[政治・経済・調査結果]の記事一覧
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記事一覧 (09/09)菅首相、代表選に敗れたらどうなるの?「新成長戦略実現会議」立ち上げ
記事一覧 (09/08)民主党代表選:小沢氏の言う政治主導で予算編成をするには?
記事一覧 (09/05)経産省、民主党代表選の最中、概算要求に絡め「新成長戦略」の大風呂敷
記事一覧 (08/26)菅首相主催の「副大臣会議」で、峰崎財務副大臣「日本の国の姿は社会保障で決まる」と発言
記事一覧 (08/25)この「経済大変」の時に、野田外務大臣「注意深く見守る」だけの「無策」発言を連発
記事一覧 (08/24)真夏の朝の『怪』、菅首相と日銀・白川総裁の『電話会談』
記事一覧 (08/11)自民党が「米価緊急事態宣言」、民主党のマニフェスト「戸別所得補償制度」撤回を要求
記事一覧 (08/10)日銀「銀行決算の概要」を発表。「黒字転換したが、基礎的な収益力は低下」と指摘
記事一覧 (08/08)自見金融担当大臣、「銀行と証券の決算に明暗が出た理由」を・・
記事一覧 (08/05)【首相官邸】来年度予算の概算要求「組替え」基準原案決定
記事一覧 (07/30)池田財務副大臣の概算要求基準づくりにおける「政治主導は演出だ」発言の波紋
記事一覧 (07/27)来年度予算の概算要求「組替え」基準原案決定!一律一割削減、「特別枠」は1兆円超に減額?
記事一覧 (07/25)民主党政調、概算要求で「2兆円の特別枠」を提言。公共事業歳出圧力か
記事一覧 (07/23)仙谷官房長官、「議員報酬」について「引き下げのデモクラシー」論で反論
記事一覧 (07/22)【内閣府】7月月例経済報告基調判断に変化なし、日銀短観の丸写しとの批判も
記事一覧 (07/15)木村剛前日本振興銀行会長逮捕の衝撃!田村金融担当政務官の講演で今後を探る
記事一覧 (07/14)参議院議員を引退させられた峰崎財務副大臣、なぜか「熟議の民主主義」を称揚
記事一覧 (07/14)民主の敗北に悔しがる官庁あれば、「歓迎」する官僚もあり、霞ヶ関の反応は様々
記事一覧 (07/08)池田財務副大臣、来年度予算編成で「省庁縦割り、各県横並びはしない」と強調
記事一覧 (06/30)菅首相の「消費税も年金も超党派で議論を」は「国会軽視の談合政治」との声
2010年09月09日

菅首相、代表選に敗れたらどうなるの?「新成長戦略実現会議」立ち上げ

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 政府は7日、「新成長戦略実現会議」の開催について閣議決定したが、その内容について、仙谷官房長官は次のように語った。

 「新成長戦略の実現を推進・加速するために新成長戦略実現会議を開催することが閣議決定された。本会議は民間有識者の意見も聴取しつつ、官邸主導で新成長戦略に基づく具体的な取組み、つまり新成長戦略の執行、実行を各省に指示することになる。独自にプロジェクトチームを組んで行う場合もあり得る」。

 会議は菅総理を議長として、副議長には仙谷内閣官房長官、荒井国家戦略担当大臣兼内閣府特命担当大臣、直嶋正行経済産業大臣が就任し、野田佳彦財務大臣と、内閣総理大臣が指名する大臣が委員をつとめる。そのほか、白川方明日本銀行総裁、伊藤元重東京大学大学院経済学研究科教授、岡村正日本商工会議所会頭、河野栄子DIC株式会社社外取締役、古賀伸明日本労働組合連合会会長、小宮山宏三菱総合研究所理事長、桜井正光経済同友会代表幹事、清家篤慶應義塾大学塾長、宮本太郎北海道大学大学院法学研究科教授、米倉弘昌日本経済団体連合会会長ら、民間の有識者を構成員とした。初回会合は9月9日木曜日に開催する予定。

 これだけのメンバーを揃え、特に経済3団体のトップを委員に委嘱して、菅首相がもし代表選に破れ退陣したらどうするのであろうか。構想を語るのはいいが、本格的な始動は代表選後に出来なかったのだろうか。いくら成長戦略が大事だといっても、自分の首がかかっている最中、次期政権がどうなるかわからない時に、このような重大な会議を立ち上げるのは"無謀"だとの声も関係者から聞こえる。いや、一方でこれは菅首相の一流の代表選に向けてのパフォーマンスだとの見方も出ており、首相の立場を最大限に利用して、既成事実を積み上げて、戦局を有利にしようとの"参謀"仙谷長官の入知恵だという。

 また、仙谷長官は今後の予算編成について、次のようにスケジュールを述べた。

 予算編成過程の透明化、見え化を進めて、国民の声を予算編成に反映させる試みとして、9月下旬を目途に特別枠要望についてパブリックコメントを実施する。あわせて「パブリックコメントの結果等を参考としつつ要望事項に関して政策の優先順位付けを行う場として10月を目途に評価会議(仮称)を設置する。以上のような取組みは従来の予算編成になかった新機軸である。国民に開かれた官邸主導、政治主導による予算編成を実現していくために、政府与党一体となって取り組んでいきたい。

 いずれにしても、官邸始め政府全体が代表選に翻弄されて、自信無さげに『バタバタ』しているようである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:37 | 政治・経済・調査結果
2010年09月08日

民主党代表選:小沢氏の言う政治主導で予算編成をするには?

■財務省の予算関係官僚500人を総取替えするしかない

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 日増しに熾烈な戦いの様相を見せる民主党代表選。首相の資質や個人攻撃にまでエスカレートしているが、わずかに「政策論争」らしきものも垣間見える。その一つが小沢候補の「概算要求が一律一割削減というのは旧態依然、官僚主導だ」との批判だ。これに対して、菅候補の方は明確に反論していないように見受けるが、当の財務省トップはどう受け止めているのであろうか。3日の定例記者会見で、野田財務大臣はこう答えている。

 予算の編成の仕方、特に、今回の概算要求の組替え基準の1割削減については、何か、官僚主導みたいなお話をされていました。これは、かなり誤解をされているのではないかなと思います。1割削減の対象が約24兆でございました。今回、様々なご努力をいただいて各省から要求要望を出させていただきましたけれども、出てきた特別枠については府省横断的にまさに配分を決めていくということで、その規模が1兆円を超えるということは過去に前例がないです。

 自民党時代の予算編成もよくご存じだと思いますけれども、額からいっても、やり方から含めても、似たようなやり方の特別枠で多分今までは1,500億とか3,000億規模のやつは自民党中心の政権の時もありましたけれども、兆単位のこういう規模のものはありません。

 こういう特別枠でやった中では4兆円規模の特別枠を作ろうとしたことがありましたが、それは補正予算作りの前提条件でありましたから全く前例が違います。その意味では過去にやったことのない取り組みであり、しかも根っこになる予算は平成22年度の当初予算でありますから、これは公共事業を18%減らし、社会保障を1割増やしという、かなり資源配分を変えた中で、その上でさらにこういう特別枠を設けて大胆に組み替えをしようという、その趣旨をご理解いただいていないのではないかなというふうに思います。

