[市況・概況]の記事一覧
  (ブログ内の記事検索は右サイドバーの検索窓から)

記事一覧 (03/10)【株式市況を検証】ギリシャ不安が後退して円安を好感、先高期待強く買い意欲旺盛
記事一覧 (03/10)【株式市場・この1週間】週末9日の終値は、日経平均株価9900円台
記事一覧 (03/10)【外国為替市場を検証:ドル・円相場】週末9日の海外市場で1ドル=82円60銭台に円が下落
記事一覧 (03/10)【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】週末9日の海外市場は1ユーロ=108円10銭〜20銭近辺
記事一覧 (03/09)【株式市場を検証】日経平均は取引時間中としては昨年8月1日以来の1万円大台回復
記事一覧 (03/09)【銘柄フラッシュ】サンフロンティア不動産が急伸しファナックは活況高
記事一覧 (03/09)【株式市場】中国のCPIも好感し日経平均は昨年8月以来の一時1万円台
記事一覧 (03/09)日経平均が後場1万円乗せ!昨年8月以来の水準を回復
記事一覧 (03/09)【銘柄フラッシュ】エス・エム・エスやレオパレス21が急伸しKDDIは反発
記事一覧 (03/09)【株式市場】NY株の続伸など好感し日経平均は今年の高値に進む
記事一覧 (03/08)【株式市場を検証】欧米株式市場の上昇や円安、アジア主要株式市場の堅調を好感
記事一覧 (03/08)【銘柄フラッシュ】住友鋼管やクリナップが急伸しソフトバンクは「iPad」で堅調
記事一覧 (03/08)【株式市場】円安進み日経平均は4日ぶりに反発し本日の高値引け
記事一覧 (03/08)【銘柄フラッシュ】レオパレス21が急伸しソフトバンクは「iPad」で底堅い
記事一覧 (03/08)【株式市場】経常収支を受けて円安が再燃しトヨタ自動車など全般反発
記事一覧 (03/07)【株式市場を検証】欧米株式市場の大幅下落や円高を嫌気、ただし下げ渋る展開で底堅い
記事一覧 (03/07)【銘柄フラッシュ】大豊建設や東洋シヤッターが急伸しゴールドウインも急動意
記事一覧 (03/07)【株式市場】米・中の株価が不安定で鉄建など材料株の売買が活発
記事一覧 (03/07)【銘柄フラッシュ】鉄建や明治海運が急伸し日本橋梁やピーエス三菱も続伸
記事一覧 (03/07)【株式市場】NY株の203ドル安を受け鉄建など材料株売買が活発
2012年03月10日

【株式市況を検証】ギリシャ不安が後退して円安を好感、先高期待強く買い意欲旺盛

【株式市場フラッシュ:3月5日〜9日の週の日本株式市場】

■日経平均株価、TOPIXともに5週連続上昇

株式市場フラッシュ 3月5日〜9日の週の日本株式市場で、日経平均株価、TOPIXともに5週連続の上昇となった。週間ベースで見れば、日経平均株価は152円71銭(1.57%)上昇、TOPIXは10.89ポイント(1.30%)上昇した。

 日経平均株価の週末9日の終値は9929円74銭となり、終値ベースで昨年8月1日(9965円01銭)以来の水準となった。9日の取引時間中には1万7円62銭まで上昇して、1万円大台を回復する場面もあった。TOPIXの週末9日の終値は848.71となり、昨年8月1日(851.70)以来の水準となった。9日の取引時間中には853.35まで上昇して、850台を回復する場面もあった。

 日経平均株価は、週前半の3営業日合計で200円97銭(2.06%)下落したため、急ピッチの上昇による短期的な過熱感がやや解消された。そして週後半の2営業日合計で353円68銭(3.70%)上昇し、上値を切り上げる展開となった。

 ギリシャの債務交換プログラムに関して、民間債権者の参加率がギリシャ支援の条件に達するとの楽観的な見方が広がり、ユーロ圏債務危機問題に対する警戒感が後退した。さらに、米国景気の回復に対する期待感、世界的な金融緩和の動きに対する期待感、そして外国為替市場での円安進行などを好感した。先高期待が強く、買い意欲は旺盛だった。

 ユーロ圏債務危機問題に関する今週の動きを整理すると、一時的に不透明感を強める場面もあったが、ギリシャ債務交換に対する民間債権者の参加率が条件を満たしたことで、総額1300億ユーロ規模の追加支援が実行され、ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)は回避される見通しとなった。9日のギリシャ政府発表によると、総額2060億ユーロに対して1720億ユーロ相当の参加率83.5%(ギリシャ国内法に基づく1771.6億ユーロに対して1520億ユーロ相当の参加率85.8%、国際法に基づく288.4億ユーロに対して200億ユーロ相当の参加率69.3%)となり、集団行動条項(CAC)発動による強制的削減後の民間参加率は95.7%の見込みとなった。またISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)は9日、ギリシャ債務交換がCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)決済が発生するクレジット・イベント(信用事由)に該当するとの見解を発表した。ユーロ圏債務危機問題は根本的に解決したわけではないが、一旦は市場の関心が薄れる可能性が高いだろう。

 米国の主要経済指標では、雇用情勢改善を示す指標が注目されている。5日には、米1月製造業新規受注が前月比1.0%減少となり、12月改定値の同1.4%増加に比べて悪化したが市場予想を上回った。米2月ISM非製造業景況指数は57.3となり、1月の56.8に比べて改善して市場予想も上回った。7日には、米2月ADP雇用報告で非農業部門の民間就業者数が前月比21.6万人増加となり、1月改定値の同17.3万人増加に比べて市場予想以上に増加した。米1月消費者信用残高は178億ドルとなり、12月改定値の163億ドルに比べて市場予想以上に増加した。8日には、米新規失業保険申請件数が36.2万件となり、前週改定値の35.4万件に比べて0.8万件増加して市場予想以上に悪化した。9日には、米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比22.7万人増加となり、1月改定値の同28.4万人増加に比べて鈍化したが、3カ月連続で20万人超の増加となり市場予想を上回った。2月失業率は8.3%となり、1月の8.3%に比べて横ばいだったが市場予想と同水準だった。米1月貿易収支は526億ドルの赤字となり、12月改定値の504億ドル赤字に比べて市場予想以上に赤字幅が拡大した。

 中国に関しては、5日に12年のGDP成長率目標を前年比7.5%に設定して、昨年までの8%前後から引き下げたため景気減速懸念が強まった。9日に発表された中国2月消費者物価指数は前年同月比3.2%上昇となり、1月の同4.5%上昇に比べて大幅に低下して市場予想も下回った。インフレ率低下で金融緩和期待が高まったことも、株式市場では支援材料となった。

 日本に関しては、8日に発表された1月国際収支で経常収支は4373億円の赤字となった。単月ベースで過去最大の赤字額となり、市場予想以上に赤字が膨らんだ。10〜12月期実質GDP2次改定値は前期比マイナス0.2%成長となり、1次改定値の同マイナス0.6%成長から上方修正された。年率換算ではマイナス0.7%成長となり、1次改定値のマイナス2.3%成長に比べて上方修正された。いずれも市場予想とほぼ同水準だった。

