響であり、一日も早い米価下落への対応が必要である。政府は、疲弊する地域を慮り、その具体的な活性化策を一層に強化すべきである。

 「尖閣」問題で、民主党政権の「国土と国民を守る」覚悟と能力の脆弱性を衝き、大方の国民の同意を得られたとの「自信」を背景に、自民党は一気に攻勢に出て、政権奪還の足がかりにしたいところ。だが、この「対案」を見る限り、大雑把で説得性に欠ける。1年有余にしてすでに「野党慣れ」したのか、議論が粗くなってきている。

 また、各省庁からのデータ提供が乏しくなり、政策情報が貧困になっているようでもある。かつての自民党政調は官僚を部会に呼び付け、政策を細部にわたって精査した。いま、官僚との接触がままならないなら、国会の委員部のスタッフを通じてでも、各省庁の政策情報を入手し、政策の制度を高めることであろう。選挙に勝つことばかりでなく、政策で勝つこと、これが政権復帰への近道。先の総選挙での民主党308議席は、いまや「砂上の楼閣」となろうとしている。次の選挙では200議席も取れないだろうという「予測」も既に出ている。それは、ひとえにマニフェストの「幼稚さ」、つまり、「政策の未熟」によるものである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:30 | 政治・経済・調査結果
2010年10月21日

海江田経済財政大臣が突然「円の国際化」構想ブチ上げる!財務省は知らんぷり

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 海江田経済財政相は17日、都内で記者団に対し、「日本の製造業を守るためには、円の取引を増やさなければいけない」と述べ、円による決済を国際的に増やす方策を検討する考えを明らかにした。近く内閣府に事務方による研究会を設け、外部の有識者の参加も検討するという。確かに、輸出企業を中心に、急激な円高による打撃が深刻化している。

 「国際化構想」は、円決済を増やすことで、為替変動に伴う企業業績への打撃を小さくし、円高への対応力を高めるのが狙いで、研究会では、円の国際化に向けた具体策を検討したいとしている。だが、これに対して財務省の野田大臣は19日、記者会見で、「内閣府で作られる勉強会ですから私は関与していませんが、色々な形の勉強会があっていいのではないでしょうか」と素っ気なかった。

 というのも、「円の国際化は、わが国通貨当局の悲願である。それは、日本のクロスボーダーの取引及び海外での取引における円の使用割合あるいは非居住者の資産保有における円建て比率を高めていくことだ。具体的には、国際通貨制度における円の役割の上昇、および経常取引、資本取引、外貨準備等における円のウエートの上昇となる」と、高橋洋一。元内閣府参事官は述べ、これまでの経緯を次のように解説する。

 円の国際化については、1985年ごろから最近にいたるまで財務省(以前は大蔵省)が積極的に取り組んできた。それで、国内金融・資本市場の規制緩和、自由化措置と並行して、非居住者にとっての円の使い勝手を良くするためのユーロ円市場の育成、東京オフショア市場の創設等が行われてきた。しかし、2000年以降は目立った政策は行われていない。

 円の国際化は、通貨当局としては当然の目標である。それ自体は決して間違っていない。ところが、その意気込みとは反対に成果を上げていない。例えば、外国為替市場における通貨別取引比率を見ると、2010年でドル43%、ユーロ20%、円10%と第3位であるが、1989年にはドル45%、独マルク14%、円14%と、円は低下傾向にある。

 各国の外貨準備に占める割合では、かつて円は1割程度のシェアのときもあったが、今では3%にも満たない状態だ。ドルは6割、ユーロは3割程度のシェアで安定している。要するに、円は国際通貨として第3位であるが、その地位は低下している。

 このような中で、海江田万里経済財政担当相が内閣府に研究会を設置するようだ。海江田経財相は、「ドルやユーロと並ぶ基軸通貨化」「円建て取引を増やす」などというが、具体的にどのように行うのか不明確だ。その研究会も単なる「勉強」に終わるおそれがある。通貨に関しては財務省が所管しているが、これまで財務省でさんざん研究し取り組みながら、結果として円の国際化は後退してきているのに、所管もしていない内閣府にどこまでできるか。