 小沢候補の肩を持つわけではないが、この野田大臣の説明は、的が外れていて、何を言っているのか、さっぱり分からない。小沢氏は何も額の大きさを問題にしているのではなく、一律削減させておいて、特別枠で復活折衝(今回は政策コンテスト)させるというやり方が、旧態依然だと言っているのであろう。つまり、政治主導で本当にやるのなら、最初から政治家の目で、必要なものと不必要なものを選り分け、さらに、優先順位や時間差なりを付けて、一定の範囲内に収めさせるのが、政治主導による予算要求だと言っているのだと思う。

 民主党がマニフェストで「予算の組替えが必要」といったのは、まさに、このことで、そうすれば20兆円でも30兆円でも財源はひねり出せると言ったのだろう。額の多寡はともかく、この予算編成の「思想」が、野田大臣の説明からは全く感じられない以上、財務省官僚のやり易い仕事のレールにまんまと乗せられているとしか思えない。

 政治主導とは政治家の思想性と力量に比例する。力量とは、とりあえず、情報収集力(量)と、保有する人脈の質と量だといっておきたい。現在、財務省で予算編成に関わる官僚は、500名はいるという。その500人を政治家の思想性と力量で主導できるかどうかだ。もし、出来なければ、アメリカが政権交代時ワシントンの政府関係者を3千人規模で入れ替えるように、財務省の予算編成要員を総取替えするしかない。小沢氏がもし総理になり、政治主導で予算をやるというなら、そのくらいの「荒技」をすべきだろう。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:37 | 政治・経済・調査結果
2010年09月05日

経産省、民主党代表選の最中、概算要求に絡め「新成長戦略」の大風呂敷

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 永田町も霞ヶ関も民主党代表選一色に塗り潰されている中、来年度予算の概算要求が8月31日に締め切られ、各省庁はそれぞれ要求書を財務省に提出した。だが、官邸も与党もそしてマスコミもそれどころではない。官邸の主が変わるやも知れぬ「大政局」を前に、概算要求どころではないという雰囲気だ。それはそうだ。小沢候補は「一律一割削減などもっての外、自民党政治に戻るもの」と、菅首相の予算編成方針に、真っ向から反対しているのである。これが同じ与党の政治家の主張かと思うほどの、政治手法の違い、政策の懸隔である。

 もし、小沢内閣が誕生したら、提出した概算要求など紙くずになるという危惧が、今、霞が関に漂っている。とはいえ、予算づくりは霞ヶ関の「命」、今年も各省庁は懸命に作業に励んだ。特に、地盤沈下の激しい経済産業省は、ここぞとばかり予算請求とその根拠となる「重点政策」をぶち上げている。そのタイトルは「新成長戦略実現アクション100」。政治主導とやらで出番を失った官僚たちには、こういうものをつくるしか今は仕事がないのだろうが、まず葉概要をみてみよう。
>>記事の全文を読む
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:10 | 政治・経済・調査結果
2010年08月26日

菅首相主催の「副大臣会議」で、峰崎財務副大臣「日本の国の姿は社会保障で決まる」と発言

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 この経済金融が大変な時に、菅首相は代表選の対応で頭が一杯といわれ、連日、新人議員との懇談を繰り返し、「支持」を訴えているようだが、23日昼には副大臣を一同に集めて会合を持った。副大臣会議は官房長官が主催するのだが、この日は一年間の「ねぎらい」という名目で、菅首相が出席しカレーライスを食べながら異例の懇談となった。時期が時期だけに出席者の間からは、菅首相の「多数派工作のひとつ」との声も漏れたというが、その内容について、財務省の峰崎副大臣は、会合後の記者会見で次のように語った。

 私は3点言いました。1つは、副大臣や政務官にも「政策秘書官」が欲しいということ。2つ目は、役所の一連の人事を判断する材料を持っていない。これは何とかならないかということ。そして最後に、日本の国の形、姿というのは社会保障で決まってくる。その社会保障の姿が早く菅内閣のもとで数量化して、つまり、日本の医療はこういう改革をして、そのためには財源はこれだけ要ると。

 介護はこれだけ要る、年金はこれだけ要る、あるいは子育てはこれだけ要るという、その数字を数値化された目標にまで早く高めないと、将来消費税を上げたり何かする時、当然、何のために使うのですか、それは幾らいるのですかという時の根拠は、社会保障は非常に大きいわけです。教育も大きいと思うけど、それを早く明確にしておかないとなかなか大変なのではないですか、こういったようなことを話しておきました。

 また、副大臣の皆さん方が合宿したらどうかとか、色々な大臣と一緒になって戦略的な話をもっと出来る場があるといいのではないかとか、色々な話もしたかったのですけれど、1人2分間ということでしたので、その程度の話をしておきました。

 峰崎副大臣は、先の参院選に出馬せず議席を失い、現在、民間人として異例の副大臣。9月14日の民主党代表選後には内閣改造が行われるので、それまでの任期と思われが、「日本の国の姿は社会保障で決まる」とは、民主党きっての政策通といわれる氏の骨頂と言うべき発言であろう。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:31 | 政治・経済・調査結果
2010年08月25日

この「経済大変」の時に、野田外務大臣「注意深く見守る」だけの「無策」発言を連発

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 菅民主党政権は9月の代表選しか頭に無く「政策不在」だと指摘されているが、勿論、それでいいわけではない。特に、このところの急激な円高そして高止まり、そして年初来の株価の安値、さらにGDPの減速傾向。国会休会中、夏休み、盆休みなどといって、ぼんやりしてられるわけではない。カレンダーに休みの印はあっても、経済活動、金融市場に一日の休みもない。毎日、24時間、商品もマネーも動いている。政府も政治家も、その時間・空間感覚を共有することが出来なければ、とてもこの国の政権運営を行うことは出来ない。

 さて、昨日(23日)の菅・白川電話会談だが、時間は15分だったという。いきなり、本題に入るわけもないだろうから、最初と最後の挨拶を除けば正味10分弱と見ていい。多分、互いに用意したペーパーを基に、見解を述べ合い、それを確認したというだけだったのだろう。ただ「電話会談」をしたというだけのメッセージだった。案の定、国内市場では株の「失望売り」を浴びせられ、為替も円高に振れる結果となった。海外の評価も低く、事実上、無視される結果となった。日銀は、民主党の代表選に「利用」されることを嫌い、直接会談を避けたとの観測も流れている、仙谷官房長官は今後の再会談に含みを持たせたが、日銀側は9月6,7日の政策決定会合開催を理由に、14日の代表選までは応じないだろうとの見方が有力である。

とはいえ、「経済大変」のこの時に遇って、政府には確りと政策運営をしてもらわなければならない。経済が不得手といわれる菅首相と仙谷官房長官はともかく野田財務大臣に、「菅首相続投支持」のメッセージだけでなく、現下の経済と金融情勢について語ってもらいたいところだ。そこで、20日に行われた定例記者会見の模様を詳しく見てみよう。

問)先日GDPの速報値のデータが発表されたが、これについて大臣のご認識は?
答)1−3月に比べればちょっとペースがダウンしたということはあるだろうというふうに思いますが、引き続きその動向というのを見守っていきたいというふうに思います。私自身は決して踊り場だとは思っていません。景気は着実に持ち直してきている。ただ、スピード感が少し落ちてきたかなという感じがございます。その意味で引き続き景気の動向は注意深く見守っていきたいと思っています。

問)7−9月は若干持ち直すのではないか、みたいな見方もありますけれども、先行きについてはどうお考えか。
答)是非そういう流れで持っていきたいなというふうに思います。