 外国為替市場の動きを見ると、ドル・円相場については、ポジション調整の動きなどで円安一服の場面もあったが、基調としてはドル高・円安の地合いだった。週末9日の海外市場では、米2月雇用統計の改善も受けてドル買い・円売りに弾みがつき、11年4月下旬以来となる1ドル=82円60銭台に円が下落する場面もあった。ユーロ・円相場については、ギリシャ債務交換プログラムに対する警戒感などでユーロ売り圧力が強まる場面があり、ユーロ高・円安一服の展開となった。週末9日の海外市場で終盤は1ドル=82円40銭〜50銭近辺、1ユーロ=108円10銭〜20銭近辺だった。

 テクニカル面では、日経平均株価(9日時点の9929円74銭)の移動平均線に対する乖離率は、25日移動平均線(同9426円62銭)に対しては5.33%、75日移動平均線(同8836円20銭)に対しては12.37%、200日移動平均線(同9041円98銭)に対しては9.81%となった。また東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は9日時点で142.7%となり、短期的な過熱感が強い状況が続いている。

 日経平均株価の終値で騰落状況を見ると、週初の5日は前日比78円44銭(0.80%)安と反落、6日は前日比60円96銭(0.63%)安と続落、7日は前日比61円57銭(0.64%)安と3営業日続落、8日は前日比192円90銭(2.01%)高と4営業日ぶりに大幅反発、週末9日は前日比160円78銭(1.65%)高と大幅続伸した。日中値幅は5日が118円39銭、6日が130円05銭、7日が94円09銭、8日が109円81銭、9日が154円44銭だった。

 日経平均株価の週末9日の終値は9929円74銭となり、前週末2日の終値9777円03銭に比べて152円71銭(1.57%)上昇し、週間ベースで5週連続の上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は9日の1万7円円62銭、週間安値は7日の9509円10銭、1週間の取引時間中の値幅は498円52銭銭だった。

 TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末9日の終値は848.71で、前週末2日の終値837.82に比べて10.89ポイント(1.30%)上昇し、週間ベースで5週連続の上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は9日の853.35、週間安値は7日の815.85だった。週末9日時点のNT倍率は11.70倍で、前週末2日時点の11.67倍に比べて0.03ポイント上昇した。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:38 | 市況・概況

【株式市場・この1週間】週末9日の終値は、日経平均株価9900円台

■株式市況を振り返って(3月5日〜9日の株式市場の動き)

・(03/09)【株式市場を検証】日経平均は取引時間中としては昨年8月1日以来の1万円大台回復
http://syoukenn.seesaa.net/article/256640413.html

・(03/08)【株式市場を検証】欧米株式市場の上昇や円安、アジア主要株式市場の堅調を好感
http://syoukenn.seesaa.net/article/256415443.html

・(03/07)【株式市場を検証】欧米株式市場の大幅下落や円高を嫌気、ただし下げ渋る展開で底堅い
http://syoukenn.seesaa.net/article/256211783.html

・(03/06)【株式市場を検証】やや円高方向とアジアの主要株式市場下落を弱材料視
http://syoukenn.seesaa.net/article/256006629.html

・(03/05)【株式市場を検証】輸出関連や景気敏感関連の主力株を中心に利益確定売りが広がる
http://syoukenn.seesaa.net/article/255836091.html
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:17 | 市況・概況

【外国為替市場を検証:ドル・円相場】週末9日の海外市場で1ドル=82円60銭台に円が下落

【外国為替市場フラッシュ:3月5日〜9日のドル・円相場】

■ドル高・円安の地合い継続

 3月5日〜9日の週のドル・円相場は、概ね1ドル=80円50銭台〜82円60銭台のレンジで推移した。ポジション調整の動きなどで円安一服の場面もあったが、基調としてはドル高・円安の地合いだった。週後半には、ギリシャ問題に対する警戒感が後退し、米2月雇用統計の改善も受けてドル買い・円売りに弾みがつき、11年4月下旬以来となる1ドル=82円60銭台に円が下落する場面もあった。9日の海外市場で終盤は1ドル=82円40銭〜50銭近辺だった。

 ドル・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末2日の海外市場では1ドル=81円80銭台に円が下落した。やや手掛かり材料難となり1ドル=81円台半ばでモミ合う場面もあったが、ドル買い・円売りの地合いが継続して終盤は1ドル=81円70銭〜80銭近辺だった。

 この流れを受けて週初5日の東京市場では、概ね1ドル=81円10銭台〜80銭台で推移した。ポジション調整の動きに加えて、中国が12年のGDP成長率目標を前年比7.5%に設定し、昨年までの8%前後から引き下げたことなどでリスク回避の円買いがやや優勢になった。終盤は1ドル=81円10銭〜20銭近辺だった。5日の海外市場では、概ね1ドル=81円20銭近辺〜60銭近辺で推移した。米2月ISM非製造業景況指数が57.3となり、1月の56.8に比べて改善して市場予想も上回ったため、ドル買い・円売りがやや優勢になった。終盤は1ドル=81円50銭〜60銭近辺だった。

 6日の東京市場では、概ね1ドル=81円20銭台〜50銭台で推移した。小動きだったが、ドル売り・円買いがやや優勢となり、終盤は1ドル=81円20銭台だった。6日の海外市場では、1ドル=80円50銭台に円が上昇する場面があった。ギリシャの民間債権者による債務交換合意期限が延期されるとの噂や、集団行動条項(CAC)発動に対する警戒感でユーロが売られ、リスク回避の円買いの動きとなった。終盤は1ドル=80円80銭〜90銭近辺だった。

 7日の東京市場では、概ね1ドル=80円50銭台〜90銭台で推移した。リスク回避の円買いは一巡したが、週末の重要イベントを控えてドル買いの動きも限定的となり、モミ合う展開だった。7日の海外市場では、概ね1ドル=80円50銭台〜81円20銭台で推移した。序盤は1ドル=80円台後半でモミ合う展開だったが、米2月ADP雇用報告で雇用情勢の改善を確認したことや、ギリシャの債務交換が成立する可能性が高まったことを受けて、後半はドル買い・円売りが優勢になった。終盤は1ドル=81円10銭近辺だった。

 8日の東京市場では、概ね1ドル=81円00銭台〜30銭台で推移した。日本の1月国際収支で経常収支が4373億円の赤字となり、市場予想以上に赤字額が膨らんだことでドル買い・円売りがやや優勢になった。その後は1ドル=81円20銭〜30銭近辺でモミ合う展開となった。終盤は1ドル=81円30銭台だった。8日の海外市場では、1ドル=81円70銭台に円が下落する場面があった。ギリシャ債務交換成立に対する楽観論が広がりリスク回避の動きが後退した。米新規失業保険申請件数は36.2万件となり、前週改定値の35.4万件に比べて市場予想以上に悪化した。このため一旦は1ドル=81円40銭近辺でモミ合う展開となったが、終盤にかけて再びドル買い・円売りが優勢となった。終盤は1ドル=81円50銭〜60銭近辺だった。