 円の国際化は、結局のところ国力があれば自ずと達成できるものだ。円の国際化が進展しない最大の要因は、1990年代以降日本のGDPが伸びないことだ。内閣府でできることはマクロ経済政策であるので、マクロ経済政策に特化して円の国際化を議論すべきだ。適切なマクロ政策は円の信認を高める。マクロ経済政策を忘れ、やってきた財務省を反面教師とすべきだ。

 なお、この円の国際化とアジア共通通貨構想がしばしば混同されるが、前者は円という日本の通貨主権があるのに対し、後者は日本の通貨主権がない点で、まったく異なる話だ。

 通貨、為替対策に関して、財務省、日銀は単に「注意深く見守る」とか、「急激な変動に対しては断固たる措置をとる」というのみで、また、「介入」したとしても、またすぐに元値に戻ってしまう有様。中長期的な通貨、為替政策を考えるならば、「円の国際化」は重要な検討課題であることは確か。

 だが、少子高齢化、人口減少、GDPと経済成長率の伸び悩み、さらのマネーサプライの低下という、日本経済の「縮減」傾向の中で、国力と比例するという通貨の国際化は、わが国にとって夢のまた夢という感もする。それよりも、因みにアジア共同通貨構想」(ユーロのアジア版)の方が現実的だとも思えるのだが。中国の元も韓国のウオンも漢字で書けば「円」である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:29 | 政治・経済・調査結果
2010年10月16日

日銀総裁が「日本経済は後ずれしている」と「衝撃の」発言

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 今週、国会では衆参の予算委員会が開かれ、総括質疑が行われたが、質疑は「尖閣」、「小沢」、「検察」問題などが中心で、肝心の経済、金融問題の論議が乏しく、折角、政府委員として出席していた日銀の白川総裁の手持ち無沙汰な姿が、テレビに映されていたのが印象的であった。だが、その白川総裁、15日は全国信用組合大会や日銀の支店長会議で挨拶し、「日本経済が後ずれしている」と注目発言を行い、国会論戦とは逆に「活発」な動きと姿勢。

 同組合大会では、国内景気については「緩やかな回復経路に復していくという大きな判断は変わっていない」としたものの、財政政策効果のはく落などから景気改善テンポの鈍化はしばらく続き、「物価安定のもとでの持続的成長経路に復する時期は後ずれする可能性が強まっている」と指摘。また、支店長会議では、日本経済が持続的成長を取り戻す時期について「後ずれする可能性が強まっている」と述べると共に、「成長率は下振れて推移する可能性が高い」と主張、米国経済を中心とする不確実性の強い状況が続くなか、「景気の下振れリスクにはなお注意が必要」との認識を示した。

 白川総裁の支店長会議での挨拶の要旨は次の通り。

(1)わが国の景気は、緩やかに回復しつつあるものの、海外経済の減速や為替円高による企業マインド面への影響などを背景に、改善の動きが弱まっている。輸出や生産は、このところ増加ペースが鈍化している。企業収益や企業の業況感は引き続き改善しており、設備投資は持ち直しに転じつつある。雇用・所得環境は引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいる。そうした状況のもとで、個人消費は持ち直し基調を続けている。

(2)先行きは、需要刺激策の効果の減衰などから景気改善テンポの鈍化した状況がしばらく続いた後、海外経済の改善などを背景に、緩やかな回復経路に復していくとみられる。こうした経済の姿を7月中間評価で示した見通しと比べると、成長率は下振れて推移する可能性が高い。また、米国経済を中心とする不確実性の強い状況が続くもとで、景気の下振れリスクには、なお注意が必要である。

(3)物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比の下落幅は縮小傾向を維持しているものの、今後、景気の下振れなど実体経済活動の動きが物価面に影響を与える可能性には、注意が必要である。

(4)以上を踏まえると、わが国経済が物価安定のもとでの持続的成長経路に復する時期は、後ずれする可能性が強まっている。

(5)このため、日本銀行は、金融緩和を一段と強力に推進することが必要と判断し、「包括的な金融緩和政策」を実施することを決定した。日本銀行は、今後とも、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、中央銀行として、適切に政策対応を行っていく方針である。

(6)この間、わが国金融システムは、全体として安定性を維持している。もっとも、金融機関の基礎的な収益力が低下する中で、貸出債権の質の低下もみられている。このため、信用リスクの状況をはじめ、金融システムの動向については、引き続き注意深くみていく必要がある。