問)最近の為替が85円前後で推移している状況についてどのように見ているか。
答)相場感にかかわることは控えたいというふうに思いますけれども、先だって申し上げた通り、重大な関心を持ってさらに注意深くマーケットの動向を見守っていきたいというのが基本姿勢であります。

問)G7あるいはアメリカと大臣自身がご連絡をとるご予定があるのか。
答)どのような対話をしているかというのは機微に触れるので申し上げませんがコミュニケーションはとっています。

問)円の介入というのは、状況的には介入しづらいのではないかと言われていますが、大臣自身の考えは?
答)介入についてはコメントを控えたいと思います。

問)欧米や中国などの海外経済の認識と、それに伴う今後の税制改正の議論について。
答)海外経済は、上振れ要因も下振れ要因も両方あると思っています。どういう影響が出てくるかはよくこれから注意していきたいというふうに思います。税制改正への影響でありますけれども、当然景気動向と絡む場合もあるし、ただ税制改正の場合は公平、透明、納得という理念のもとで改正を進めますので、景気動向だけでは判断しない税制改正もあると思いますので、そこは整理しながら議論を進めていきたいと思います。

問)景気について踊り場にあるとは決して思っていないということは、現時点での大規模な追加対策には否定的だということか。
答)いや、引き続き景気の動向を見守っていかなければいけないということであって、機動的、適切に対応しなければいけない時もあるかもしれませんし、それはもう少し見守っていかなければいけないなと思います。4−6月についても、また第2次QEもありますし、そういうことも含めながら精査をしていきたいと思います。

「コメントは控えたい」、「もう少し見守っていかなければ」、「精査していきたい」、この連発である。立場上「発言」は、そのまま重要な「政策発表」となる可能性があるから、注意は必要だが、このような中味の乏しい発言は、却って、財政責任者としての信頼感を阻喪させるだけである。この人は、無官の時、政策について「深堀り」とか、「横串を入れる」とかユニークな発言を行っていた、あの時の「元気」を思いおこして欲しいものだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:12 | 政治・経済・調査結果
2010年08月24日

真夏の朝の『怪』、菅首相と日銀・白川総裁の『電話会談』

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 首相官邸も与党も9月14日の民主党代表選しか頭にないようだ。政権運営も政策も全くの「空白状態」といっていい。それに引きづられて各省庁の活気も動きもまるで弱い。淡々と来年度の概算要求づくり、すなわち「一律一割削減」と「特別枠確保」に向けて作業を行っている。このままだと官僚と官僚組織はモチベーションが下がり、本当にヤル気を失ってしまう、と嘆く声が聞こえてくる。そんな沈滞した政権を象徴するような出来事が、23日朝起こった。月初めからの急激な円高と株安、そして4〜6月期のGDP成長率の減速に対する「対応」を協議するため、菅首相と白川日銀総裁の会談が予定され、経済界も市場も期待を込めて行方を見守っていた。ところが、午前の定例記者会見で仙谷官房長官は次のように報告した。

 「総理が本日の朝、日銀総裁に電話をいたしまして、為替動向を含む現在の経済・金融情勢等について意見交換を行ないました。今後とも、政府・日銀の間で、緊密にコミュニケーションをとっていくことが極めて重要であるという認識で一致したところでございます。総理が日銀総裁に直接お会いして話をさせていただくということについても、今後検討をしてまいりたいと考えております」

 記者会見場は、一瞬、どよめいたという。失望感からである。電話会談とは何事であろうか。お互いに車で20分もかからないところにいて、このように緊急にして重要な話しを電話で済ますとは。多分、会っても大したメッセージを発信できないから、それなら失望感を最小限に抑えるため、電話会談に留めておこうという、経済官僚の小賢しい『進言』を首相サイドが受け入れたのだろう。あるいは、日銀サイドが金融政策にツケをまわされても困る、ここは一番、政治がしっかりオモテに出て、アメリカと経済協議をする環境を整えてくれなければ、とでも言って逃げたのかもしれない。いずれにしても、現政権の体たらくを象徴する『珍事』であった。市場は早速反応し、『失望売り』を浴びせかけた。

 そして午後には政府・民主党首脳会議が党本部で開かれ、政府側から菅総理(代表)、仙谷官房長官、玄葉内閣府特命担当大臣が、民主党側からは枝野幹事長、樽床国会対策委員長、輿石参院議員会長が出席。古川、福山両官房副長官、柳田参院幹事長、羽田参院国対委員長が陪席したという。大層なことだ。こんな会議をわざわざ持つなら、日銀総裁と会ったほうが余程有益というものだ。そして、会議の模様を福山官房副長官は次のように語った。

 会議では総理から経済対策・円高対策について研究しながら行っていきたいとの意向が示され、同日、日銀総裁と電話会談し、緊密な連携をとっていくことを確認したとの報告があった。また、政策調査会で玄葉大臣を中心に26日までに経済対策の提言をまとめていく方向であることを踏まえ、総理および政府側からは、そのことをしっかり受け止めて対応していきたいとの姿勢が示された。さらに、国会と官邸と政調とが緊密に連携をとっていこうとの提案が繰り返しなされ、法案をどうするか等も含めて国会と官邸と政調の連絡が必要だとして、そのことについてはどういう形がいいのかお互いに認識を共有していこうということで一致した。

 何という詰まらない、緊張感のない内容か。菅首相は今回の円高、株安に関して「状況を慎重に見守っていきたい」と、再三述べていたが、これはなにもしない、いや、出来ないという政治的メッセージと同じである。確かに、経済動態は政治の及び得ない領域を多く抱えている。だとしたら、経済当事者の動きやすいように仕事がしやすいように「環境」を整えるのが政治の役割であろう。今の民主党政権は、その最低限の政治の果たすべき勤めをも『投げ捨てて』しまったかのようである。政治家は理念を語ると共に、時に応じては具体的に、極めて有効的に「現状」に対して動かなければならない。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:37 | 政治・経済・調査結果
2010年08月11日

自民党が「米価緊急事態宣言」、民主党のマニフェスト「戸別所得補償制度」撤回を要求

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 参院選で民主党政権の単独過半数を阻止し、政権奪還に向けて意欲を燃やす自民党だが、野党転落の大きな原因が支持基盤の「崩壊」にあっただけに、そのてこ入れは至上命題。とくに農業、林業、水産業は従業者こそ減少しているが、地域と国土を保全する保守「地盤」だけに、最重要分野。かねてから民主党・マニフェストの柱の一つ、「戸別所得補償制度」を取り上げ政策論争を挑んできたが、6日には、農林部会名で「米価緊急事態宣言」を発表し、民主党政権に「政策転換」要求を突きつけた。

 米価が過去10カ月間で1俵あたり約1000円下落し、米の過剰在庫も過去7年で最大の316万トンに達している。米価下落の本質は、政府の政策の誤りにある。そして、さらなる米価下落の可能性も懸念される。米価下落と、財政支出拡大の持続的連鎖が生じる、不適切な仕組みである米の戸別所得補償モデル事業は、直ちに打ち切り、真にわが国の農業発展に必要な予算の確保や復活を図るべきである。

 民主党は今次の参院選向けのマニフェストでは、農林水産業について次のように謳っている。農林水産業を再生紙、食料自給率向上と「食の安全」確保を実現します。農林水産業を成長産業と位置付けて、従来の政策の抜本的な見直しに引き続き取り組みます。2010年度に開始したコメの戸別所得補償制度のモデル事業を検証しつつ、段階的に他の品目および農業以外の分野に拡大します農林漁業について製造業・小売業などとの融合(農林漁業の6次産業化)により生産物の価値を高めることで、農林漁業と農山漁村の再生を図ります。