 9日の東京市場では、概ね1ドル=81円40銭台〜80銭台で推移した。午後にかけてドル買い・円売りが優勢になる展開だった。ギリシャ債務交換で民間債権者の参加率が85.8%となり、ギリシャ政府が集団行動条項(CAC)を発動(発動後の参加率は95.7%)する意向を示したとの報道を受けて、ユーロ売りの流れが波及してドル売り・円買い方向に傾く場面もあった。しかし終盤にかけては再びドル買い・円売りが優勢になった。終盤は1ドル=81円60銭台だった。9日の海外市場では、11年4月下旬以来となる1ドル=82円60銭台に円が下落する場面があった。ギリシャの無秩序なデフォルトが回避されたことや、米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことを受けて、米長期金利が上昇してドル買い・円売りに弾みがついた。ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)は、ギリシャ債務交換がCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)決済が発生するクレジット・イベント(信用事由)に該当するとの見解を発表したが、反応は限定的だった。終盤は1ドル=82円40銭〜50銭近辺だった。

 ドル・円相場に関しては、ポジション調整の動きなどで円安一服の場面もあったが、基調としてはドル高・円安の地合いとなっている。ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)が回避されてリスク回避姿勢が後退したこと、米景気回復期待で追加金融緩和策観測が後退していることに加えて、日本の経常黒字減少に対する懸念が高まっていることも、ドル買い・円売りにつながっている。

 1月25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)声明では低金利政策の長期化が示されたが、米主要経済指標の改善などで量的緩和策第3弾(QE3)観測は大幅に後退している。当面はドル高・円安の地合いが継続する可能性が高いだろう。世界的な金融緩和の流れの中で、3月12日〜16日の週には日米で金融政策決定会合が控えている。日米両国の金融政策に対する思惑が焦点となりそうだ。

 当面の注目イベントとしては、10日の中国2月貿易統計、12日のユーロ圏財務相会合、EU財務相理事会、米2月財政収支、12日〜13日の日銀金融政策決定会合、13日の米2月小売売上高、米FOMC(連邦公開市場委員会)、14日の米第4四半期経常収支、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演などがあるだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:02 | 市況・概況

【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】週末9日の海外市場は1ユーロ=108円10銭〜20銭近辺

【外国為替市場フラッシュ:2月27日〜3月5日〜9日のユーロ・円相場】

■ユーロ高・円安が一服

 3月5日〜9日の週のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=105円70銭台〜108円60銭台のレンジで推移した。ギリシャ債務交換問題の民間債権者参加率に対する警戒感でユーロ売り圧力が強まる場面があり、全体としてはユーロ高・円安一服の1週間だった。週末9日の海外市場で、終盤は1ユーロ=108円10銭〜20銭近辺だった。

 ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末2日の海外市場では、1ユーロ=107円50銭台に円が上昇する場面があった。スペインのラホイ首相が12年の財政赤字目標をGDP比5.8%に設定し、EUと合意した4.4%より緩やかな水準になったことを受けて、リスク回避の動きが強まりユーロ売り・円買いが優勢になった。その後はユーロが買い戻されて、終盤は1ユーロ=107円90銭〜108円00銭近辺だった。

 この流れを受けて週初5日の東京市場では、概ね1ユーロ=107円00銭台〜108円00銭台で推移した。ギリシャ債務交換問題で民間債権者による参加表明が進んでいないとの報道を受けて、リスク回避のユーロ売り・円買いが優勢になり、終盤は1ユーロ=107円00銭〜10銭近辺だった。5日の海外市場では、概ね1ユーロ=106円90銭近辺〜107円80銭近辺で推移した。ユーロ圏2月サービス部門PMI(購買担当者景気指数)改定値が市場予想を下回ったため、序盤はユーロ売りが優勢だった。しかしユーロ圏1月小売売上高が予想外に増加したことを受けて、その後はユーロ買い戻しが優勢になった。終盤は1ユーロ=107円70銭〜80銭近辺だった。

 6日の東京市場では、概ね1ユーロ=107円20銭台〜80銭台で推移した。小動きだったが、ユーロ売り・円買いがやや優勢の展開で終盤は1ユーロ=107円20銭台だった。6日の海外市場では、1ユーロ=105円60銭台に円が上昇する場面があった。ギリシャの民間債権者による債務交換合意期限を8日に控えて、集団行動条項(CAC)の発動や、CAC発動の条件である参加率66%に届かなかった場合に対する警戒感が強まった。ギリシャ政府が合意期限の延長を検討しているとの報道や、ユーロ圏第4四半期GDP改定値がマイナス0.3%だったこともユーロ売りにつながった。終盤は1ユーロ=106円00銭〜10銭近辺だった。

 7日の東京市場では、概ね1ユーロ=105円70銭台〜106円40銭台で推移した。リスク回避のユーロ売り・円買いの動きは一巡したが、ユーロ買い戻しの動きも限定的で、1ユーロ=106円台前半のレンジでモミ合う展開となった。7日の海外市場では、概ね1ユーロ=105円80銭台〜106円70銭台で推移した。独1月製造業受注が予想外に低調だったことを受けて、序盤はユーロ売りが優勢となり、1ユーロ=106円00銭近辺でモミ合う展開だった。しかしギリシャ債務交換問題で、EU当局者が民間債権者の参加率が75%を上回って債務削減は実行できるとの見通しを示すなど、債務交換成立の可能性が高まったことを受けて、ユーロ買い戻しがやや優勢になった。終盤は1ユーロ=106円60銭近辺だった。

 8日の東京市場では、概ね1ユーロ=106円60銭近辺〜107円20銭近辺で推移した。ECB(欧州中央銀行)理事会を控えて様子見ムードも強めたが、ギリシャ債務交換問題に対する警戒感がやや後退してユーロ買い戻しが優勢だった。終盤は1ユーロ=107円10銭〜20銭近辺だった。8日の海外市場では、1ユーロ=108円40銭近辺に円が下落する場面があった。ECB理事会は政策金利を据え置き、ドラギECB総裁はインフレの上振れリスクが広がっていると述べたが、市場の反応は限定的で、1ユーロ=107円台後半でモミ合う展開になった。しかし、ギリシャ債務交換の民間債権者参加率が95%近くになったとの報道を受けて楽観論が広がり、終盤はユーロ買い・円売りが優勢になった。

 9日の東京市場では、概ね1ユーロ=107円70銭台〜108円60銭台で推移した。終盤近くに、ギリシャ債務交換問題で参加率が85.8%となり集団行動条項(CAC)発動の意向との報道を受けて、ユーロ売り・円買いの動きが強まる場面もあった。その後は落ち着いた動きとなり終盤は1ユーロ=107円90銭台だった。9日の海外市場では、概ね1ユーロ=107円80銭台〜108円20銭台で推移した。ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)が回避されたとして、ユーロ買い・円売りがやや優勢だった。ただし、ユーロ売り・ドル買いの流れが強まり、ユーロ・円相場は小動きだった。ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)は、ギリシャ債務交換がCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)決済が発生するクレジット・イベント(信用事由)に該当するとの見解を発表したが、市場の反応は限定的だった。終盤は1ユーロ=108円10銭〜20銭近辺だった。