 「後ずれ」を、はっきり「後戻り」と言わない、いや、言えないところが白川総裁のつらいところだろうが、それにしても、ここは中央銀行総裁の「分析」「認識」そして「見通し」ばかりでなく、「財政家」としての政治家の「見識」と「手立て」を聞きたいところだが、野田財務大臣からも自見金融担当大臣からもさっぱり出てこない。大方が期待していた海江田経済財政大臣も量的にも質的にも情報発信が少ない。このような経済金融の「重大事」には、担当大臣は、日に1度や2度は記者会見を行い、市場に対し有効なメッセージを発すべきではなかろうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:06 | 政治・経済・調査結果
2010年10月08日

尖閣問題で「カヤの外」に置かれた前原外相、失地挽回とばかりに「経済外交推進」の大風呂敷

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 臨時国会が始まったが、本会議場の雛壇で菅首相の隣に座わり、副総理格の地位を固めたのは前原誠司外務大臣。国交相からの「昇格」は、勿論、代表選での菅首相再選への原動力役を果たしたことへの「論功行賞」であろう。だが、折角外務大臣を射止めたものの、出足はすこぶる悪かった。それは、国交相の最後の仕事となった、尖閣諸島における中国漁船衝突事件の「処理」のまずさにあった。「原理主義者」の前原氏は国内法遵守を前面に掲げ、逮捕、起訴へと進め、自ら現場に赴き、海保職員を「激励」するという熱の入れようだった。ところが、中国側の強硬な抗議と報復処置にあうや、「腰砕け」に陥り、対応を官邸に委ねる結果となったのだ。

 その後、事態は「船長釈放」からブリュッセルでの「首脳会談」へと進み、事態は、一応、収束へと向かう趣であるが、この間、外務省を初め前原大臣には「出番」がなかった。唯一、ヒラリー米国務長官から「尖閣諸島周辺は日米安保の範囲内」という見解を引き出したが、これすらも、「彼女のスカートの中に隠れた」と揶揄される始末である。
だが、そう簡単に「めげる」前原氏ではない。5日の外国特派員協会での講演では、次のように「日本外交の戦略的課題」をこう、語っている。「経済外交への注力」である。

 日本が今何をすべきかといえば、答えは簡単である。経済を成長させること、私はそれに尽きると思う。軍縮も大事、核の不拡散も大事、気候変動、国連の安保理常任理事国入り、開発支援、全て大事なことだが、それは日本の国力を高めていかない限り、十二分な外交ができない、という意味においては、最も重点を置くべきなのは、日本の経済をどう発展させるのか、そのための外交をどうやるかということを最優先課題として取り組まなければならないことだと考えている。

 こう、「経済外交を私の外交の基本に据える」と前置きした前原氏は、その柱を3つ掲げた。
 
1.より自由な貿易体制をつくるための取り組み
2.資源あるいは食料というものを多角化し、リスクをヘッジする取り組み
3.日本の持っている優れた技術あるいはインフラを世界に輸出する

 そして、自由な貿易体制の確立については次のように例を挙げて力説した。

 日本の大切な隣国である韓国と日本を比較すると、自由貿易に対する取り組みには極めて差がある。日本が全体の貿易量でFTA/EPAでカバーできているのが16.5%、それに対して韓国は全貿易量の36%。今、日本は様々な経済的困難に直面しているが、例えば韓国との違いで言えば、韓国は法人税率が20〜22%くらいだと思うが、日本は40%、ウォン安と円高、そして、FTAやEPAのカバー率は日本の倍以上、ということを考慮すれば、日本で作った商品が韓国で作った商品と海外で戦える訳がない。そういう状況を作ってしまったということが今までの政治の無策だったと思う。

 そして、「できるだけ二国間でのFTA/EPA交渉を進め、まとめていくと同時に、日本はAPECの議長国でもあるので、TPPに具体的に踏み込めるかどうかが一つの大きな試金石だと思っている」と付け加えた。