 だが、来年度の概算要求基準では、この分野は「聖域」ではなく、一律一割削減の対象になるなど、「戸別補償制度」の財源自体が危うくなっている。そこに、自民党が指摘する「米価下落」である。このままでは、確かに米価下落と財政支出拡大のダブルパンチが見舞い、農業政策の根幹は破綻する。ねじれ国会の中、野党の政策協力がなければマニフェストどころか法案は何一つ成立しないのだから、ここは一つ、与野党が国会の場で知恵を出し合い議論を尽くして、成案を得るべきであろう。その場合、双方の単なる「顔を立てる」といった野合、妥協ではなく、関係者、国民の利益を図る、高次な「調和」と「調整」であって欲しいものだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 17:58 | 政治・経済・調査結果
2010年08月10日

日銀「銀行決算の概要」を発表。「黒字転換したが、基礎的な収益力は低下」と指摘

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 日銀は6日、「2009年度銀行決算の概要」を発表した。このレポートは、日銀がテーマとして掲げている「リスク管理と金融機関経営に関する調査」の一環で、2009年度の決算データに基づき、大手行と地域銀行について収益の現状を分析・評価するとともに、わが国銀行部門の課題について、考察したもの。「概要」は金融機関が大手行、地銀共に当期純利益を4年振りに改善し、赤字から黒字に転換したと述べ、その理由として、次の2点を挙げる。

1.保有株式の償却損や売却損の減少等に伴う有価証券関係損益の大幅な改善、
2.信用コストの減少

 さらに、今般の決算からは、以下の点も明らかになったと指摘する。

1.基礎的な収益力が、引き続き低下している。

2.信用コストが業態を問わず低下する一方で、不良債権比率は、大手行では小幅の上昇、地域銀行では小幅の下落となった。もっとも、これには、貸出条件緩和債権に関する要件見直しも影響している。また、基礎的な収益力の低下が続くなか、信用コストが増加すると決算が赤字化するリスクは、徐々に拡大している。

3.貸出の伸び悩みを反映して、国債・地方債の保有残高が急増している。
このように、基礎的な収益力が低下しているだけに、適切なリスク管理を通じて、
信用リスクや市場リスク等から生じる損失を抑制し、収益性の改善を図ることが、
極めて重要である。

 そして今後の懸念材料として、次の3点を挙げる。

1.銀行の基礎的な収益率を表すコア業務純益ROAが、2005 年度以降、低下傾向を辿っている。2009 年度決算時に発表された2010年度の収益見通しをみても、借入需要の低迷により貸出の伸びが低迷していることや、厳しい競争が続くなか、貸出利鞘の縮小が続いていることなどを背景に、慎重なものとなっている。

2.不良債権比率は、大手行では小幅の上昇、地域銀行では小幅の下落となったが、これには、貸出条件緩和債権に関する要件見直しも影響しているとみられる。こうしたなか、企業再生への取組みの帰趨や今後の経済情勢次第では、やや長い目でみて信用リスクが表面化する可能性がある。また、基礎的な収益力の低下が続くなか、信用コストが増加する場合、決算が赤字化する可能性がより大きなものとなっている。

3.有価証券保有残高の推移をみると、大手行、地域銀行ともに、株式保有額の削減テンポが緩やかである一方、2009 年度には、貸出の伸び悩みを反映して、国債・地方債の保有残高が急増している。

 そして、わが国の金融機関は大手行、地域銀行共に、基礎的な収益力が低下しているだけに、「適切なリスク管理を通じて、信用リスクや市場リスク等から生じる損失を抑制し、収益性の改善を図ることが、極めて重要」である、と結んでいる。

 つまり、わが国の銀行は、基礎的な収益力が弱い中、信用コストと有価証券関係損益によって当期純利益が大きく左右されるという、収益構造上の課題は引き続き残存されており、今回の調査結果を見ても、目立った改善はみられていないということのようだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:32 | 政治・経済・調査結果
2010年08月08日

自見金融担当大臣、「銀行と証券の決算に明暗が出た理由」を・・

■「大型倒産の少なさや新規上場の減少」等と説明

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 大臣の力というか、貫目の違いをまざまざと見せ付けられているのが金融担当大臣だ。自見庄三郎氏には申し訳ないが、力量の差というか情報発信力のボリュームの違いは記者会見にもはっきりと出てしまう。亀井前大臣は、多分、閣僚記者会見始まって以来の初めて、フリーの記者への門戸開放を行った人。大手メディアの閉鎖的な記者クラブ制度に風穴を開け、専門、業界紙誌の記者編集者を大臣室に招き入れ会見に応じた。そして辞任するまでの約8ヵ月、ほぼ週1回、クラブとフリーのダブルの会見をこなし、積極的に情報発信した。ここでの亀井氏の銀行批判や積極経済政策論、そして郵政改革の”咆哮”は、さまざまなメディアに載ることになり、亀井氏の政治的パフォーマンスを担保することになった。

 後任の同じく国民新党の自見大臣もフリー記者との記者会見を行っているが、参加者の数も内容も亀井氏のそれとは比較にならないほどの少なさである。それでも、「丁寧過ぎ」「しゃべり過ぎ」の評価を得る自見氏は会見好きなようだ。3日の会見では記者から「銀行と証券の大手の決算が揃ったが、債券と株式市場の動向によって明暗が出たようだが、大臣はどう見ているか」、医者出身の大臣に対しては、かなり「高度な」質問が飛んだ。それに対しての答えは次の通りである。

 主要行の4−6月期の決算は、資金利益(これは利ざやですね)が落ち込む一方、投資信託の販売手数料など、役務収益が回復している中、国債等の売買といった市場関連収益の増加のほか、与信関連費用が減少したことによるものです。また、大型の会社の倒産というのが比較的この期(4−6月期)少なかく、貸倒引当金や償却等が減りましたので、そんなことがプラスに働いて最終的な利益は前年同月比ではおおむね増収となりました。金融庁といたしましては、引き続き銀行経営の状況については注視してまいる所存でございます。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:39 | 政治・経済・調査結果
2010年08月05日

【首相官邸】来年度予算の概算要求「組替え」基準原案決定

■一律一割削減、「特別枠」は1兆円超に減額?