 ユーロ圏債務危機問題に関する今週の動きを整理すると、一時的に不透明感を強める場面もあったが、ギリシャ債務交換に対する民間債権者の参加率が条件を満たしたことで、総額1300億ユーロ規模の追加支援が実行され、ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)は回避される見通しとなった。9日のギリシャ政府発表によると、総額2060億ユーロに対して1720億ユーロ相当の参加率83.5%(ギリシャ国内法に基づく1771.6億ユーロに対して1520億ユーロ相当の参加率85.8%、国際法に基づく288.4億ユーロに対して200億ユーロ相当の参加率69.3%)となり、集団行動条項(CAC)発動による強制的削減後の民間参加率は95.7%の見込みとなった。またISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)は9日、ギリシャ債務交換がCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)決済が発生するクレジット・イベント(信用事由)に該当するとの見解を発表した。ユーロ圏債務危機問題は根本的に解決したわけではないが、一旦は市場の関心が薄れる可能性が高く、今後はユーロ圏の景気動向やECBの金融政策などが焦点となりそうだ。

 当面の注目イベントとしては、10日の中国2月貿易統計、12日のユーロ圏財務相会合、EU財務相理事会、米2月財政収支、12日〜13日の日銀金融政策決定会合、13日の米2月小売売上高、米FOMC(連邦公開市場委員会)、14日の米第4四半期経常収支、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演などがあるだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:35 | 市況・概況
2012年03月09日

【株式市場を検証】日経平均は取引時間中としては昨年8月1日以来の1万円大台回復

【日経平均株価、TOPIXともに大幅続伸】

■ギリシャ問題不安後退や円安を好感

 9日の主要株価指数は大幅上昇した。日経平均株価は前日比160円78銭(1.65%)高の9929円74銭、TOPIXは前日比12.55ポイント(1.50%)高の848.71となり、いずれも大幅続伸した。ギリシャの債務交換問題での不安が後退したことに加えて、前日の欧米株式市場が上昇したこと、為替が円安方向に傾いたこと、アジアの主要株式市場が堅調だったことを受けて、指数寄与度の高い主力大型株が牽引する展開だった。日経平均株価は取引時間中としては昨年8月1日以来となる1万円大台を回復する場面があった。

 日経平均株価の日中値幅は154円44銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で2兆4018億円となり、前日の1兆2704億円に比べて大幅に増加した。メジャーSQ(特別清算指数)算出日のため膨らみ、29営業日連続で1兆円を上回った。

 前日8日の米国株式市場で主要株価指数は上昇した。ダウ工業株30種平均株価は前日比70ドル61セント(0.55%)高の1万2907ドル94セントと続伸した。ギリシャの民間債権者の債務交換プログラムが成立する可能性が高まったことを好感した。米新規失業保険申請件数が市場予想以上に悪化したが反応は限定的だった。S&P500株価指数は前日比0.98%高と続伸、ナスダック総合株価指数は前日比1.18%高と続伸した。米新規失業保険申請件数は36.2万件となり、前週改定値の35.4万件に比べて0.8万件増加して市場予想以上に悪化した。

 こうした流れを受けて、日経平均株価は前日比142円11銭高と大幅に買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き470万株の買い越し観測だった。前日の海外市場で為替が1ドル=81円50銭〜60銭近辺、1ユーロ=108円20銭〜30銭近辺と円安方向に振れたことも好感した。日経平均株価先物・オプション3月物SQ値は9946円46銭だった。

 日経平均株価は寄り付きで9900円台を回復したが、買い一巡後はやや伸び悩み9800円台後半でモミ合う展開となった。しかし午前の終盤になると再び上昇幅を広げて9900円台に乗せた。中国2月消費者物価指数は前年同月比3.2%上昇となり、1月の同4.5%上昇に比べて大幅に低下して市場予想も下回った。中国のインフレ率低下で金融緩和期待が高まったことも支援材料となった。

 午後に入ると、日経平均株価は一段と上昇幅を広げる展開となった。SQ値を突破したことで弾みがつき、一時は前日比238円66銭高の10007円62銭まで上昇し、取引時間中としては昨年8月1日(10040円13銭)以来となる1万円大台を回復する場面があった。為替が朝方よりやや円安方向に傾いたことや、アジアの主要株式市場が堅調だったことも支援材料だった。ただし取引終了にかけては、利益確定売りなどで上昇幅をやや縮小した。

 なお終値ベースで見ると、日経平均株価は昨年8月1日(9965円01銭)以来の水準、TOPIXは昨年8月1日(851.70)以来の水準だった。

 東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1244(全体の74%)、値下がり銘柄328(全体の20%)だった。セクター別には、ほぼ全業種が上昇した中で、鉄鋼、非鉄金属、自動車、証券、保険、海運などの上昇が目立った。指数寄与度の高い値がさ株など、主力大型株が総じて上昇した。一方で鉱業は下落した。また橋梁関連など低位材料株への物色は一服した。

 東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、1位のファナック(6954)、2位のトヨタ自動車(7203)、3位のファーストリテイリング(9983)、4位の三菱UFJFG(8306)、5位のホンダ(7267)、6位のみずほFG(8411)、7位のソフトバンク(9984)、8位の三井住友FG(8316)、10位のキヤノン(7751)、11位のソニー(6758)、12位の京セラ(6971)、13位の野村ホールディングス(8604)、14位のコマツ(6301)、15位の三菱商事(8058)、16位のシャープ(6753)、17位のKDDI(9433)、18位の武田薬品(4502)、19位の日産自動車(7201)、20位の信越化学(4063)などが上昇した。指数寄与度の大きい値がさ株の上昇が目立った。

 一方で、9位のダイキン工業(6367)、21位のグリー(3632)が下落した。

 日経平均株価、TOPIXともに大幅続伸したが、昨日と今日の2営業日合計で、日経平均株価は353円68銭(3.70%)、TOPIXは26.00ポイント(3.16%)の上昇となり、主要株価指数の上昇率がやや高すぎるとの印象は否めない。

 株価指数への寄与度の高い値がさ株や主力大型株の大幅上昇で、主要株価指数が先行しているという印象が強いうえに、日経平均株価が一時1万円大台に乗せたことで、目先の目標達成感が強まる可能性もあるだろう。

 先高期待は強いが、今晩の米2月雇用統計でポジティブ・サプライズがなければ、来週の株式市場は様子見ムードを強める可能性もあるだろう。為替動向にも注意が必要だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:30 | 市況・概況

【銘柄フラッシュ】サンフロンティア不動産が急伸しファナックは活況高

 9日後場は、NY株高、円安、SQ算出の買い越しに加え、中国の消費者物価指数も好材料視され、日経平均は14時過ぎに238円66銭高の1万7円62銭と昨年8月1日以来、約7カ月ぶりの1万円台乗せ。東証1部の売買代金1位は、日経平均との相関性が強く中国景気にも敏感株のファナック<6954>(東1)となり1.0%高。売買代金2位はTOPIX(東証株価指数)との相関性が強いトヨタ自動車<7203>(東1)となり2.7%高。