 さらに、「資源、食料、インフラ輸出」については、「世界全体でどういった需要があるのか、あるいは資源、食料について、各国の特性や資源保有の状況などを、在外公館を抱える外務省がしっかり情報把握をし、他の役所と連携をしながら戦略的にマーケィングをしていきたい」と述べ、そのためには外務省の組織変革を断行するとまで踏み込んだ。前原氏の意気込みは多とするが、まずは外務省という組織を「掌握」し、政治的に動かしていく力量を大臣自身が身に着けることだろう。「八ッ場ダム」の時のように、威勢良くこぶしを振り上げたものの、振り向いたら誰も付いてこなかったということにならないように。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:24 | 政治・経済・調査結果
2010年10月01日

経済観を持った政治家がリードすべき時期!海江田経済財政担当相に期待

■「財政規律一点張りでは、日本経済は踊り場から脱せない」と発言

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を巡り、日中間ではレアアース「禁輸」や、観光自粛などで経済問題にも暗雲が立ち込めているが、一方、為替介入の甲斐もなく円はじりじり上がり始め、株価もそれに反比例して続落している有様だ。本来なら、国の力と通貨は比例していい筈なのに、この国ではこのところ、必ずといっていいほど、逆方向に触れることになっている。これは取りも直さず、わが国の通貨が欧米諸国や投機筋に、彼らの金融政策や産業政策の調整弁ツールとして狙われ、利用され、翻弄させられていることに他ならない。

 そんな中にあって、菅改造内閣の経済財政担当大臣になった海江田万里氏だが、「無利子国債の発行」を提唱するなど、民主党きっての経済政策通として自他共に認める存在だけに、この経済政策的難局をどう乗り切るか注目されるところであるが、24日、就任以来、初めての定例記者会見に臨み、その考えの一端を次のように語った。

(問)どういった部分で海江田カラーを発揮していこうと思われるか。

(答)一言で申し上げますと、ややをもすると財政規律に傾きがちですから、もちろん私も野放図な財政の出動というものはもとより考えるところではありませんが、やはり今の経済の実勢を見ながら、特にやはりこれから踊り場からどういう方向にいくのかということをよく見なければいけないわけでございますが、財政規律一点張りではない方向で、とにかく一日も早い景気の回復、デフレの克服というものをやはりやっていきたいというふうに思っています。

(問)日本の経済は今踊り場に入っているというふうに。

(答)私はそう思っています。

(問)必ずしも財政規律一点張りじゃないとすると、補正予算についても、ある程度の規模が必要になってくる考え、財源として国債の発行も考えていくのか。

(答)まずやはり規模の問題でございますが、これは与党の間での調整も必要になろうかと思っております。その与党との調整も行った上で、この財源、どれを充てるかということで幾つかいろいろな考え方もございます。

 もちろん、税収増も期待できるところでありますが、それがどのくらいになるのかということもどこかの時点で判断をしなければいけないわけでありますから、それから、いわゆる埋蔵金というものが全くないわけではありませんので、これに対する手当ても行わなければいけないということで、その上での話でありますから、最初に国債発行ありきの話ではありませんので、しかも、御案内のように国債には建設公債と特例公債がありまして、これは使う目的によって建設公債というものも許されておりますので、一概に最初に国債ありきではなくて、そういう手順を踏んでやっていきたいと。やはり経済効果の大きいと申しますか、やはりそういう事業も行わなければいけないんではないだろうかと思いますので。

(問)政府としては、景気は持ち直しているという判断だが。

(答)持ち直しつつあるということは、これは9月の月例経済報告で書いているとおりでございますから、それはそういう政府としての方針はございます。

 しかし、同時にリスクの要因も大きいということがありまして、下振れ要因もあるということでありまして、特に円高、それから、中国との貿易あるいは観光の面で今非常に急ブレーキがかかっておりますから、これがそのままの状況なのか、さらに悪化の方向になるのか、早い問題解決があるのかということにもよりますので、ここは慎重に見守らなければいけないというふうに思っております。