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 政府は26日午前、予算編成に関する閣僚委員会を開き2011年度予算の概算要求組替え基準の原案決めた。委員会の出席者は菅首相、仙谷官房長官、玄葉民主党政調会長、野田財務大臣。従来の概算要求基準に「組替え」という言葉を入れたのがミソで、20日に骨子を閣議で決定、その後22日に民主党の政策調査会が提言を行ない、それらを踏まえて原案がまとめられ、それが本日了承された。今後は27日に閣僚懇談会で意見交換を行い、閣議決定される運びだ。仙谷官房長官は記者会見で、内容を次のように説明した。

 組替え基準の原案は、新成長戦略の目標とする経済成長や国民生活の質の向上を実現するために、歳出の大枠71兆円の範囲内で、新たな政策効果の高い政策に重点配分をする「元気な日本復活特別枠」を設け、この特別枠の財源の確保のために、無駄遣いの根絶の徹底や不要不急な事務・事業の大胆な見直しを行なうことを基本的な考え方として取りまとめた。

 「元気な日本復活特別枠」は、マニフェストの実現、デフレ脱却を含めた経済成長の実現、国民生活の安定・安全、新しい公共の推進など、元気な日本を復活させるための施策に予算の重点配分を行なう仕組みで、1兆円を相当程度超えるものというふうにした。その枠内でできる限りこの特別枠の規模を大きくするためには、無駄遣いの根絶や総予算の組替えに政府を挙げて徹底的に取り組もうと考えている。

 また、この特別枠の配分については、外部の意見等も踏まえて、政策の優先順位付けを行なう政策コンテストを、国民に開かれた形の公開手法で実施するとともに、各府省の平成22年度当初予算における削減努力、租税特別措置の抜本改革や規制改革への取組みなどを勘案して、最終的には総理大臣の判断によって、この予算の配分を決める。

 この特別枠を活用して、府省を超えて重点的、戦略的に予算を組み替えるための土台作りとして、人件費や事務的経費も含めて幅広い経費を対象に、90パーセントの割合でこの概算要求をしてほしい。概算要求を90パーセントの割合、つまり今年度予算から10パーセント減額をすると。人件費や事務的経費も含む経費の10パーセントを削減したもので要求を絞り込んでいただきたいと。そしてさらに、この90パーセント要求に加えて、前年度当初予算、つまり現実には今年度当初予算との差額の10パーセントは、「要望」として行なえるようにするということ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:30 | 政治・経済・調査結果
2010年07月30日

池田財務副大臣の概算要求基準づくりにおける「政治主導は演出だ」発言の波紋

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 来年度予算の概算要求基準は27日閣議決定されたが、その前日の26日に首相官邸で一悶着があった。池田元久財務副大臣が「政治主導は演出だ」と記者会見で発言したのだ。

 新聞は翌日、27日の朝刊で次のように報道した。「まあ形の上で政治主導を見せるというか、官邸あるいは党の方もかんでいただいた」(朝日新聞)。この記事を見た仙谷官房長官は烈火のごとく怒り、打ち消しに躍起になったが、そのことを民主党のホームページは次のように伝えている。

 池田元久財務副大臣が平成23年度予算の概算要求基準の原案作成に関する「政治主導は演出だ」と発言したことについては、野田佳彦財務大臣が記者会見で明らかにしたとおり「事実誤認である」と指摘。閣議の席上でも野田大臣から「これはまったく事実誤認であると、閣僚および政調会長含め、この作業に参加したメンバーにまことに申し訳ない。遺憾であるとはっきりとおっしゃったので、それは池田さんの事実誤認に基づく発言だったと思う」と、重ねて語った。

 「事実誤認」で済ませられる話ではない。官邸内でも早くから「今回は如何に政治主導に見せるかがメーンテーマだった」(朝日新聞)と報道される始末で、財務省主導で概算要求の組替え基準案を作成しておきながら、それをあたかも政治主導、つまり官邸や民主党が主導したかを「演出」したのだというのである。国民は臭い「芝居」を見せられたことになる。>>記事の続きを読む
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:07 | 政治・経済・調査結果
2010年07月27日

来年度予算の概算要求「組替え」基準原案決定!一律一割削減、「特別枠」は1兆円超に減額?

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 政府は26日午前、予算編成に関する閣僚委員会を開き2011年度予算の概算要求組替え基準の原案決めた。委員会の出席者は菅首相、仙谷官房長官、玄葉民主党政調会長、野田財務大臣。従来の概算要求基準に「組替え」という言葉を入れたのがミソで、20日に骨子を閣議で決定、その後22日に民主党の政策調査会が提言を行ない、それらを踏まえて原案がまとめられ、それが本日了承された。今後は27日に閣僚懇談会で意見交換を行い、閣議決定される運びだ。仙谷官房長官は記者会見で、内容を次のように説明した。

 組替え基準の原案は、新成長戦略の目標とする経済成長や国民生活の質の向上を実現するために、歳出の大枠71兆円の範囲内で、新たな政策効果の高い政策に重点配分をする「元気な日本復活特別枠」を設け、この特別枠の財源の確保のために、無駄遣いの根絶の徹底や不要不急な事務・事業の大胆な見直しを行なうことを基本的な考え方として取りまとめた。

 「元気な日本復活特別枠」は、マニフェストの実現、デフレ脱却を含めた経済成長の実現、国民生活の安定・安全、新しい公共の推進など、元気な日本を復活させるための施策に予算の重点配分を行なう仕組みで、1兆円を相当程度超えるものというふうにした。その枠内でできる限りこの特別枠の規模を大きくするためには、無駄遣いの根絶や総予算の組替えに政府を挙げて徹底的に取り組もうと考えている。

 また、この特別枠の配分については、外部の意見等も踏まえて、政策の優先順位付けを行なう政策コンテストを、国民に開かれた形の公開手法で実施するとともに、各府省の平成22年度当初予算における削減努力、租税特別措置の抜本改革や規制改革への取組みなどを勘案して、最終的には総理大臣の判断によって、この予算の配分を決める。

 この特別枠を活用して、府省を超えて重点的、戦略的に予算を組み替えるための土台作りとして、人件費や事務的経費も含めて幅広い経費を対象に、90パーセントの割合でこの概算要求をしてほしい。概算要求を90パーセントの割合、つまり今年度予算から10パーセント減額をすると。人件費や事務的経費も含む経費の10パーセントを削減したもので要求を絞り込んでいただきたいと。そしてさらに、この90パーセント要求に加えて、前年度当初予算、つまり現実には今年度当初予算との差額の10パーセントは、「要望」として行なえるようにするということ。

 この仕組みは各省一律のものではあるが、予算編成過程においては、更なる無駄遣いの根絶や特別枠の活用などによって総予算を組み替えて、各府省のメリハリのついた予算とすると。その手法は、政策コンテストを行なって、その下で総理大臣の政治主導の下に配分を決めていくということ。

 「組替え基準」のポイントは、1)予算総枠を71兆円にしたことと、2)社会保障費を除いて各省庁の予算を1律10%削減したこと、3)1兆円超の特別枠を設け、その配分はコンテストで行うこと、などである。だが、民主党政調が提言した「2兆円」の特別枠は、「1兆円を相当程度超えるもの」に「減額」された。玄葉政調会長は「大枠を示すと、各省庁の削減に甘さが出る」と言っているが、省庁側からは、早くも「復活折衝」の総枠が見通せないと、削減努力が鈍る、という意見も出ている。

 特別枠と大袈裟に言っても、1兆円や2兆円程度では予備費の域を出ず、成長戦略やマニフェスト実施に充てるには少なすぎる。政権奪取前に民主党が言っていた「予算組替えをやれば20兆円はひねり出せる」との公約が、完全に破綻したことが、今回の概算要求組替え基準で明らかになった。政策コンテストを公開で行い、優先順位を付け、最終的には首相の政治主導で決着をつけるというが、これは「足し算」ではなく「引き算」であって、これでは元気も出てこないし、財源も出てこない。「政策コンテスト」は「事業仕分け」の裏返しで、国民の支持を得ようという「政治的ショー」に終わりかねない。

 いずれにしても、民主党政権では予算編成が危ないという雲行きである。ましてや現政権は、概算要求の提出期限の8月末直後に行われる民主党の代表選の如何では「主」(あるじ)が変わる可能性もあるのである。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:14 | 政治・経済・調査結果
2010年07月25日