 ソフトバンク<9984>(東1)は「iPad」(アイパッド)の新製品発売やメガソーラー(大規模太陽光)発電所の相次ぐ建設発表を好感し、売買代金7位で1.4%高。KDDI<9433>(東1)はアイパッドの新製品を4月中に発売と一部で伝えられ1.3%高。

 日経平均が1万円に乗せる中でグリー<3632>(東1)ディー・エヌ・エー<2432>(東1)は軟調に推移し、手控え材料は特段なかったものの、値動きのいい銘柄に物色シフトとされて大引けは順に2.7%安、0.4%安。

 東証1部の値上がり率1位はエス・エム・エス<2175>(東1)のストップ高は16.2%高となり雇用統計で求職をあきらめていた層が活動を再開と伝えられたことがいわれて急騰相場が再燃、2位はレオパレス21<8848>(東1)の15.7%高となり昨日に続き大量報告書でドイツ証券の持分増加とされたことを思惑材料視する向きがあり高値更新、3位はメディカルシステムネットワーク<4350>(東1)の15.7%高となり3月末の株主に1対2の株式分割を行なうことを材料に連日高値。

 サンフロンティア不動産<8934>(東1)は日銀のREIT(不動産投信)買い付けや空室率の低下を材料に高値更新の12.3%高、トーセイ<8923>(東1)も不動産流動化事業への追い風期待から高値更新の8.0%高。シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687>(東1)はコンビニ経営のフランチャイズ「看板替え」に期待とされて7.1%高となった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:21 | 市況・概況

【株式市場】中国のCPIも好感し日経平均は昨年8月以来の一時1万円台

■東証1部銘柄は74%が高い

 9日後場の東京株式市場は、全般一段高となり、日経平均は一時、取引時間中としては8月1日以来の1万円台に乗せる場面があった。NY株高、円安基調に加え、先物3月物・オプション3月物のSQ(特別清算指数:最終清算値)を巡る朝一番の現物株の売買注文が買い越しと伝えられたことも買い安心感を広げ、また、中国の消費者物価指数(CPI)も好材料になった。中国景気に敏感で日経平均との相関度の強いファナック<6954>(東1)が東証1部の売買代金1位となり1.0%高。東証1部の値上がり銘柄数は1244銘柄(約74%)だった。

 日経平均は大幅続伸。後場は14時過ぎに1万7円62銭(238円66銭高)まで上げ、昨年8月1日以来、約7カ月ぶりの1万円台乗せとなった。終値は9929円74銭(160円78銭高)。

 東証1部の出来高概算は、34億7976万株、売買代金は2兆4019億円。1部上場1674銘柄のうち、値上がり銘柄数は1244(前引けは1029)銘柄、値下がり銘柄数は328(前引けは412)銘柄。

 また、東証33業種別指数は32業種(前引けも32業種)が値上がりし、値上がり率上位の業種は、鉄鋼、保険、海運、輸送用機器、非鉄金属、その他製品、証券・商品先物、パルプ・紙、繊維製品、銀行、など。一方、値下がりした業種は、鉱業、のみだった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:45 | 市況・概況

日経平均が後場1万円乗せ!昨年8月以来の水準を回復

 9日の東京株式市場では、日経平均が午後一段高の展開となり、14時過ぎに237円79銭高の1万6円75銭をつけ昨年8月1日以来の1万円台回復となった。本日は、NY株高と円安傾向に加え、先物3月物・オプション3月物のSQ(特別清算指数:最終清算値)算出日で、これを巡る朝一番の現物株の売買注文は、日経225平均採用銘柄1銘柄当たり10万株から20万株の買い越しと伝えられたことも買い安心感を広げた。また、中国国家統計局が午前に発表した2月の消費者物価指数が前年同月比3.2%上昇し好調と伝えられたこともある。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:12 | 市況・概況

【銘柄フラッシュ】エス・エム・エスやレオパレス21が急伸しKDDIは反発

 9日前場は、NY株の続伸・円安基調に加え、先物・オプション各3月物のSQ(特別清算指数:最終清算値)算出を巡る売買が225種1銘柄あたり20万株前後の買い越しと伝えられたため、安心感が拡大。日経平均との連動性の強いファーストリテイリング<9983>(東1)が売買代金1位で1.4%高、ファナック<6954>(東1)は2位で0.7%高。

 KDDI<9433>(東1)は「iPad」(アイパッド)の新製品を4月以降に販売の見通しと一部で伝えられ反発に転じ1.5%高。ソフトバンク<9984>(東1)は小幅続伸の1.3%高。日本や米国で3月16日に発売と伝えられている。

 ヤマダ電機<9831>(東1)は住宅向けの太陽光発電装置を大手メーカー品の平均価格に比べ2割程度安い値段で発売と今朝の日本経済新聞で伝えられたことを好感し2.2%高続伸。

 東証1部の値上がり率1位は株価ひとケタの山水電気<6793>(東1)となり昨日の1円から2円に株価倍増し100%高、2位はエス・エム・エス<2175>(東1)の16.2%高となり求職活動を休んでいた層が活動を再開との論調を手がかりに再騰ストップ高の16.2%高。

 レオパレス21<8848>(東1)は昨日に続きドイツ銀行の大量保有が材料とされて高値更新の9.9%高、シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687>(東1)は運営するコンビニの看板替え」を巡り2月決算発表での説明などに期待と8.4%高になった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 12:12 | 市況・概況

【株式市場】NY株の続伸など好感し日経平均は今年の高値に進む

■東証1部銘柄は76%が高い

 9日前場の東京株式市場は、全般一段高。NY株式の続伸や円安基調を好感し、東証1部の売買代金上位30銘柄のなかで安い銘柄は2銘柄にとどまった。本日は、先物3月物・オプション3月物のSQ(特別清算指数:最終清算値)算出日で、これを巡る朝一番の現物株の売買注文は、日経225平均採用銘柄1銘柄当たり20万株前後の買い越しになった模様。日経平均との連動性の強いファーストリテイリング<9983>(東1)が売買代金1位、同様にファナック<6954>(東1)は2位となり、ともに堅調。東証1部の値上がり銘柄数は1269銘柄(約76%)だった。

 日経平均は大幅続伸。前引けに一段高となり、9919円69銭(150円73銭高)の高値引け。今年の高値を7営業日ぶりに更新。9900円台は昨年8月2日以来の水準。

 東証1部の出来高概算は、20億977万株、売買代金は1兆5274億円。1部上場1674銘柄のうち、値上がり銘柄数は1269銘柄、値下がり銘柄数は275銘柄。

 また、東証33業種別指数は32業種が値上がりし、値上がり率上位の業種は、鉄鋼、保険、海運、輸送用機器、非鉄金属、パルプ・紙、倉庫・運輸、など。一方、値上がりした業種は水産・農林、のみだった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:50 | 市況・概況
2012年03月08日