(問)大臣の個人的考え、見方ということなんですか、その踊り場というのは。

(答)はい、そうです。私は従来からそれは言ってまいりましたので。

 まだ、海江田カラー全開といえないが、それでも、これまでの政府見解を鵜呑みにせずに、自らの経済認識を打ち出していくという積極性は評価していい。政府、日銀は判で押したように「日本経済は持ち直しつつある」と述べるが、マーケットではその実感もなければ、エヴィデンス(証拠)も出ていない。為替についても「注意深く見守って行く」とよく言うが、「注視しているうちに」円高はどんどんと進行し、ますます日本経済が苦境に陥っていくのでは、国民や経済人はやりきれない。もはや、財務省の官僚や、日銀の政策審議委員たちに任せておくことは出来ない。経済観を持った政治家がリードすべき時期にきているというべきだろう。「円高結構」、「デフレ結構」、それらの強み、メリットを生かす新しい日本経済の形をつくる、というぐらいの、「思い切った経済政策を」打ち出してほしいものである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 22:07 | 政治・経済・調査結果
2010年09月23日

為替問題で注目の発言!日銀の宮尾審議委員がバランス感覚の重要性を指摘

■海外企業の買収に追い風と・・

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 菅改造内閣がスタートして1週間近く立つが、霞ヶ関はいまだ閑散としている。新大臣が決まり、22日には副大臣、政務官の人選も終えて、いよいよ菅首相の「政治主導」の始まりというのに、官僚たちは冷め切っている感じだ。その中で唯一、玄関先で「歓声」が上がったのが厚生労働省。村木厚子元本局長の無罪判決が確定して、午前に登庁、職場復帰し、それを70名以上の職員が拍手で出迎えたのだ。

 さて、経済財政政策も野田財務大臣の留任で新味はなく、大畠章宏・新経済産業大臣の手腕は未知数の域を出ず、海江田万里・新経済財政担当大臣だけが不気味な存在だが、今のところ何のメッセージも発していない。そんな中、やはり日銀からの情報発信が目立ってしまう。22日も宮尾龍蔵政策審議委員が徳島県で講演したが、為替問題についての次の発言が注目された。

 為替相場が実体経済に及ぼす影響について、整理してみようと思います。まず、為替相場について理論的に整理してみますと、物価が安定ないし下落するということは、その通貨の価値の安定ないし上昇を意味しますから、本来その通貨は他の通貨に対して高くなるはずです。これが購買力平価の考え方です。ドル/円相場の購買力平価(日本と米国の物価の比率)をみると、1973年の変動相場制導入以降、日本の物価が米国の物価に比べて相対的に低い状態にあることを反映して、ほぼ一貫して緩やかな円高基調になっています。一方、実際のドル/円相場は、物価だけでなく様々な要因によって決定されていくわけではありますが、総じてみれば、やはり円高傾向となっています。

 円高の影響については、輸出企業を中心に収益の圧迫要因となり、現在も厳しい経営を余儀なくされている企業も少なくないものと思われます。また、こうした状況は、株価にも影響を与えていることから、わが国経済の下振れリスクの一つとして、実体経済への影響を注視しているところです。一方、輸入企業にとってみれば、円高の進行は収益の押し上げ要因となります。また、海外企業の買収を通じて事業拡大などを考えている企業にとっては追い風となります。そうした意味では、バランスよくみることも重要ではないでしょうか。

 ここで、「バランス」の観点から一つの事例をご紹介します。貿易に使用される決済通貨について通関統計を基に調べると、10年前の2000年下期と足もとの2010年上期とでは、輸出決済に使用されるドルのウェイトは52.4%から48.6%に小幅低下している一方、輸入決済については70%強で殆ど変化がありません。しかしながら、ドル建て決済の貿易額をみると、ネット輸入超額が大幅に拡大しています。これは、輸出額の大きい米国との取引が減少する一方、成長著しいアジアとの取引は輸出入ともに増加、中東地域等との間では輸入取引が大幅に増加しているためです。このようにドル建て輸入超額が拡大していることにより、以前と比べると円高によるマイナスの影響を受け難い決済・貿易構造になってきている可能性があります。

 宮尾氏は円高傾向については、マイナス面ばかりではなく、輸入企業の収益や国内企業による海外企業の買収に追い風となる点も指摘し、「バランスよく見ることも重要」と言っているのだが。ちなみに宮尾氏は神戸大学教授出身の46歳。今年3月に就任したばかりの若手理論派。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:39 | 政治・経済・調査結果
2010年09月16日