民主党政調、概算要求で「2兆円の特別枠」を提言。公共事業歳出圧力か

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 民主党の政策調査会は22日、来年度予算の概算要求に向けた党提言をまとめた。題して「平成23年予算概算要求組み換え基準に関する提言」、サブタイトルは〜「ヒト」を大切にし、いのちを守る予算の実現に向けて〜である。すでに、新聞は「要旨」を報道しているが、正確を期す意味で、以下に全文を紹介し、問題点を指摘しておきたい。

【平成23度予算に関する基本的な考え方】

(1)「歳出の大枠」を71兆円とし、国債発行額はH22発行額を上回らないよう、全力をあげる。
(2)政治主導の下で、既得権益や省庁縦割りを徹底的に排除し、国民目線・国益に立脚した明確な政策の優先順位に基づく予算を編成。
(3)マニフェストの実現、デフレ脱却を含む経済成長・雇用拡大、「新しい公共」の実施・推進に向けた重点的な予算配分。
(4)「ムダづかい根絶」「総予算の組み替え」にギリギリまで取り組む。
(5)「必要性に乏しい」「緊急性が低い」などやめるべき事業は廃止。
(6)事業仕分け実施など透明性の高い予算編成。

2.元気な日本を復活させる

【1】各府省の重点配分

(1)官邸が各大臣に概算要求枠を配分。
(2)各大臣は「新成長戦略」及びマニフェストに基づき政策の優先順位を明確化。
(3)可能な限り、経済成長への寄与度や雇用増の見込みなどを定量的に明示。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:16 | 政治・経済・調査結果
2010年07月23日

仙谷官房長官、「議員報酬」について「引き下げのデモクラシー」論で反論

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 仙谷由人官房長官の存在感が高まりつつある。予算編成を領導する新たな組織を傘下に置くことになるなど、いまや、首相の女房役の範囲を大きく超えて、民主党内閣のナンバー2の地位を確かなものにしつつある。その官房長官は毎日、午前と午後の2回、内閣記者会の会見に応じているが、その内容はテレビなどで断片的に報じられるだけで、全容はなかなか伝わってこない。

 各省庁の大臣の記者会見の模様は翌日に内容がネットで公表されるが、官房長官の場合はそれもない。ただ、民主党のホームページに、「概要」が載るくらいである。これは民主党本部が広報用に編集したものであるから、資料としての価値は下がるが、それでも新聞等よりは詳しい。そこで、21日の記者会見の模様を見てみよう。

 仙谷由人官房長官は21日午前の記者会見で、質問に答えて、議員会館が豪華すぎる、議員の報酬が高すぎるとの議論があることに関して、「国民の方がいらっしゃるパブリックスペースであり、コミュニケーションの場として議員会館はある。議員会館とはどういう場所なのか議論してほしい」と一方的な議論に釘をさした。

 また、議員報酬に関しても、基本的にはマニフェストに記載したとおり、経費の2割削減には変わりはなく、国会、党で対処すべきことであるとしたうえで、正社員、非正規社員、下請けと大手マスコミの社員の給与を比べて、正社員が高いと批判し、低い方に合わせるという引き下げデモクラシーになってはいかがか、との見解を示した。

 さらに、日米の関係に関して、「冷え込んでいるとは全く思っていない」として、新しい時代の日米同盟、未来志向の日米同盟をどう築いていくかの議論が必要だとした。

 同日午後の会見で仙谷官房長官は、記者団からの国家戦略室についての質問に対し、「政治主導という場合の意味合いは、官であれ、民であれ、その融合体であれ、(それらの力を)引き出して、コーディネートし、調整し、一つのもの(国家戦略)を作りだしていく役割であるということは、間違いない」と答えた。

 そのうえで、「その一端として予算の調整までをすべきなのか、どうなのかというのは、次の課題であり、財務省主導になっている、官僚主導になっているではなく、政治主導、官邸主導、総理主導にするために、どういう力量を持った政治家が、その場で、どのようにやっていったらいいのかという問題だ。今までやってきたことのない前人未踏の世界だから、経験を蓄積、積み重ね、試行錯誤をしながら、やっていくしかない」との強い意思を示した。

 仙谷長官の答弁について、少し、問題を指摘したい。まず、議員会館の問題だが、この時期に1700億円もの費用を投じてあんな豪壮な施設を建設する必要があったのか、それをまず率直に反省すべきである。なぜ、昨年、建設中でも事業仕分けの対象にしなかったのか。それを「国民も利用する公共スペースだと、一方的な議論に釘をさした」とは、詭弁も甚だしい。

 議員報酬についても、丸山真男の「引き下げのデモクラシー」論を振りかざすが、現状を容認する強弁でしかない。「2割削減」を掲げつつも、党と国会が決めることと、逃げを打っているが、これは卑怯な言い訳である。なお、ここで長官が触れた「大手マスコミの給与を比べて」の件は、新聞報道ではすっぽり抜け落ちている。自分に都合悪いことは書かないのでは、マスコミ論調も信用を失するというものだ。

 それから、国家戦略室問題。「政治主導、官邸主導、総理主導は、前人未到の世界」と述べているが、少しというか、大いに言い過ぎなのではなかろうか。確かに、永い自民党政権の中には「官僚主導」の弊害もあったと思われるが、今、自分たちがやっていることが「前人未到」の偉業だというつもりなのであろうか。仙谷長官は近頃、自己正当化が過ぎるようである。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:50 | 政治・経済・調査結果
2010年07月22日

【内閣府】7月月例経済報告基調判断に変化なし、日銀短観の丸写しとの批判も

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 7月度の「月例経済報告」が21日午後発表された。「基調判断」「先行き見通し」は次の通りである。

<基調判断>

 景気は、着実に持ち直してきており、自律的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。

・輸出は、緩やかに増加している。生産は、持ち直している。・企業収益は、改善している。設備投資は、下げ止まっている。
・企業の業況判断は、改善している。ただし、中小企業を中心に先行きに慎重な見方となっている。
・雇用情勢は、依然として厳しいものの、このところ持ち直しの動きがみられる。
・個人消費は、持ち直している。
・物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。

<先行き見通し>

 先行きについては、当面、雇用情勢に厳しさが残るものの、海外経済の改善や緊急経済対策を始めとする政策の効果などを背景に、企業収益の改善が続くなかで、景気が自律的な回復へ向かうことが期待される。一方、アメリカ・欧州を中心とした海外景気の下振れ懸念、金融資本市場の変動やデフレの影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。また、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。

 一瞬、6月度の「月例」と間違いそうなくらい、変わっていない。変わったところはたった2ヶ所。「基調判断」の「中小企業を中心に」は、先月は「中小企業では」で、「先行き見通し」の「アメリカ・欧州を中心とした」は、先月では「欧州を中心とした」で、アメリカの記載はなかった。因みに、各国の経済情勢の項では、先月に引き続き、「中国のマネーサプライの急増によるリスクには留意する必要がある」と指摘し、インドについては「景気は内需を中心に拡大している。先行きについても堅調に推移すると見られる」としながらも、「ただし、物価上昇によるリスクには留意する必要がある」と述べている。