【株式市場を検証】欧米株式市場の上昇や円安、アジア主要株式市場の堅調を好感

【日経平均株価、TOPIXともに4営業日ぶりに大幅反発】

■指数寄与度の高い主力大型株が大幅上昇

 8日は、日経平均株価が前日比192円90銭(2.01%)高の9768円96銭となり4営業日ぶりに大幅反発した。TOPIXは前日比13.45ポイント(1.63%)高の836.16となり4営業日ぶりに大幅反発した。前日の欧米株式市場が上昇したこと、為替がやや円安方向に傾いたこと、アジアの主要株式市場が堅調だったことを受けて、指数寄与度の高い主力大型株が大幅上昇した。

 日経平均株価の日中値幅は109円81銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆2704億円となり、前日の1兆3373億円に比べて減少したが28営業日連続で1兆円を上回った。

 前日7日の米国株式市場で主要株価指数は上昇した。ダウ工業株30種平均株価は前日比78ドル18セント(0.61%)高の1万2837ドル33セントと4営業日ぶりに反発した。ギリシャの民間債権者の債務交換プログラムが成立する可能性が高まったことで警戒感が後退した。前日の大幅下落の反動に加えて、米2月ADP雇用報告や米1月消費者信用残高の改善も好感した。米FRB(連邦準備制度理事会)が新たな形の追加資産購入を検討しているとの報道も支援材料となった。

 S&P500株価指数は前日比0.69%高と4営業日ぶりに反発、ナスダック総合株価指数は前日比0.87%高と4営業日ぶりに反発した。米2月ADP雇用報告では非農業部門の民間就業者数が前月比21.6万人増加となり、1月改定値の同17.3万人増加に比べて市場予想以上に増加した。米1月消費者信用残高は178億ドルとなり、12月改定値の163億ドルに比べて市場予想以上に増加した。

 こうした流れを受けて、日経平均株価は前日比98円88銭高と買い優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き550万株の売り越し観測だったが、前日の海外市場で為替が1ドル=81円20銭台、1ユーロ=106円60銭台と円安方向に振れたことも好感した。

 寄り付き前に発表された日本の1月国際収支で、経常収支は4373億円の赤字となった。単月ベースで過去最大の赤字額となり、市場予想以上に赤字が膨らんだ。10〜12月期実質GDP2次改定値は前期比マイナス0.2%成長となり、1次改定値の同マイナス0.6%成長から上方修正された。年率換算ではマイナス0.7%成長となり、1次改定値のマイナス2.3%成長に比べて上方修正された。いずれも市場予想とほぼ同水準だった。

 寄り付きの買い一巡後は小動きとなり、日経平均株価は9600円台後半でモミ合う展開となった。明日9日の重要イベントを控えて、やや膠着感を強めた。

 午後に入ると寄り付き直後に、日経平均株価は上昇幅を広げて9700円台を回復した。アジアの主要株式市場が堅調だったことも支援材料だった。その後は9700円台前半でモミ合う展開となり膠着感を強めた。しかし取引終了にかけて、株価指数先物取引が主導する形で再び上昇幅を広げ、日経平均株価は結局この日の高値で取引を終了した。TOPIXもこの日の高値圏で取引を終了した。

 東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄1113(全体の66%)、値下がり銘柄409(全体の24%)だった。セクター別には、ほぼ全面高の展開となり、中でも銀行、証券、保険、ノンバンク、不動産などの上昇が目立った。指数寄与度の高い主力大型株が総じて上昇した一方で、耐震補強などのテーマ関連への物色が一服した。

 東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、1位の三菱UFJFG(8306)、2位のトヨタ自動車(7203)、3位の野村ホールディングス(8604)、4位の三井住友FG(8316)、5位の三菱商事(8058)、6位のファナック(6954)、7位のみずほFG(8411)、8位のコマツ(6301)、9位のホンダ(7267)、11位のファーストリテイリング(9983)、12位のソフトバンク(9984)、14位のキヤノン(7751)、16位の日本たばこ産業(JT)(2914)、17位の日産自動車(7201)、18位の日立製作所(6501)、19位の三井物産(8031)、20位のソニー(6758)など、主力株が総じて上昇した。

 一方で、10位のシャープ(6753)、13位のグリー(3632)、25位のKDDI(9433)が下落した。

 日経平均株価、TOPIXともに4営業日ぶりに大幅反発した。前日までの3営業日合計で、日経平均株価は200円97銭(2.06%)、TOPIXは15.11ポイント(1.81%)下落していたため、短期的な過熱感がやや解消されて、押し目買いの好機だったと言えるだろう。

 ただし、前日の米国株式市場の上昇率に比べると、日本株式市場の主要株価指数の上昇率が高すぎるとの印象も否めない。取引時間中にユーロ・円相場がやや円安方向に傾いたとはいえ、これだけ大幅反発するほどに一段と円安方向に振れたというわけではない。

 また、株価指数への寄与度の高い主力大型株は大幅上昇したが、東証1部市場の値上がり銘柄数は7割に届かず、全面高とは言い難い。明日9日の株価指数先物・オプションSQ算出に向けた思惑もあるだろう。

 いずれにしても先高期待は強いだけに、今日の大幅反発で短期調整完了となるかどうかが注目点だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:00 | 市況・概況

【銘柄フラッシュ】住友鋼管やクリナップが急伸しソフトバンクは「iPad」で堅調

 8日後場は、円相場が対ユーロで107円台に入る円安再燃となったため、全体に買い安心感が拡大。中国の預金準備率の再引き下げ観測も伝えられ、東証1部の売買代金1位は三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)となり7日ぶりに高くなり2.7%高。2位のトヨタ自動車<7203>(東1)も7日ぶりに高くなり2.6%高。3位は野村ホールディングス<8604>(東1)となり4日ぶりの上昇で4.7%高。

 ファーストリテイリング<9983>(東1)は日経平均との相関度が高く、先物・オプション3月物のSQ(特別清算値)算出を明日の朝に控え、先物などに売り建てポジションを整理する動きが増加したようで連鎖的な買い物が入り、本日高値引けの3.6%高、急反発となり昨年来の高値を更新。

 「iPad」(アイパッド)の新製品が日本や米国で3月16日に発売と伝えられ、ソフトバンク<9984>(東1)はほぼ堅調に推移し、前引けは前日比変わらずだったものの大引けは0.3%高。一方、KDDI<9433>(東1)は発売に関する発表がないとされて軟調1.1%安。

 東証1部の値上がり率1位はダントーホールディングス<5337>(東1)の11.2%高となり大震災で被災した宇都宮工場に関する材料ありとかで急伸戻り高値、2位は住友鋼管<5457>(東1)の9.3%高となり親会社・住友金属工業<5405>(東1)と新日本製鐵<5401>(東1)の経営統合に向けて思惑続くと9.3%高、3位には福島工業<6420>(東1)の8.7%高が入り夏の電力不足に向けて冷凍冷蔵機器に期待ありと8.7%高。

 クリナップ<7955>(東1)は値の軽さと逆日歩妙味がいわれて高値更新の8.5%高、タカキュー<8166>(東1)は大学の秋入学によるスーツ需要とイオングループなど材料に8.4%高、サンフロンティア不動産<8934>(東1)は日銀が昨日REIT(不動産投信)を買い付けたとの発表を材料に戻り高値の8.2%高となった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:24 | 市況・概況