突然の為替介入を為した白川日銀総裁!「一層の金融緩和」を述べる一方で・・

■「超低金利政策」の影響にも言及

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 2週間余の「政治空白」「政策空白」を来たした民主党代表選。その間にわが国の経済は、急激な円高、株安状況に陥っていった。菅首相と小沢前幹事長の争いは、これが同じ政権を担う与党のリーダーかと疑うほどに、政策内容も手法もそして理念にも懸隔があり、どっちが勝っても民主党政権は分解へ向かって歩み始めると感じさせるものだった。結果は菅首相の続投となったが、政策の要である予算と税制でこれほどの違いが出ていて、それが国会議員の勢力で二分しているのだから、これはもう一つの党とは到底言えず、民主党は国会でのねじれ現象のみならず、党内にも大きな亀裂を生じさせたといえよう。果たしてこのような状態で、予算編成や税制改革等の重要課題に立ち向かって行けるのであろうか。

 そんな懸念を抱いていたところ、翌日、15日の「為替介入」である。遅きに失したという感もあるが、市場には「サプライズ」と映り、今のところ一時的な効果は上げているようである。8月半ばから財務省と日銀は介入の機会を狙っていて、問題は時期と相場(値)であったろう。代表選中はやりにくいとはいえ、82円台に入る前に踏み切るべきだったという声が強い。今後、82円台が投機筋に狙われると、みんなの党の渡辺喜美代表も批判している。また、一方で小沢氏が勝利して首班指名となったら、介入の時期が更にズレ込んでいて、80円割れという「大事件」にもなっていたという指摘も聞こえるから、産業界も市場関係者も、まずは一安心といったところであろうか。

 ところで、今回の介入に大きな役割を果たしたと思われる日銀の白川方明総裁が、16日、講演をしたが、その中で「金利」について重要な指摘と問題提起をしている。講演のタイトルは「金融政策研究を巡る日本のバブル崩壊後の経験」だが、紹介したいのは最後に述べた「金融危機の経験を踏まえた金融政策研究の課題」の部分である。

 バブル崩壊後の積極的な金利引下げの有効性について、より深い研究が必要だと考えています。今回のバブル発生前は、積極的な金利引下げを行えば深刻な景気後退は回避できるという考えが支配的であったように思います。しかしながら、今回のグローバルな金融危機後の経済情勢の厳しい展開を前に、そうした楽観論は疑問を投げ掛けられています31。もちろん、積極的な利下げは、景気の落ち込みを緩和するために必要な政策措置です。そのうえで、以下のような超低金利環境に関する事実についても認識しておく必要があります。

 第1に、短期金利水準が極端に縮小すると、インターバンク資金市場の円滑な機能が低下したり、金融機関の利鞘が低下したりします。その結果、金融機関における貸出インセンティブが低下し、金融緩和効果が減殺されることにつながります。
 第2に、低金利の持続は、景気の落ち込みを防ぐと同時に、バブル期に積み上がった過剰な債務の削減を遅らせる面も持ち合わせています。また、その過程で、経済全体の新陳代謝を遅らせる面があることも指摘しておきたいと思います。
 第3は、低金利が将来にわたって継続するとの予想は、バブル発生の必要条件であることです。バブルは緩和的な金融政策だけで起きるものではありませんが、緩和的な金融政策が持続するという予想なしに発生することがないことも、同様に真実です。

 いずれにせよ、バブル崩壊後の経済の生産性の動向は経済のパフォーマンスを規定する重要な要素です。経済を襲ったショックが大きくても一時的であり、従って自然利子率があまり低下していない場合には、低金利継続の政策コミットメントは異時点間の代替効果から一定の有効性を発揮します。しかし、そうでない場合には、政策コミットメントは、十分効果的なものとなりえません。

 以上の留意点は、バブル崩壊後の積極的な金利引き下げの必要性を否定するものではもちろんありません。ここでの議論のポイントは、金融市場の行動経済学的なダイナミックスや実物要因によって生じる潜在成長率の動向にも十分な注意が必要であるということです。