 この頃、「月例」の発表時期が遅くなりつつあるのが気になる。去年までは毎月15日と大体決まっていた。それが、民主党政権になってから遅れ出した。政権移行直後はともかくとして、もう1年近くなるのだから、ちゃんとした間隔で発表してもらいたいものだ。政治主導とやらで政務官の「経済判断」がまとまらないという「高度な原因」ならまだしも、日銀の「短観」頼りのところが散見されるところを見ると、内閣府の経済担当スタッフのスキルが低下してきているのかもしれない。「国家戦略室」のレベルダウンが話題となっているが、その担当大臣の荒井さんが、「月例」の担当大臣でもあるので、力があまり入らないのかもしれない。関係者からは、「短観」の丸写しが続くなら、もう出す必要はない、事業仕分けの対象だ、との声も聞かれる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:26 | 政治・経済・調査結果
2010年07月15日

木村剛前日本振興銀行会長逮捕の衝撃!田村金融担当政務官の講演で今後を探る

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 金融庁元顧問の木村剛(日本振興銀行前会長)逮捕の衝撃が霞ヶ関を襲っている。昨年の政権交代で、亀井静香国民新党代表が金融担当大臣に就任、小泉−竹中路線の全面否定を進める中で、竹中氏の盟友である木村容疑者の支配する日本振興銀行への「検査」は熾烈を極めていたが、まさか「検査妨害」で逮捕という事態までは、霞ヶ関も想定していなかったようだ。

 もっとも、今回の事件の背景には、中小企業金融の構造問題があり、それは同時に大手銀行と中小金融機関、ノンバンク間の企業戦争でもある。また、監督官庁である金融庁と財務省の「微妙な親子関係」が絡み、どのように金融行政を行っていくかの政策決定と運営が問われていることでもあった。そんな中、14日、金融庁は田村謙治金融担当大臣政務官が5月19日に行った講演の概要を公表した。講演会の主催者はザ・エコノミスト・グループ・コンファレンス「ベルウェザー・シリーズ・ジャパン」。田村政務官は元財務省課長補佐。テーマはずばり「金融規制改革」。少し長くなるが紹介する。

 「本日の論題は「規制機関は金融セクターの支援者か、妨害者か」であると伺いました。これに対する私の答えを先に申し上げますと、金融庁が金融セクターの「支援者」になるか「妨害者」になるかは、ひとえに金融庁の政策目標に金融業界がどのような姿勢をとるかによる、ということです」と、政務官はまず啖呵を切る。

 「金融庁の使命は、金融システムの安定、利用者保護、そして金融市場の公正の確保です。金融セクターを保護し育成すること自体は目的ではありません。したがって、金融セクター、金融業界がこの三つの政策目標を共有してくださるのであれば、我々の政策はそうした金融セクターを後押しすることでしょう。他方、金融の安定を乱したり、利用者の利益に反したりするような金融セクターの行動があれば、それを「妨害」するのはむしろ金融庁の責務であると考えます」

 政務官のこの日の講演内容は、1.今般のグローバル金融危機の我が国金融システムへの影響、2.バーゼルIIについての考え、3.国際的な議論が進んでいる金融規制改革への見方、4.我が国金融セクターの課題であった。そして、それぞれの項目の概要は次の通りであった。>>記事の続きを読む
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:12 | 政治・経済・調査結果
2010年07月14日

参議院議員を引退させられた峰崎財務副大臣、なぜか「熟議の民主主義」を称揚

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 今月25日で参議院議員の任期が終了する峰崎財務副大臣だが、千葉法務大臣同様どうやら民間人としてしばらく職に止まることになりそうだ。党内切っての経済財政通として知られる副大臣だが、民主党北海道県連、「連合」の政治力学と、小沢前幹事長に近くなかったことから、「引退」させられた格好だ。党内や省内からも惜しむ声が聞かれ、9月の内閣改造後も内閣参与の形で政策中枢に留まる可能性も強い。さらに一部には日銀の政策審議委員に推す声もある。その峰崎氏が12日記者会見に応じた。税制改正や消費税、概算要求などの質問には、野田大臣を憚り抑制的にそつなく答えていたが、ネジレ国会での政策審議について聞かれると、積極的に次のように述べた。

 中央公論の叢書に、今度、竹中さんという人が、参議院という本を書かれています。まだ見てないのですが、読まれた方いわく、要するに権力の府としての衆議院と政策の府としての参議院というものを対置して、ねじれ状況の中で対応したらいいじゃないかということでした。何を言いたいかというと、仙谷官房長官が初めて言ったのだろうと思いますが、熟議の民主主義ということがあります。要するに、数で押し通していくといんじゃなくて、お互いに意見が違っていても、そこの中で議論し合いながら合意点を探っていく妥協の芸術といいますか、そういう熟議の民主主義というものをある意味では進めていく1つのチャンスなのではないだろうかと。それで、参議院というものが、法案において事実上3分の2条項が発動出来ない時には対等の権限を持っているわけですから、当然それは衆議院の方で、数で押し通したとしても、参議院で否決されてしまうと。そうするとやはり、どうやってお互いに合意をしていくのかという、与野党の妥協の問題とか、そういう政策連合なり部分連合なり、いろんな表現の仕方はあると思うのですが、そこを丁寧に進めていくということが、今一番求められているのではないかなというふうに思っていまして、これはもう3分の2条項というものもあったとしても、そこは英知を探っていかなきゃいけないという意味では、本当に重大な時期に来ているのではないかなというふうに思います。

 「熟議の民主主義」、悪い言葉ではない。むしろ当為のことだ。だが、つい2,3ヶ月前にわずか5時間半の審議で「郵政改革法案」を強行採決した政府与党の大幹部の言となると、あまりにも自分勝手な言葉にしか聞こえない。選挙に大敗して参院で過半数を失ってからの言葉では遅すぎる。国民は「ネジレ国会」大いに結構である。どうせ「熟議」するなら、「連立」やら「パーシャル連合」やら「超党派協議」など、水面下で事前に答えを得ようなどいう「安全運転」など考えず、国会の委員会や本会議で堂々と、何時間でも何日でも結論が出るまで「熟議」したらいい。政策マンとしては優秀だった峰崎氏だが、党内において政治力を発揮できず、議席を維持できなかっただけに、「最後の記者会見」(?)でも掉尾を飾ることは出来なかったといえよう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:59 | 政治・経済・調査結果

民主の敗北に悔しがる官庁あれば、「歓迎」する官僚もあり、霞ヶ関の反応は様々

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 参院選での民主党の敗北に、霞ヶ関で一番ショックを受けているのは財務省、二番は防衛省そして三番は総務省だ。その他の官庁は殆んどが「無関心」を装い、官僚は内心「歓迎」ムード、その理由は後に記すが、まずショック一番だった財務省の反応。「強い経済、強い財政、強い社会保障」、この財務省に最も都合の良い政策スローガンを、菅首相の「決まり文句」にさせ、G8,G20で首相の"見せ場"をつくり、ほぼ官邸を「制圧」した財務省だが、思いもよらぬ首相の消費税増税問題の"突出"で「上手から水がこぼれた」と、幹部は悔しがっている。

 消費税、成長戦略、年金そして財政再建で民主党と自民党との「超党派協議」が進めば、財務省の思うとおりの「経済財政運営」が出来ると踏んでいたのだが、一瞬の夢に終わった。今は、9月5日に予定されている民主党の代表戦で菅首相が再選され、現体制が継続することを祈るばかりだという。そして新たな「理解者」として、仙谷官房長官の「取り込み」に全力を注いでいるという。勿論、自民党との「接触」も。