【株式市場】円安進み日経平均は4日ぶりに反発し本日の高値引け

■東証1部銘柄は66%が高い

 8日後場の東京株式市場は、全般一段高。円相場が対ユーロで107円台に入る円安再燃となったため、自動車株や大手商社株などが一段上値を追う場面があり、株価回復の期待から三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)野村ホールディングス<8604>(東1)などが強調。不動産株も上値を追った。東証1部の値上がり銘柄数は1113銘柄(約66%)だった。

 日経平均は4日ぶりに反発。後場は尻上がりとなり、終値は本日高値の9768円96銭(192円90銭高)となった。

 東証1部の出来高概算は、21億1350万株、売買代金は1兆2705億円。1部上場1674銘柄のうち、値上がり銘柄数は1113(前引けは1029)銘柄、値下がり銘柄数は409(前引けは412)銘柄。

 また、東証33業種別指数は32業種(前引けは30業種)が値上がりし、値上がり率上位の業種は、証券・商品先物、不動産、保険、その他金融、ゴム製品、卸売り、銀行、食料品、輸送用機器、非鉄金属、鉱業、機械、電気機器、精密機器、など。一方、値下がりした業種は、医薬品、のみだった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:37 | 市況・概況

【銘柄フラッシュ】レオパレス21が急伸しソフトバンクは「iPad」で底堅い

 8日前場は、経常収支(1月速報)を受けて為替が円安基調に転じたことを好感し、ホンダ<7267>(東1)が前日比変わらずを1日含めると8日ぶりに堅調で1.5%高、東証1部の売買代金1位は三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)となり7日ぶりに堅調で2.7%高。

 ソフトバンク<9984>(東1)は「iPad」(アイパッド)の新製品が日本や米国で3月16日に発売と伝えられ堅調に始まったものの、前引けは前日比変わらず。

 昨日、値上がり率1位の鉄建<1815>(東1)は、引き続き東日本旅客鉄道<9020>(東1)による首都圏の鉄道耐震強化投資を材料に2日続けて戻り高値を更新の3.6%高。

 東証1部の値上がり率1位はレオパレス21<8848>(東1)の8.1%高となり、大量保有報告書でドイツ銀行が新株予約圏を含めて20%保有とされて戻り高値、2位は三和ホールディングス<5929>(東1)の6.9%高となり昨日東洋シヤッター<5936>(東1)が急伸したため出遅れ感と昨年来の高値、3位は有機合成薬品工業<4531>(東1)の5.9%高となり増益幅の拡大に期待ありとされて昨年来の高値5.9%高となった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 12:15 | 市況・概況

【株式市場】経常収支を受けて円安が再燃しトヨタ自動車など全般反発

■東証1部銘柄は61%が高い

 8日前場の東京株式市場は、全般反発。財務省が朝発表した経常収支(1月速報)を受けて為替が円安基調に転じたことが好感され、トヨタ自動車<7203>(東1)が7日ぶりに堅調。大手商社、電機・精密、鉄鋼、証券・銀行、不動産なども堅調。米アップル社が「iPad」(アイパッド)の新製品を発表したことを受けてソフトバンク<9984>(東1)は5日ぶりの反発含み。東証1部の値上がり銘柄数は1029銘柄(約61%)だった。

 日経平均は反発。朝方は9702円49銭(126円43銭高)まで上げ、前引けは9697円99銭(121円93銭高)。

 東証1部の出来高概算は、9億9232万株、売買代金は5556億円。1部上場1674銘柄のうち、値上がり銘柄数は1029銘柄、値下がり銘柄数は412銘柄。

 また、東証33業種別指数は30業種が値上がりし、値上がり率上位の業種は、不動産、証券・商品先物、保険、卸売り、銀行、など。
 一方、値下がりした業種は、パルプ・紙、医薬品、水産・農林、だった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:50 | 市況・概況
2012年03月07日

【株式市場を検証】欧米株式市場の大幅下落や円高を嫌気、ただし下げ渋る展開で底堅い

【日経平均株価、TOPIXともに3営業日続落】

■主力株に対する売りが優勢

 7日は、日経平均株価が前日比61円57銭(0.64%)安の9576円06銭となり3営業日続落した。一方のTOPIXは前日比4.64ポイント(0.56%)安の822.71となり3営業日続落した。前日の欧米株式市場が大幅下落したことや、為替が円高方向に傾いたことを受けて、主力株に対する売りが優勢だった。

 日経平均株価の日中値幅は94円09銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆3373億円となり、前日の1兆4142億円に比べて減少したが27営業日連続で1兆円を上回った。

 前日6日の米国株式市場で主要株価指数は大幅下落した。ダウ工業株30種平均株価は前日比203ドル66セント(1.57%)安の1万2759ドル15セントと大幅に3営業日続落した。ギリシャの民間債権者による債務交換合意期限を控えて、集団行動条項(CAC)発動などに対する警戒感が強まった。

 中国がGDP成長率目標を7.5%に引き下げたことや、ユーロ圏第4四半期GDP改定値が前期比マイナス0.3%だったことなどで、世界的な景気減速に対する警戒感も強まった。S&P500株価指数は前日比1.54%安と大幅に3営業日続落、ナスダック総合株価指数は前日比1.36%安と大幅に3営業日続落した。

 こうした流れを受けて、日経平均株価は前日比128円53銭安と大幅に売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き110万株の売り越し観測だった。前日の海外市場で為替が、1ドル=80円50銭台、1ユーロ=105円60銭台と、円高方向に振れたことも弱材料視された。

 しかし寄り付きの売り一巡後は、日経平均株価は下落幅を徐々に縮小する展開となった。為替が朝方に比べてやや円安方向に傾いたことも好感して、押し目買いが入った。日経平均株価は前日比34円44銭安の9603円19銭まで戻す場面もあった。

 午後に入ると、日経平均株価は9500円台半ば〜後半のレンジでモミ合う展開となり、膠着感を強めた。しかし、この日の安値(寄り付きの9509円10銭)を割り込むことなく、終盤には下落幅をやや縮小した。TOPIXも下落幅を縮小し、この日の高値圏で取引を終了した。

 東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄848(全体の51%)、値下がり銘柄647(全体の39%)だった。セクター別には、機械、自動車、電機・精密、銀行、証券、保険、不動産、海運、情報通信などを中心に、主力株が総じて売りに押された。ネット・SNS関連も下落した。一方で、耐震補強などのテーマ性で、橋梁・道路・鉄道建設関連などの低位材料株に物色が向かった。食品や半導体製造装置関連も堅調だった。

 東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、5位の日本橋梁(5912)の大幅上昇が目立った。また、8位の日立製作所(6501)、16位の日産自動車(7201)が上昇した。