 要するに、白川総裁は、バブル崩壊後に政策金利を引き下げたことは、「景気の失速を緩和するために必要だった」とする一方で、超低金利政策の影響にも言及し、低金利政策の長期化が「バブル経済が発生する条件に成り得る」と言っているのである。わが国は1995年から今日に至る15年の長きに渡って、事実上の「ゼロ金利政策」を取り続けている。バブルの崩壊後の景気回復、経済成長のための金融緩和措置というが、一方では金融機関の不良債権処理を助けるために、また膨張し続けた国債発行の利払いの圧縮にも役立ってきた。

 その反面、預金者の「利子収入」はこの間無視され、15年前にあった800兆円といわれる個人預金総額は、いまだに800兆円のままだといわれる。これによって、特に高齢者の老後の生活設計に大きな狂いを生じさせており、いまやゼロ金利政策は「国民の悲鳴」だとの声も聞こえる。白川総裁はこの金利問題について、海外の講演で、「長期にわたる低金利政策は、経済の規律と緊張感を失わせるもの」との趣旨の発言をしており、今回の発言と相俟って、今後の「金利政策」に影響を与えるものとして注目されそうである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 22:07 | 政治・経済・調査結果
2010年09月13日

日銀、白川総裁、円高について「企業にとって大変な苦しみ」と述べる一方、「メリット」についても言及

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 民主党代表選もすでに終盤戦、焦点は政策論争から「票読み」に移り、新聞、テレビは、「菅首相先行、小沢前幹事長猛追」などと報道している。だが、政治選が激しく熱を帯びている一方で、日本経済は依然として、急速な円高と株安基調にあり、産業界からは「円高に耐えられない」という懸念の声が多く出ており、このまま放置すれば、産業のさらなる空洞化も招きかねず、雇用も一層失われかねない、まさに、日本の先行きに暗雲が漂っている状態だ。その中で、7日に記者会見した日銀の白川方明総裁は、最近の為替の動向について、次のように詳しく見解を語った。

 最近の円高について改めてどのようにみているのか申し上げます。最近の円高によって、輸出関連企業、特に中小企業が大きな影響を受けており、経営者が大変ご苦労されていることは、日本銀行としても十分認識しています。ただ、経済・金融のグローバル化が進み、多額の資本が瞬時に国境を越えて移動するようになっていることから、相応の相場変動があるということも市場の現実です。変動相場制以降の主要国の経験が示すように、当局が為替相場を自在にコントロールできるわけではない点についてもご理解を頂きたいと思います。いずれにしても、日本銀行としては、円高が日本経済に与える影響については注意深くみています。

 企業マインドに関連してお答えすると、企業は、現在、収益が回復傾向にあり、キャッシュフローも潤沢に抱えています。設備投資は、持ち直し傾向に転じてはいますが、回復テンポは緩やかです。キャッシュフローが潤沢で収益も改善している中で、更新投資や環境対応投資といった案件も相応に積み上がってきていると思いますが、設備投資をしようかしまいかと考えている経営者は、この円高によって設備投資を控えようというマインドにもなると思います。そうしたことも含めて、この局面での円高が経済に対して与える影響について私どもも注意深くみています。

 ただ、他方で、企業は短期的には大変な苦しみを経験しながらも、様々な対応策を採ってきていると思います。例えば、為替相場の変動を受け難い企業体質の構築に努めるという狙いから、グローバルな最適生産体制の整備、あるいは為替ヘッジを進めています。また、円高メリットの活用を図っていく努力もされています。円安が進む局面では、海外企業から買収されることを懸念することになりますが、現在は海外企業の買収を進めやすい局面でもあります。

 このように、企業は一方で大変な苦しみを味わいながら、他方でそうした取り組みをしっかり行っているということです。日本銀行としては短期的な面、中長期的な面を含め経済の動向をしっかりみた上で、私どもの持っている金融政策手段によって適時・適切な対応を図っていきたいと考えています。

 日銀が為替相場を政策目標としていない点はよく分かるが、現在の経済金融状態は、ただ「十分に認識し、注意深く見守る」だけで、中央銀行として済まされることなのか、取り得る「適時、適切な対応」というのは、金融緩和措置だけなのか、それで十分と本当に考えているのか。短期的にはともかく中・長期に、どう為替問題に対処していくのか、日銀は政府と共に、そろそろ「国策」として取組を進める必要があると思うのだが。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:26 | 政治・経済・調査結果