 二番目の防衛省は、8月末に控えた工法決定など、普天間の基地移設問題に影響が出ないか気をもんでいる。幹部の中には、沖縄県民の理解を同得るかが最大のカギと見て、復調した自民党の「助け」を得、思い切った「負担軽減策」を盛り込むべきだという意見も出ている。三番目は「郵政改革法案」を抱えた総務省。省内では原案可決は無理としても何とか修正で形を付けられないかと、水面下で野党に接触模索する動きが出たり、原口大臣が民主党の代表戦に小沢グループから担ぎ出されるとの噂に、その政治力に期待しようとする幹部などもいて、この官庁は相変わらず政局頼りである。

 他の官庁は、選挙結果に表面的に「無関心」を装っているが、官僚たちにとっては衆参両院の「ねじれ現象」は「歓迎」であるようだ。強力な与党体制のほうが、政策立案、推進はスムーズで官僚の仕事は「楽」と見る向きもあるが、「マニフェスト絶対主義」と「政治主導」の下、冷や飯を食わされてきた霞ヶ関の官僚たちにとっては、活躍の場が戻ってきたともいえる。与野党逆転の参院では、政府案を一つ一つ国会審議にかける前に、各党に「説明」しなければならない。役所から行かなければ呼び出しが来るが、その役割は官僚に回ってくる。いくら政治主導といっても、民主党の議員である、各省庁の副大臣や政務官が6つも7つもある野党の本部に、頭を下げて説明には行けないからだ。そうなれば、立案過程にまた官僚が参画することになる、と。ある官僚はこう言った。「10ヶ月間の休暇は終わった。さあ、これから仕事だ」
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 12:33 | 政治・経済・調査結果
2010年07月08日

池田財務副大臣、来年度予算編成で「省庁縦割り、各県横並びはしない」と強調

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 参院選も最終盤を迎え、霞ヶ関は選挙結果の如何を固唾を呑んで見守っている。民主党の単独過半数なるか、連立与党での過半数は維持できるか、はたまた少数与党に転落し、衆参ねじれ国会となるか、新たな連立パートナーはどこかなど。寄るとさわると、各省庁の幹部連はその話で持ちきりである。

 いつもなら、概算要求(シーリング)策定に忙しい時期だが、与党・内閣の腰が定まらないため、作業にも身が入っていない。そんな中、財務省だけは元気である。といっても表に出るのは政務三役、つまり政治家である。池田正久副大臣が1日、記者会見に応じた。「選挙期間中だが、政務三役の内、一人は留守番役を置くということにした」という。記者から、来年度予算の編成についての質問が飛んだ。

 今回は本格的な予算編成でありますので、これを、やはり、しっかりとやらなければいけないと思います。財政運営戦略、新成長戦略に則ってやると。そしてこれまでの、90年代以来の予算編成、とりわけ公共事業などは各県横並びにやって、空港や港湾の例が一番端的ですが、国民生活にもプラスにならないし、成長にも役に立たない、その上に国際競争にも遅れてしまった、ハブ空港とかハブ港湾、具体的に名前を出せばもちろん皆さんお分かりだと思いますが、そういう轍は踏まない、そういうことで民主党政権らしいことをやっていきたい。各省庁に既存の考え、既存の枠の組み替えをしてもらいたい、これは去年も言っておりますが、もっとそれを徹底すると。

 それから全体としても71兆の中期財政フレームの枠のもとに大胆な組み替えをやっていくと、こういう方針で臨んでいきたいと思っております。組み換えが重要でございます。省庁縦割りの弊害というのは昔から言われておりましたが、出来るだけ省庁縦割りの弊をなくしていく、垣根を越えて、有限なこの国のお金を有効に使っていきたい、それが我々民主党の考えでありますので、それにつけて最大限の努力をしていきたいと思います。

 71兆円の枠の中で、「組み替え」で予算にメリハリをつけることを強調しているが、昨年、「組み替えで20兆円弾き出す」と言って大見得を切った藤井元財務大臣が、結局うまく行かず途中で投げ出してしまった。首相官邸が具体的にどう組み替えるのかの戦略と具体案を提示し、強いリーダーシップを発揮しなければ到底実現できるものではない。その才覚とパワーが菅首相と仙谷官房長官にあるかだ。質問はさらに「消費税」に及んだ。超党派協議を呼びかけているが、自民党案に乗るだけで、政府・与党としては「手ぶら」で自民党案に乗るだけなのか。とくに、逆進性の話はどうなるのか、と。

 手ぶらで行くか、何か持っていくかは全く議論をまだしておりません。何か持っていった方が、話がまとまるというのならよいのですけどね。なんとも早、頼りない話である。参院選を有利に進めようと、敢えて消費税論議に火を付けた菅首相だが、何の計算も腹案も持っていないことが露呈してしまった。

 そのためか、消費税が浮上して以降の日経平均はジリ貧状態。マーケットは、ひと足、早く政局波乱を織り込みつつある。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:26 | 政治・経済・調査結果
2010年06月30日

菅首相の「消費税も年金も超党派で議論を」は「国会軽視の談合政治」との声

「霞ヶ関発・兜町着」直行便 参院選は中盤を迎えているが、残念ながら一向に盛り上がっていない。鳩山前首相の後を受けた菅首相は、予算委員会も党首討論も開かずに選挙へと駆け込んだ。就任早々の「ご祝儀」による支持率の「V字回復」を頼みに、参院での単独過半数を獲りに早駈けに出た。そして政権党の「強み」をバックに、次々と「強力な経済政策」を繰り出した。「新成長戦略」「中期財政計画」そして29日には「新年金制度」。いずれも選挙目当てだ。だが、この財務省主導の経済政策とその運び方には、霞ヶ関の一部の関係者たちから、早くも「疑義」が噴出している。それらの「過激」な話を総合するとこうなる。

 消費税を仕掛けるのは早過ぎだ。税制の抜本改革を掲げ、その中で消費税論議を炙り出す筈だった。気が短いというのか、せっかちというのか、首相は我々の用意したペーパーを何ページか読み飛ばしてしまったという感じだ。さらにまずかったのは、根拠も示さずに10%という数字を挙げ、自民党案を参考にと、つまらないことを言ってしまったこと。税制は政府与党が責任を持って法案をつくり国会にかけ成立させるべき重要政策で、始めから各党間で話し合いというか調整するのでは、何のための政府であり国会審議なのか分からない。これでは主体性のない「媚態政治」だ。

 年金制度についても、菅首相は民主党のマニフェストを棚上げし、「超党派で議論を」と呼びかけたが、年金問題は社会保障の要の中の要。政府が自信を持って提案しなければ国民は制度に不安を感じてしまう。菅首相と民主党は「ガチンコ」(真剣勝負)の国会審議に自信がないのだろうか。税と社会保障という国政の2大重要政策を、前以って超党派で議論しようなどというのは、一見、民主的な趣だが、政権与党にとっては「敗北主義」であり、「自殺行為」である。

 霞ヶ関の住人は、昨年夏の政権交代から10ヶ月、ほぼ「仮死状態」であったが、与党民主党のマニフェストの「崩壊」と、「財政再建」の国際公約(G20)によって、漸く息を吹き返す機会が来たという感じである。その意味でも、今回の参院選の結果は気になるところだが、みんなの党などの新党が一定の議席を得て、小党分立が進み、併せて「超党派での議論」が進むことは、それだけ官僚たちの存在感と活躍の場が減じると見る向きもある。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:21 | 政治・経済・調査結果