 一方では、1位の三菱UFJFG(8306)、2位のトヨタ自動車(7203)、3位の三井住友FG(8316)、4位の三菱商事(8058)、6位の野村ホールディングス(8604)、7位のホンダ(7267)、9位のコマツ(6301)、10位のファナック(6954)、11位のキヤノン(7751)、12位のみずほFG(8411)、13位の武田薬品(4502)、14位のソフトバンク(9984)、15位のソニー(6758)、17位の三井物産(8031)、18位の東芝(6502)、19位のファーストリテイリング(9983)、20位のNTT(9432)など、主力株が総じて下落した。

 日経平均株価、TOPIXともに3営業日続落したが、寄り付きの売り一巡後は下落幅を縮小し、この日の高値圏で取引を終了した。欧米株式市場の大幅下落に比べると、底堅さを意識させる展開だったとも言えるだろう。

 また、東証1部市場の値上がり銘柄数は全体の5割を超えている。主力株は総じて軟調だったが、中小型株は比較的堅調だったようだ。3営業日続落したが、押し目買いの好機ととらえる見方も多く、悲観的なムードはあまり感じられない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:00 | 市況・概況

【銘柄フラッシュ】大豊建設や東洋シヤッターが急伸しゴールドウインも急動意

 7日後場は、NY株の203ドル安に加え、中国株式も上値の重い相場と伝えられ、引き続き材料株や仕手系株の物色が活発。東日本旅客鉄道(JR東日本)<9020>(東1)による首都圏の鉄道の耐震強化投資を材料に関連株の物色が続き、東証1部の売買代金1位は三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)となり1.0%安、2位はトヨタ自動車<7203>(東1)で1.2%安。

 東証1部の値上がり率1位は前引けに続き鉄建<1815>(東1)となりJR東日本の耐震補強対策を好感し一気に戻り高値の16.1%高、2位は大豊建設<1822>(東1)となり防災土木に強いとされて急伸8.3%高、3位には東洋シヤッター<5936>(東1)の7.4%高が入り復興関連で3期ぶり復配などがいわれて一気に戻り高値、4位にはピーエス三菱<1871>(東1)の6.5%高が入り昨日のストップ高に続き首都高速道路の老朽化対策を材料に連日の戻り高値。

 明治海運<9115>(東1)は主力株が動けない状況なら仕手系株の出番との発想に加え、「四季報速報」が本日付けで商船三井<9104>(東1)を好評価の模様とされ連想買いが広がり6.2%高、ゴールドウイン<8111>(東1)は逆日歩妙味が強く天候の寒暖差大きくアウターウェアに注目と6.0%高。

 芦森工業<3526>(東1)は防災関連で業績動向からカラ売り誘い込みやすいと5.5%高、トリドール<3397>(東1)は2日発表の月次好調でロシア出店計画ありプーチン氏の北方4島積極発言は追い風と高値更新の5.4%高となった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:16 | 市況・概況

【株式市場】米・中の株価が不安定で鉄建など材料株の売買が活発

■東証1部銘柄は51%が高い

 7日後場の東京株式市場は、引き続き主力銘柄を見送る雰囲気が強く、材料株や仕手系株の売買が活発。NY株式が今年最大の下げ幅となった上、中国株式は前場の反発基調から午後は香港が安く上海も横ばいと伝えられたため、海運、鉄鋼、自動車などから軟調相場を継続した。半面、材料株・仕手系株の売買は活発で、東日本旅客鉄道<9020>(東1)による首都圏の鉄道耐震強化投資を材料に鉄建<1815>(東1)が値上がり率1位。日本橋梁<5912>(東1)も活況高。東証1部の値上がり銘柄数は848銘柄(約51%)だった。

 日経平均は続落。朝方は9509円10銭(128円53銭安)まで下げたものの、後場は9550円前後を安値に下げ止まり、大引けは9576円06銭(61円57銭安)。終値の9500円台は2月22日以来2週間ぶり。

 東証1部の出来高概算は、22億4608万株、売買代金は1兆3373億円。1部上場1674銘柄のうち、値上がり銘柄数は848(前引けは422)銘柄、値下がり銘柄数は647(前引けは1066)銘柄。

 また、東証33業種別指数は6業種(前引けは2業種)が値上がりし、値上がりした業種は、食料品、水産・農林、その他金融、ゴム製品、化学、小売り、のみ。一方、値下がり率上位の業種は、保険、証券・商品先物、情報・通信、不動産、海運、銀行、鉱業、医薬品、パルプ・紙、空運、などだった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:42 | 市況・概況

【銘柄フラッシュ】鉄建や明治海運が急伸し日本橋梁やピーエス三菱も続伸

 7日前場は、NY株の203ドル安を受け、東証1部の売買代金上位30銘柄の中で高い銘柄は日本橋梁<5912>(東1)の7.5%高とホンダ<7267>(東1)の0.1%高のみ。売買代金1位は三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)の1.2%安、2位はトヨタ自動車<7203>(東1)の1.2%安。

 耐震補強対策に約1000億円を投じるとの発表が伝えられたJR東日本(東日本旅客鉄道)<9020>(東1)は0.4%高。恩恵に期待が膨れ、鉄建<1815>(東1)が11.9%高、東鉄工業<1835>(東1)が5.3%高、日本電設工業<1950>(東1)は戻り高値の1.6%高。

 東証1部の値上がり率1位は鉄建<1815>(東1)の11.9%高となりJR東日本の耐震補強対策を好感し一気に戻り高値、2位は明治海運<9115>(東1)の9.8%高となり主力株が動けない状況なら仕手系株でとの発想に「四季報速報」が本日付けで商船三井<9104>(東1)を好評価の模様で連想買いが広がり出直り急、3位も仕手系海運株の共栄タンカー<9130>(東1)となり8.3%高。

 ピーエス三菱<1871>(東1)は昨日のストップ高に続き首都高速道路の老朽化対策を材料に7.7%高、日本橋梁<5912>(東1)も7.5%高。長野計器<7715>(東1)は軽量イメージと逆日歩妙味がいわれ急反発の5.0%高となった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 12:19 | 市況・概況

【株式市場】NY株の203ドル安を受け鉄建など材料株売買が活発

■東証1部銘柄は25%が高い

 7日前場の東京株式市場は、材料株や仕手系株の売買が活発。NY株の203ドル安を受け、自動車株や大手商社、電機・精密株などに安い銘柄が多い中で、東日本旅客鉄道<9020>(東1)による首都圏の鉄道耐震強化投資を材料に鉄建<1815>(東1)が値上がり率1位。昨日に続き、首都高速道路の老朽化対策を材料に日本橋梁<5912>(東1)も活況高。東証1部の値上がり銘柄数は422銘柄(約25%)だった。

 日経平均は続落。ただ、朝方の9509円10銭(128円53銭安)を下値に持ち直し、前引けは9566円07銭(71円56銭安)。

 東証1部の出来高概算は、12億5178万株、売買代金は6864億円。1部上場1674銘柄のうち、値上がり銘柄数は422銘柄、値下がり銘柄数は1066銘柄。

 また、東証33業種別指数は2業種が値上がりし、値上がりした業種は、ゴム製品、食料品のみ。一方、値下がり率上位の業種は、保険、証券・商品先物、海運、鉱業、不動産、情報・通信、その他製品、パルプ・紙、銀行、卸売り、などだった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:42 | 市況・概況